【かぼちゃの馬車】高属性サラリーマンが騙された手口と3つの防止法

スマートデイズ(旧スマートライフ)社が運営する「かぼちゃの馬車」という不動産投資シェアハウスが事実上破綻状態となり、それによって様々な問題が浮き彫りになりました。

ニュースでも連日報道されその概要をご存知の方も多いと思いますが、スマートデイズ社の運営方法のみならず、融資を行っていたスルガ銀行の融資方法にも問題があることなど様々な問題が明るみになっています。

被害にあった投資家たちは集団訴訟を起こすなど大きな問題となっており、不動産業界、不動産投資家にとっても他人事ではない問題であると考えられます。 また、ゴールデンシェアハウス社やサクト インベストメント パートナーズ社など同様の不動産投資シェアハウスで被害に遭われている方もいらっしゃいます。

かぼちゃの馬車に投資をした人の多くは、高収入、高学歴の高属性のサラリーマンでした。不動産投資初心者が狙われた側面があるわけですが、元を辿るとそもそもビジネスモデル自体成り立たないものであり懸念材料も沢山あったにもかからず大きな問題になった背景には「初心者ゆえの勉強不足」があったことが一番の理由だと言えます。

あなたが不動産投資を事業として行い、このような不動産投資トラブルに巻き込まれないようにするためには不動産投資で失敗しないためのポイントを正しく理解しておく必要があります。

そこでこの記事では

  • 「かぼちゃの馬車」の概要
  • 問題点と多くの初心者オーナーが騙された手口
  • どうすれば防げたのか「不動産投資で失敗しないための3つのポイント」

について解説いたします。

この記事をお読み頂ければ、かぼちゃの馬車やゴールデンシェアハウス社やサクト インベストメント パートナーズ社のような不動産投資トラブルに巻き込まれたり、騙されたりすることがなくなることでしょう。

1.「かぼちゃの馬車」問題の概要

「かぼちゃの馬車」問題の概要

世間を騒がせることになった「かぼちゃの馬車」のについて、どのようなものだったのか概要から見ていきます。

「かぼちゃの馬車」とはスマートデイズ(旧スマートライフ)社が投資家向けに売りだしていた投資商品でした。 かぼちゃの馬車というブランド名で、女性限定の新築シェアハウスとして展開し、敷金礼金が無く1万円の保証金だけで入居でき、家具家電が完備されていることもあり若い女性層の人気を集めていました。

かぼちゃの馬車には「希望する入居者には、職業支援を行う」という独自の特徴がありました。 東京、神奈川など首都圏を中心に展開していたかぼちゃの馬車のシェアハウスは、地方から上京を希望する女性にとって、住居と仕事の両方を確保でできる魅力がありました。 東京労働局から有料職業紹介事業者としての承認を受け、人材紹介会社アデコと提携、希望者には職業支援を行っていました。

この職業支援は「シェアハウス住人が職業支援を利用して職に就いた場合、その年収の20%を物件オーナーにバックする」と言った仕組みが投資家向けのウリの1つで、家賃収入以外の収益性を見込める物件として「家賃ゼロ円でも儲かるシェアハウス」と謳い多くの投資家へ販売していました。

また万が一のための「サブリース契約」も付け、35年の家賃保証も謳っていました。サブリースとは「一定額の家賃保証をする仕組み」で、客付けできない場合に出もサブリース会社から一定の家賃保証を約束する契約のことを言います。

また、かぼちゃの馬車の物件は物件価格が相場よりも高い点も特徴的で、多くの場合1億円を越える建築費用となり、高額な銀行融資が必要になりました。後でご説明しますが、融資はスルガ銀行一行が一手に引き受けていました。

2.かぼちゃの馬車問題点

かぼちゃの馬車問題点

このような新築シェアハウスでしたが、そもそものビジネスモデルを含め多くの問題点があり、それがゆえに販売開始からわずか5年でビジネスモデルが破たんしました。かぼちゃの馬車はどこに問題があったのかを見ていきたいと思います。

