不動産投資型クラウドファンディングの選び方&おすすめ5社を比較

不動産投資クラウドファンディングの仕組み」の記事では、いま注目を集めている「不動産投資クラウドファンディング」について、どういった仕組みで稼ぐ投資なのか、その魅力とデメリットについて解説しました(まだ読まれていない方は、先にご一読することをおすすめします)。

不動産投資クラウドファンディングは月1万円から始めることができ、かつ普通の不動産投資よりも手間やリスクが少ないことが魅力です。

とはいえ、

  • ・どの事業者がおすすめなのか?
  • ・どうやって不動産投資クラウドファンディングを始めたらいいのか?

と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、この記事では

  • 不動産投資クラウドファンディングの案件を選ぶコツ
  • 事業者を比較するポイント
  • おすすめの不動産投資クラウドファンディング事業者5選
  • クラウドファンディングの始め方

について、10冊以上の不動産投資に関する書籍に携わった経験があり、自身も投資歴10年以上ある著者が徹底解説します。

結論からいえば、普通の不動産投資と違い、実際に投資するまでの手続きは簡素です。また、事業者も不動産会社ほど多くなく、選択肢は絞られているため、何も知らない初心者の方でもすぐにスタートできます

この記事を読むことで、自分で事業者を比較できるようになり、すぐに具体的なアクションを起こすことができるはずです。

本記事が「不動産投資クラウドファンディングで稼ぎたい!」という方のお役に立つことができれば幸いです。

1.不動産投資クラウドファンディングの案件を選ぶコツ

不動産投資クラウドファンディングの案件を選ぶコツ

不動産投資クラウドファンディングの案件を決める際には、大きく「事業者」と「物件」選びが重要となります。

1-1.案件数、募集金額の規模を調べる

不動産投資クラウドファンディングでは、案件ごとに募集金額が定められており、その金額に達したら募集は締め切られます。当然、高利回りでリスクが低いと思われる物件は競争率が激しく、募集開始してすぐに締め切られることもあります。

したがって、投資案件や募集金額が多いほど、自分が投資したいときに投資しやすくなります。また、まとまった金額を運用したいのであれば資金を投入しやすいですし、複数の案件から比較検討して選ぶことができます。

逆に投資案件の数や募集金額が少ないと、わずかな数の案件の奪い合いになったり、安定した資産運用ができなかったりします。

1-2.開示されている投資不動産の情報が十分かどうかチェックする

不動産型クラウドファンディングのリスクを下げるためには、投資不動産の情報を確認する必要があります。例えば、以下のような情報です。

  • ・住所
  • ・築年数や面積
  • ・施工会社
  • ・運営会社
  • ・運営会社の財務状況
  • ・収支シミュレーション

注意したいのが、これらの情報を「どこまで開示するか」は案件によって異なるということ。もちろん、開示される情報量が多ければ多いほど、事前にどのようなリスクがあるのか知ることができるので、より開示情報が多い案件を選んでチェックするのが大切です。

1-3.事業者の社長を調べる

クラウドファンディングの世界はまだまだ新しく、悪徳業者も一定数存在するといわれています。実際、これはソーシャルレンディングの分野ですが、みんなのクレジットやラッキーバンクなど詐欺行為を行った事業者も出てきています。

事業者をチェックするうえでは、社長の経歴、評判を調べることも大切です。事業者の経営状態については、サイトのIR情報などで確認しておきましょう。

なお、事業者(サイト)の比較については以下で詳しく解説していきます。

2.不動産投資クラウドファンディングの事業者を比較するポイント

不動産投資クラウドファンディングの事業者を比較するポイント続々と新規事業者が参入してくる不動産投資クラウドファンディングの世界。ここでは運営元となる事業者を比較するポイントを紹介します。

2-1.運用資産残高が大きいか

不動産投資クラウドファンディングで実際にいくらのお金が動いているのか、つまり「運用資産残高」をチェックするということです。大きければ大きいほど、多くの投資家がすでにお金を運用している、大きなトラブルが起こっていない可能性が高いということになり、事業者の信頼性を示す一つの安心材料になります。
ちなみに運用資産残高の業界トップは、300億円の「CREAL」というサイトです。

