外国人が日本の不動産購入に必要なプロセスとは?5つの注意点を解説

近年、日本の不動産を購入したい外国の方が増えています。とはいえ購入に際し、色々と戸惑われることもあるかと思います。

例えば、書類には印鑑を押さなければならないなど、日本には独特の商習慣があります。また、契約の流れや費用、税金なども日本独自のルールがありますから、それらに沿った形での取引と手続きが必要となります。

そこで、この記事では

  • ・外国人が不動産購入する場合の注意点
  • ・外国人が不動産購入をする場合の手順や必要書類

といった、外国人が不動産を購入するにあたって、知っておくべき基本的知識について紹介します。この記事をお読みいただければ、外国の方々はスムーズに不動産が購入できるようになるでしょう。

目次

1.外国人の不動産購入について

外国人の不動産購入について

東京オリンピックを控え、特に首都圏では不動産の動きが活発になって来ました。この動きは、湾岸地域のタワマンの価格の状況などからも伺い知ることが出来ます。特にこれらのハイクラスの不動産には、海外の投資家が購入するケースも見られます。

とはいえ、日本に不動産を持とうとする外国人は投資目的だけで無く、当然ながら居住目的もあります。そして、日本での生活を好む外国人も多く、東京における外国人居住者も増加傾向にあります。

それでは、外国の方々の不動産購入はどの様になるのでしょうか? ここでは、永住者、特別永住者、 ワーキングビザや 日本人の配偶者などの在留資格がある方について述べたいと思います。

1-1.日本で外国人の不動産購入はできるか?

結論から言うと、購入には何の問題もありません。所有権に関しても日本人との差異は無く、建物だけで無く土地を持っても構いません。また、売買、及び相続に関しても可能です。

1-2.海外では外国人は不動産購入はどうなっているか?

それでは、他の国では外国人が不動産を購入することはできるのでしょうか?

これは国によって状況が異なります。インドネシアやミャンマーの様に外国人名義での不動産購入は不可能なところから、フィリピンやタイの様に建物の保有は可能であるが土地は買えない国、あるいは新築物件、土地、高額物件に限定されて購入できる国など、様々あります。

その一方で、日本では不動産の取得にその様な制限はありません。

1-3.国内で探す、海外から探す方法

次に探し方についてです。これは日本国内で探す場合と、海外から探す場合では勝手が違って来ます。 尚、次に紹介するのは代表例ですが、この他にも外国の方々に積極的なサポートを展開しているところや、司法書士などに相談する手段もあります。

1-3-1.国内から探す場合

国内から探す場合、以下の様なサイトからの検索が便利です。

 

1-3-2.海外から探す場合

海外から探す場合は次のサイトがおすすめです。

1-3-3.中古マンションなどを探す場合

中古マンションなどを探す場合には、以下のサイトも良いでしょう。

2.外国人の不動産購入での注意とポイント

外国人の不動産購入での注意とポイント

次に、外国人が不動産を買う時の注意点とポイントについて説明します。

2-1.海外からの購入・代金支払い

不動産取引の大きなポイントの1つに購入代金の流れが挙げられます。不動産購入には大きな費用が動くため、この点は特に重要です。

日本の不動産を海外から購入する場合は、海外送金を使います。送金先については不動産会社から指定されることが多いです。ただし、費用の流れを明確にしておく必要があるので、送金依頼明細書(会社の捺印をしたもの)を送金前に、外国為替計算書を送金後に送金先から取る様にしましょう。

2-2.不動産権利書(登記済書)をどう管理するか

不動産権利書(登記済書)の管理は非常に大切なので、前もって決めておく方が良いでしょう。一週間程度で出来上がるので、居住国で管理するか、不動産会社で管理するかをあらかじめ相談しておきましょう。

2-3.納税管理人について

海外にいると、税金について分かりにくいことも多いかと思います。例えば、納め方やタイミングなどです。しかも、税金に関しては分かり難い背景もあるので、誰にでも聞く訳にも行きません。