2-1.建設費がとにかく高い

かぼちゃの馬車のシェアハウスの物件価格は相場よりも3割から4割高く設定されていました。その理由の1つがサブリース契約でした。

「建築費に利益を上乗せしておくことで、その利益分でサブリースの家賃保証がまかなえるというスマートデイズ社側の思惑があったことがあります。 また販売会社には50%もの高額なバックを支払っていたことも、物件価格が相場よりも高くなってしまった原因でもありました。 これによって物件を購入した人の多くが1億円を越える高額なローンを組むことになりました。

2-2.相場より高い家賃設定と間取り

かぼちゃの馬車の家賃は、建設費と同じように相場家賃より明らかに高い家賃で設定されていたことにも問題がありました。 通常であれば5万円程度の家賃のところ、かぼちゃの馬車では7~8万円で設定されていたような物件も多く、思うように空室が埋まらずにいました。

空室を埋めるためにと、スマートデイズ社はオーナーには8万円で募集すると言いながら、実際には5万円で募集していたケースがあることも明らかになっています。空室が埋まらない背景にはニーズを無視した間取りにも問題がありました。

家賃を下げて募集しても間取りが狭いことが理由で思うように埋まらないこと、使い勝手の悪い間取りなので入居者が入ってもすぐに出ていくこと、家賃設定の他にも間取りの悪さに問題がありました。

2-3.35年の家賃保証

かぼちゃの馬車ではサブリース契約で35年の家賃保証を謳っていましたが、家賃設定が高いことから上手く空室が埋まらずにいました。

入居者が埋まらなければサブリース会社はオーナーへの家賃保証も払うことができなくなり、家賃保証を払うために入居者を埋めようと思っても設定家賃が高く埋まらないことから、物件の販売利益でビジネスモデルを回すしかないビジネスモデルに問題がありました。

2-4.融資銀行がスルガ銀行一行のみ

4-3で解説する「出口戦略」でもお話しますが、かぼちゃの馬車のシェアハウスの融資に関して、一部は地銀なども出していましたが、大半はスルガ銀行のみで行っていることがありました。 そもそも他の銀行の融資がつかないことに問題があり、スルガ銀行が融資を引き締めることで出口が一気に見えなくなり、途端に立ち行かなくなるビジネスモデルだったと言えます。

さらに、融資を受ける際の書類が偽装されて、実質その多くがオーバーローンになっていたことや、融資の窓口となっていたのがスルガ銀行の特定の一部の支店だったことも問題点として明るみになりました。2017年12月にはスルガ銀行が融資をストップしたことでスマートデイズ社はかぼちゃの馬車を販売できなくなり破たんを迎えることになりました。

3.失敗事例

失敗事例

かぼちゃの馬車には上記のような問題点があったわけですが、実際にどのような契約がされていたのかを失敗事例などから見ておきたいと思います。

例えばこんなケースです。

物件購入価格は1億円。スルガ銀行から、30年のフルローン、金利3.5%で融資を受けたとします。この場合の月々の返済は約41万円となります。スマートデイズからの家賃保証を物件価格の8%で計算すると、月々の家賃保証は約67万円となります。

  • 月々の返済額41万円-家賃保証額67万円=26万円

ここまでの計算では26万円の利益が残りますが、実際にはここから管理費用、固定資産税、保険料などを支払わなくてはならず、残るのはごくわずかな利益であることが分かります。

問題点でも挙げた通りですが、実際には家賃保証を払えるだけの入居者が付けられないかぼちゃの馬車の物件は、サブリース契約の通りに家賃保証をオーナーに支払うと赤字になってしまうことがほとんどでした。

 

その結果、家賃保証額の減額や、保証のストップを引き越すことになり、元々僅かな利益しか残らなかったオーナーは途端に赤字経営となりました。

4.防止策

防止策

このような不動産トラブルに巻き込まれたり騙されたりしないためにはどうすればいいのか。かぼちゃの馬車問題から見えてくる、不動産投資で失敗しないための3つのポイントを解説します。 以下で解説する3つのポイントは全てが重要なポイントで、ここを理解し実際に投資する際にクリアしておくことが失敗しないための最大のポイントとなります。