2-2.運営会社の経営状態は安全か

不動産投資クラウドファンディングの最大のリスクは、運営元の倒産です。運営会社が倒産してしまうと投資した資金が回収できなくなるリスクがあります。

また、これはソーシャルレンディングの分野ですが、みんなのクレジット、トラストレンディング、ラッキーバンクなど監督官庁から業務停止命令や登録取り消し処分といった重い処分を受けた事業者も出ています。

倒産リスクを回避するためには、不動産投資クラウドファンティングを運営する会社の経営状況を調べ、倒産のリスクがないかを確認しておく必要があります。具体的には、会社概要を確認し、財務体質、ビジネスモデルの健全性や経営陣、出資企業などです。

加えて、一つの事業者に集中投資せず、複数の事業者に分散投資するのがおすすめです。

なお、運営会社が上場企業である場合、一事業の破綻は株価に大きな悪影響を与えるため、損失が出た場合でも他の事業で補う可能性が高いです。このことからも運営会社はできるだけ規模が大きく、上場しているのが理想です。

2-3.元本割れ、配当遅延が過去に起こったか

事業者の倒産ほど大きくはありませんが、元本割れや配当遅延なども投資家にとってはダメージです。過去にそういったことが起きていないか、投資前には必ず調べておきましょう。

2-4.優先劣後システムを採用しているか

優先劣後方式とは、出資総額を「優先出資」と「劣後出資」の2つに分け、優先出資を投資家、劣後出資を事業者とするものです。

不動産の運用によって損失が発生した場合、損失部分を劣後出資から負担することで、損失額が劣後出資の割合以内であれば、優先出資である投資家に損失を与えることがなくなります。つまり、万が一投資したファンドに損失が発生した場合でも、投資家ではなく、劣後出資者である運営会社が先に損失を負担する仕組みです。

優先劣後システム

したがって、優先劣後システムを採用している事業者のほうが投資家は安全に運用できるということです。

2-5.良い業者は競争率が高い。複数登録するのがおすすめ

クラウドファンディングでは「募集金額」が初めに設定されており、その金額が達成すると投資できません。つまり、「早い者勝ち」か「抽選」で投資できるか否かが決まるわけです。

ただし、良い業者の投資案件は、他の投資家も安全かつ堅実にお金を増やせることがわかっているので、競争率が激化しやすいです。したがって、1社だけに登録するのでなく、複数社登録し、募集が出たらすぐに行動することが投資するためには欠かせません。

3.不動産投資クラウドファンディングのおすすめ事業者5選

不動産投資クラウドファンディングのおすすめ事業者5選初心者の方でも投資を始めやすい不動産投資クラウドファンディング事業者を5つ紹介します。

3-1.CREAL(クリアル)

CREAL

株式会社ブリッジ・シー・キャピタルが運営している不動産投資クラウドファンディングが「CREAL」です。サービス開始は2018年11月。

CREALの魅力は何といっても「運用資産残高」
クラウドファンディングサービスでトップを誇り、その額300億円です。これだけのお金を集められるということは、それだけ信頼や実績を積み重ねてきているといえます。

配当遅延や元本割れは2020年3月時点でゼロ。空室リスクに対してはマスターリース契約(賃料保証/一部案件除く)にて対策されているので、安心感があります。

また、都心の不動産を取り扱っていることもCREALの特徴です。例えば、2021年1月15日時点でのホームページの運用実績を見ると、直近では以下のような案件が出ています。

CREAL運用実績

見ていただければわかるとおり、都心部の物件を多く運用しており、利回りも4〜5%台です。普通の不動産投資でも都心部の物件なら実質利回りが3%台になることも珍しくないので、決して低い利回りとはいえません。また、ファンド数が圧倒的に多く、マンションやホテル以外にも保育園や学校の案件もあり、幅広い投資を行える点も魅力です。

都心部の物件は不動産価格が下落しづらいですし、さらにCREALは優先劣後方式も導入(企業出資10-20%)しているので安心性も高いです。1口1万円からの少額投資が可能です。

CREALの特徴をまとめると、以下のようになります。

  • ・運用資産残高は300億円と業界最大
  • ・配当遅延や元本割れは現状なし
  • ・都心部の不動産を扱っている
  • ・利回りは4〜5%程度
  • ・1万円から始められる
  • ・優先劣後方式は10〜20%

安全性、信頼性という意味では、さまざまな面で非常に高いCREAL。「リスクを抑えたい」という人には最もおすすめの不動産投資クラウドファンディング事業者です。

3-2.Rimple(リンプル)