しかし、納税管理人に依頼すれば、確定申告などの税務処理を代行してくれるので便利です。しかも、一旦管理人を決めておけば、次回以降の納付書などの書類は、管理人宛てになります。煩わしい税務処理を依頼出来るのは手間の面でのメリットが大きいと言えます。

2-4.確定申告について

日本で不動産投資のために物件を取得する場合、利益に応じて所得税などの税金が発生するので、確定申告の必要が出て来ます。確定申告は自分でも出来ますが、手間と時間が掛かります。そのため、税理士などに依頼するのが良いでしょう。

3.外国人と不動産購入と費用

外国人と不動産購入と費用

不動産の購入には大きな費用が必要になります。そのため、費用の動かし方については、しっかりと知っておくべきです。ここでは特に費用について説明します。

3-1.資金調達法

第一に資金の調達方法です。

3-1-1.海外送金

日本の不動産を購入する際の資金の工面のため、海外から資金を調達するケースもあると思います。その時に必要になるのが海外送金です。海外送金は簡単に言うならば、外国の銀行から日本の銀行にお金を振り込むことです。ただし、日本の銀行から振り込む場合とプロセスが違います。

まずは手数料ですが、送金する銀行と受け取る銀行の手数料、そして為替取扱手数料が発生します。 次に注意点ですが、海外から送金する場合には、国によっても手数料なども違うので注意が必要です。

そして、外貨のまま送金する場合には、為替レートも違って来るので、送金タイミングを有利にする必要があります。特に不動産の費用は大きいので、ほんの少しレートが変わっただけでも大きな損失に繋がることを覚えておくべきでしょう。

3-1-2.住宅ローン

住宅ローンを利用する場合も多いと思います。国内の金融機関には、外国人が利用可能なところもあります。 ただし、条件を設定している場合もあるので、確認が必要です。

ちなみに条件の具体例としては、

  • ・年齢
  • ・勤続年数
  • ・年収
  • ・団体信用生命保険に加入出来ること
  • ・法的に遵守された建築物であること

などがあります。

尚、国によっては勤続年数を重視しない文化のところがあります。例えば、勤続年数よりも幅広い職業経験を重視するケースです。その場合は勤続年数を満たさないケースも考えられるので、自分の勤続年数と金融機関の設定条件を照らし合わせることも必要な場合もあります。

3-1-3.母国の銀行の融資

海外の銀行でも日本に支店を置いているところもあるので、融資を相談してみるのも一案です。条件は銀行によっても違いますが、商習慣や年収、勤続条件などの日本との違いも鑑みてくれる可能性もあるので、日本の銀行に相談する場合よりも有利となる可能性もあります。

3-1-4.小切手

不動産の購入は小切手を使っての取引も可能です。ただし、小切手を使う場合は普通小切手では無く、預金小切手を使う必要があります。

預金小切手と普通小切手の違いは「信用力」です。預金小切手は資金の確認の後に金融機関自体が振出すからです。 尚、預金小切手は現金を銀行に持って行って、所定の手続きをすれば使用可能となりますので、便利な手段と言えます。

3-2.購入時必要な費用

次に購入時に必要な費用について説明します。

3-2-1.税金

まずは税金です。

主な税金としては、印紙税、登録免許税、不動産取得税、固定資産税及び都市計画税の清算金などがあります。印紙税は契約書作成の際に必要な税金、登録免許税は登記の際の税金、不動産取得税は不動産取引自体に発生する税金です。また、不動産には固定資産税と都市計画税の日割り計算分が加算されます。

尚、不動産仲介業者に支払う仲介手数料には消費税が掛かります。そして、仲介手数料は物件の価格に連動して上がるので、消費税も一緒に上がります。無視は出来ない税金です。