4-1.家賃設定や客付け

かぼちゃの馬車の問題点に「通常の家賃相場よりも割高の家賃設定でシュミレーションしていた」ことを解説しました。そもそも相場より高い家賃設定であることは事前に相場を調べておけば見抜けることで、そうすればシュミレーション自体にも疑問を持つことができるはずです。

客付けに関しても独自のネットワークやブランド力があることを主張していたわけですが、実際には空室が目立つ結果となりました。そもそもかぼちゃの馬車はスーモやヤフー不動産などの大手サイトへの掲載基準を満たした物件ではなく、自社サイトでしか入居者の募集ができない物件でもありました。

これも同じようなシェアハウス物件を調査していれば分かったことで、そもそも客付けしにくい物件であることを事前に見抜くことが出来ました。かぼちゃの馬車で上手くいかなかった家賃設定や客付けに関しては、自分で調査しておけば正しい判断をすることができたわけです。

4-2.返済比率

賃貸経営では毎月支払う費用などが沢山ありますが、その中で一番大きな金額がローンの返済です。返済比率が高ければ管理費用や税金、保険料などの支払いを後から行うことを考えると赤字になってしまうわけです。こうした側面から考えますと、返済比率が80~90%ではまず賃貸経営は成り立ちません

しかしかぼちゃの馬車の返済比率は80%を超えていることが多くありました。返済比率についてもしっかりと勉強しておけば、そもそもかぼちゃの馬車のシュミレーションでは無理があることを把握することができ、投資するのを回避するという選択を取ることが出来たはずです。

無理のない賃貸経営を実現するためには返済比率は最低でも60%、理想的には50%程度になるように考え計画していく必要があります。返済比率を意識して毎月の収支のシュミレーションを行うは、失敗しない不動産投資の重要なポイントの1つです。

4-3.出口戦略

かぼちゃの馬車では、融資がスルガ銀行1行のみでした。不動産投資には唯一流動性が低いというデメリットがあります。大きな金額を投資することになるわけですからほとんどの場合融資を受けることが必須となるわけですが、カボチャの馬車のようにスルガ銀行1行しか融資が受けられないような場合ですと、その1行からの融資が打ちきられてしまった途端に売却が立ち行かなくなるわけです

こうして考えれば売却しにくい物件であることが理解できると思いますが、かぼちゃの馬車にはそもそもこうした出口戦略が無かったことが問題としてありました。不動産投資で失敗しないためには、売却しやすいかどうか、融資がつきやすいかどうかで、投資するかどうかを判断することが求められます。

5.まとめ

  • ・かぼちゃの馬車の問題は、販売業者、銀行、投資家それぞれの問題が絡みあっていました。その中でも、建築費が異常に高いこと、家賃設定に問題があったこと、サブリース契約を含んでいたこと、融資先銀行が1行だけだったこと、が問題の主な原因となっていました。
  • ・かぼちゃの馬車では不動産投資初心者が狙われたことがありましたが、例え不動産投資初心者であっても、しっかりと勉強をして知識をつけていれば、業者の言うことを鵜呑みにせず正しい判断ができた側面がありました。
  • ・今回のような不動産投資トラブルは今後も起こる可能性があるわけですが、「家賃設定と客付き」「正しい返済比率」「売却先を含めた出口戦略」この3つのポイントを抑えておくことで、トラブルには巻き込まれることを回避することが出来ます。 失敗しない不動産投資のポイントは、正しく判断できる知識を身に付けることです。業者の言う事を鵜呑みにせず、自分で調査し、収益を計算しておくことが大切です。

このことはサブリースに関しても同じことが言えます。かぼちゃの馬車で失敗したオーナーの多くは、サブリースに頼りきりで調査を十分に行っていませんでした。

そもそもサブリースは35年保証と謳っていても、35年間そのままの家賃保証が受けられることはほとんどありません。減額や契約解除などのリスクを想定していないことにも失敗の原因があります。 万が一サブリース契約の減額や契約解除になった場合でも、自分で客付けできる物件なのか、ちゃんと収益が出せる物件なのか、事業性を自分で調査しておけば、投資するべきかどうかを正しく判断することが出来ます。

投資を検討している物件がある方は、安易に判断しないように気を付け、上記の3つのポイントを参考にしながら、投資すべき物件かどうかを判断するようにして下さい。

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