Rimple

プロパティエージェント株式会社が運営している不動産投資クラウドファンディングが「Rimple(リンプル)」です。サービス開始は2020年2月。

運営元のプロパティエージェントは東証一部上場の大企業であり、一般的な不動産投資も扱っています。物件の入居率は99.5%と高く、物件を選別するノウハウや実績に申し分はありません

さらにRimpleは、築5~6年程度の都内の築浅物件を主に扱っています。しかも導入している優先劣後方式は30%です。これはCREALよりも高い数値です。

利回りは4%台が多いですが、中には10%と高い案件もあります。以下は、すでに募集終了となっていますが、以前あった年利10%の新宿の築浅物件です。

新宿の築浅物

Rimpleならではの特徴として、直接現金での取引をしておらず、Rimpleで使用できる「リアルエステートコイン」に交換して投資に使うことが挙げられます。1コイン1円として利用可能で、出資すると自動的に現金化されます。

このリアルエステートコインは、現金以外にもセゾンカードの永久不滅ポイントやハピタスポイント、モッピーポイントなどを使うことができます。ただし、有効期限は通常3年間(キャンペーン中は有効期限なし)、Rimpleを退会した場合、未使用分のリアルエステートコインの現金化はできず、失効となります。

また、Rimpleのデメリットとして、案件の競争率が非常に高く、抽選方式で決まりにくいという点があります。登録しておいて損はないと思いますが、実際に投資できるかどうかは運次第というところもあります。

Rimpleの特徴をまとめると、以下のようになります。

  • ・運用会社の信頼性が高い
  • ・都心部の不動産を扱っている
  • ・利回りは4〜10%程度
  • ・1万円から始められる
  • ・優先劣後方式は30%
  • ・専用のコインがあり、現金以外に換えることも可能
  • ・抽選方式で競争率が高い

CREALと同様、信頼性、安全性ともに非常に高いRimple。初心者にもおすすめですが、「当選できるか」という点が唯一のデメリットといえるかと思います。

3-3.FANTAS funding(ファンタス ファンディング)

FANTAS funding

FANTAS technology株式会社が運営している不動産投資クラウドファンディングが「FANTAS funding(ファンタス ファンディング)」です。サービス開始は2018年8月。

運営会社は中古不動産業界における革新的企業と呼ばれ、売上高も2014年から7倍以上に急成長しています。上場企業しているわけではありませんが、経営は良好だといえるでしょう。

FANTAS fundingの特徴は、主にFANTAS technologyで手掛けた再生家やワンルーム価格査定サイト「FANTAS check」を通して、空き家や中古ワンルームマンションなどに投資できること。エリアに関しては、区分マンションは都心部が多く、戸建てだと関東の郊外が中心です。

空き家問題が叫ばれるなか、今まで使われていなかった空き家を再生させて運営するわけなので、間接的に社会貢献につながるともいえます。ローリスクかつ安定的にリターンが出る投資ができ、それでいて社会的意義もあるビジネスということです。

利回りは高い投資案件だと7〜8%(戸建て)ですが、該当する件数はそれほど多くなく、募集金額も数百万円なので、投資できる確率は高くありません。区分マンションの利回りは3〜4%程度です。

また、FANTAS fundingが出資を募るファンドでは、20〜30%の幅で劣後出資が設定されています。もちろん1万円から投資可能です。

その他の特徴として、FANTAS fundingは一度に3~8つの案件を同時に募集することが多いため、競争率が他社よりも低いということが挙げられます。

2020年10月30日時点で113ファンドを組成し、全ファンドで目標額を調達しています。うち87ファンドが償還済で、全ファンドで想定利回りを達成して運営を終了しています。

FANTAS fundingの特徴をまとめると、以下のようになります。

  • ・利回りが7〜8%の案件もある
  • ・1万円から始められる
  • ・優先劣後方式は20〜30%
  • ・これまでの償還済み案件はすべて想定利回りを達成している
  • ・競争率が比較的低い

競争率が高く、投資したくてもチャンスが巡ってこないこともしばしばある不動産投資クラウドファンディングですが、FANTAS funding なら比較的投資できる可能性が高いです。投資案件の安全性も高いので、CREALやRimpleと同様、おすすめです。

3-4.PARTNERS Funding(パートナーズファンディング)