3-2-2.登記依頼の費用

登記は所有権に関係する手続きで、不動産取引に必要な手続きです。 不動産取引の際の登記は、基本的には司法書士に依頼することになります。そのため、司法書士に支払う報酬も発生します。

3-2-3.不動産仲介会社に支払う仲介手数料

不動産仲介業者に支払う手数料は段階的に決められていて、次の通りとなります。

  • 取引額200万円以下の部分が取引額の5%以内、
  • 取引額200万円を超え400万円以下の部分が4%以内、
  • 取引額400万円を超える部分が取引額の3%以内

となっており、これらを積み上げた数値となります。

しかし、実際的には不動産取引は400万円を超える取引ばかりになるので、上記の数値を 400万円を超える部分まで積み上げた数値となり、

  • 取引額の3%に6万円を加算した金額

になります。 尚、この手数料には別途消費税が掛かります。

3-2-4.保険料

不動産購入の際に多くの場合、火災保険に入ります。そして、火災保険の保険料が必要になります。 また、火災保険の他にも地震保険があります。ただし、地震保険は通常は火災保険とセットでの契約となっており、地震保険のみの契約は基本的には出来ません。

3-2-5.金融機関(ローン利用の場合)

金融機関にも支払う費用があります。例えばローンの契約において取り交わす「金銭消費貸借契約書」にも印紙税が必要ですし、ローンを実行するにしても手数料が必要です。また、ローンには保証料が必要となります。

3-2-6.毎年必要な税金

住宅を持つと毎年税金が発生します。例としては、固定資産税、市町村税、所得税などです。

固定資産税は土地と建物に掛かる税金です。固定資産税は資産の償却を計算に入れている税金のため、年数が変わって行くと税額が違って来るのが特徴です。市町村税には住民税が代表例で、居住する場合に発生します。また、所得税は不動産を貸す場合などで所得が発生した時に掛かります。

3-2-7.外国人が利用できる住宅ローン

外国人が利用出来る住宅ローンは、多くの場合、永住権を求められます。外資系のノンバンクもありますが、国によって条件などが違うので注意が必要となります。

他にも、国内銀行でも外国人に融資が可能なところもあります。また、外国人の母国の銀行の融資もあります。 尚、居住用不動産では無く、投資用物件の場合は、別口で展開しているところもあるので、探してみると良いでしょう。

4.不動産購入の流れ

不動産購入の流れ

不動産の購入の流れについて説明します。

4-1.信頼できる不動産会社を探す

まずは信頼できる不動産会社を探すところから始めます。不動産を販売する業者の中には、自社物件を売った方が儲かるので、販売する不動産を限定するところもあり得ます。親身になって希望を聞いてくれるところが理想的です。

4-2.下見

次に下見です。

新築の場合は物件の内覧が出来る場合と出来ない場合があります。その場合は図面などを見ることが必要にもなりますので、事前に見慣れておいた方がベターです。 ちなみに、日本の図面はメートル単位で表記します。普段にインチで寸法を見ている人は換算に戸惑う場合もあるので、見慣れておいた方がベターです。

4-3.買付証明書

次に買付証明書を書きます。

これは購入の意思を伝える物ですが、特に決まった書式は無いので、自分で作ることが出来ます。ただ、記載内容は決まっていて、購入希望価格、手付け金の金額、住宅ローンの額、契約希望日、引渡し希望日、有効期限などを書くことになります。

4-4.ローン申し込みなど

ローンを利用する場合には申込みが必要になります。 住宅ローンにおいては審査が必要で、職種によっても提出する証明も違って来ます。確定申告書などが必要になる場合もあるので、確認が必要です。

4-5.手付金などの支払い

手付金などの支払いも必要です。 手付金は契約の前提として支払う費用です。物件によっても違うので、事前に確認しましょう。

4-6.重要事項説明

重要事項説明は物件がどの様な仕様かなどについての説明もありますので、聞き落とすことの無い様にしましょう。 物件に不具合などがある時は、この段階で説明が出て来ます。しっかりと把握しましょう。

4-7.不動産会社と契約を交わす

不動産会社と契約を取り交わします。この契約は一旦取り交わしたら拘束力が発生するので、捺印の前に再確認しましょう。 尚、必要な書類があります。 実印、印鑑証明、住所確認、パスポートなどです。

4-8.支払い

不動産の費用を支払います。現金取引で無い場合には、ローンの手続きや海外送金が必要です。

4-9.登記

不動産は所有権などの権利をはっきりとさせるために登記が必要です。登記は司法書士を通じて法務局にて行います。尚、完了後には登記識別情報通知書が送付されます。

4-10.財務大臣へ報告

外為法の関係から、日本に居る外国人が不動産を取得した場合、財務大臣に報告が必要となります。 報告内容は取得名義人や価格などです。指定の書式に記入して提出します。

4-11.必要書類

次に必要書類について説明します。 これは取得しようとする外国人が日本にいるか海外にいるかによって違います。

4-11-1.日本国内にいる場合

日本国内にいる場合は以下の書類が必要です。

  • ・外国人住民票
  • ・在留カード
  • ・印鑑証明(実印とセットで必要です。)

4-11-2.海外にいる場合

海外にいる場合の書類は以下の通りです。

  • ・住民票の代わりとなる書類
  • ・パスポート
  • ・印鑑証明書の代わりとなる書類
  • ・実印

5.外国人の不動産購入のポイント

外国人の不動産購入のポイント

外国人が不動産を購入する時のポイントを各段階について説明します。

5-1.不動産権利書(登記済書)受取

不動産権利書(登記済書)は不動産に関する権利関係が記されているので、きちんと受け取って保管することが必要です。また、登記はローンが終わった時などに使い、抵当権抹消などに使います。

5-2.納税管理人設定

納税管理人を立てると通知書などの宛先も管理人となります。尚、納税管理人は誰でも良いとされていますが、弁護士や会計士を起用する人が多数派です。特に日本語が得意では無い人にとっては重要になります。

5-3.納税はどのように行う?

不動産を購入した時に発生する税金に、不動産取得税と登録免許税があります。納税は不動産取得税が自治体から納付書が届くので、それに沿って納めます。また、登録免許税は税務署に行って納めます。登録免許税に関しては決まった期限はありません。

尚、居住用不動産でローンを組んで購入する場合に、確定申告を行えば住宅ローン控除を受けることが出来ます。 また、購入する不動産が収益用で利益が発生した場合には、確定申告にて、利益に応じて納税しなければなりません。

5-4.財務大臣への報告

前述の通り、財務大臣への報告は法的に決まっています。購入後20日以内でのリミットがあるので、速やかに報告しましょう。

5-5.印鑑証明に代わる書類

日本に住む外国人に関しては印鑑を登録して印鑑証明を取ることが出来ますが、外国在住の場合は印鑑証明に代わる書類が必要です。この代替書類としては、署名証明書と宣誓供述書があります。

5-6.ローン借入について

外国人であっても住宅ローンは利用可能です。うまく利用するためのポイントとしては、金利などのシステムの把握もありますが、住宅ローン減税などの仕組みを理解する点が挙げられます。税務署と絡んでくるので分かりにくいかも知れませんが、戻るお金が多いため、是非とも押さえておきたい部分です。

6.まとめ

  • 1.外国人の国内不動産取得が増えています。取得にあたっては、ネットなども利用可能です。
  • 2.不動産購入には支払いや権利書の扱いや納税などを考えるべきです。
  • 3.費用や税金、ローンなどを理解することが大切になります。
  • 4.購入の流れとしては、外国人も日本人もあまり差異はありません。
  • 5.購入のポイントを各段階について把握しておきましょう。

日本の不動産は外国人であっても、自由に購入可能です。十分に下調べをして、良い物件を取得しましょう。

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