PARTNERS Funding

株式会社パートナーズが運営している不動産投資クラウドファンディングが「PARTNERS Funding(パートナーズファンディング)」です。サービス開始は2019年12月。

運営会社は未上場ではあるものの、毎年売上を大きく伸ばしており、ベストベンチャー100社に5年連続で選出されたり、経済界2018年「注目企業44選出」に選出されたりしている高成長企業です。

PARTNERS Fundingが取り扱う投資案件は区分マンションです。
特徴は、なんと言っても利回りの高さ。2020年12月時点で10号案件まで出ていますが、最低でも8%、最高で10%と業界内でも最高基準です。

2020年12月時点で、支払い遅延やデフォルトが起きたプロジェクトはありません。

また、運用期間が90日前後と短いのも特徴です。半年〜1年以上が多いなか、これはかなり短いといえます。ただ、短期間で配当がもらえるというメリットがある一方、利回りは「年利」で表示されているので、たとえば8%の90日案件なら実際の利回りは2%となります。それでも複数案件に投資したり、継続して投資したりできれば、高い利回りを手にできることは間違いありません。

また、PARTNERS Fundingが出資を募るファンドでは、30%の幅で劣後出資が設定されています。もちろん1万円から投資可能です。

そしてPARTNERS Fundingならではともいえる特徴が「途中解約できる」ことです。通常の不動産投資クラウドファンディングでは、案件を途中で解約することができないため、この点は長所といえるでしょう。

また、抽選式なので誰でも平等にチャンスがあるため、忙しい方でも安心です。

PARTNERS Fundingの特徴をまとめると、以下のようになります。

  • ・利回りが8%以上
  • ・配当遅延や元本割れは現状なし
  • ・1万円から始められる
  • ・優先劣後方式は30%
  • ・抽選式

利回りの高さから非常に人気の高いPARTNERS Funding。運営会社も実績のあるベンチャー企業なので、信頼度はあります。抽選なので、まずは応募してみてはいかがでしょうか。

4.不動産投資クラウドファンディングの始め方

不動産投資クラウドファンディングの始め方不動産投資クラウドファンディングは、主にインターネット上の手続きのみで始めることができます。具体的な流れは以下のとおりです。

  1. 事業者(プラットフォーム)を選ぶ
  2. 会員登録
  3. 自宅宛に届くハガキを受け取り、正式登録
  4. 投資案件を選び、申し込みを行う
  5. 専用口座に資金を入金
  6. 審査完了後、投資・運用開始

※上記は基本的な流れです。事業者によって異なる部分もあるので、詳しくは各事業者のホームページをご確認ください。

まとめ

1. 不動産投資クラウドファンディングはまだ新しい投資対象であり、その多くがサービス開始から2年以内である

2. 不動産投資クラウドファンディングの最大のリスクは、「事業者の倒産」と「案件の遅延やデフォルト」

3. 上記のリスクを下げるためには、まず運営会社のビジネスモデル、財務状況の確認が必要。そのうえで不動産投資クラウドファンディングの実績、優先劣後システムの有無などを確認する

いかがでしたか。不動産投資クラウドファンディングは、各サービスが差別化を図っています。良い業者は競争率も高いので、1サイトだけに登録するのではなく、さまざまなサイトに登録し、先着式の事業者の場合はスピーディな意思決定が必要です。今後はさらに市場規模が拡大していくと見込まれているので、定期的に情報収集するのがいいでしょう。

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この記事を書いた人
山本ゆりえ

山本ゆりえ

ライター・編集者・大家。
木造アパート4棟、重鉄マンション1棟、区分マンション2戸を取得(3棟・区分2戸は売却済)。転貸のレンタルスペース1戸運営中。これまで購入した自宅は3戸。不動産投資の分野を得意とし、これまで関わった不動産関連書籍は100冊を超える。
執筆している記事:MONEY PLUSbizSPA!フレッシュ

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再建築不可物件の建築可能化プログラム

「再建築不可物件」を使った不動産投資は、誰にでもできる簡単な方法でありません。 しかも、「投資」ですから、リスクはそれなりにあります。 それでも、リスクよりもメリットの方が大きいとも言えます。 その理由と、私たちの具体的なサポート内容などをセミナーでご説明いたします。 また、質疑応答の時間も用意しておりますので、ご不明な点はどうぞ遠慮なくお尋ねください。

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