テンプレ有:物件購入・売却・客付けに有効なマイソクの見方と書き方

不動産投資に関心がある方なら、「マイソク」というワードを見聞きにしたことはあると思います。しかし一方で、“正確な意味、役割については知らない”という人も多いのではないでしょうか。

マイソクは、物件の売買、入居付け(客付け)のスピードを左右する非常に重要な資料です。その見方や作り方を学んでおくことは、安定経営するためには欠かせないポイントといえます。

この記事では

  • ・マイソクについての基礎知識
  • ・損をしない物件購入のためのマイソクの見方
  • ・高く売却するためのマイソクの作り方

をお伝えします。

この記事を読むことで、マイソクを効果的に使用できるようになり、売買・客付けにおけるスピードを高め、さらには契約トラブルも未然に防ぐことができるでしょう。

また、マイソクの知識を深めることで、仲介会社や入居希望者が何を求めているのかがわかるようになります。「マイソクのことならすでに理解している」という中上級者の方も、学び直しという意味でぜひ目を通していただきたい内容です。

1.マイソクについての基本的知識

マイソクについての基本的知識

1-1.マイソクとは何か

マイソクとは、設備、間取り図、地図などさまざまな物件の情報を1枚にまとめられた資料全般を指します。売買物件、賃貸物件ともに存在し、仲介会社が営業をする際の資料として使われています。

マイソクという言葉は、もともと広告業者の社名から取られたことが由来なのですが、今では資料そのものをマイソクと呼ぶケースが一般的です。「ブッソク」や「アットホーム」も同じ意味で使われることがあります。 ちなみに、語源は「毎(マイ)朝、不動産会社内で配られる物件情報の紙の束(ソク)」と言われています。

1-2.マイソクについて基礎知識

マイソクが作成される理由は、以下のとおりです。

  • ・ポスティング用チラシ作成のため
  • ・ホームページやポータルサイト掲載のため
  • ・レインズ掲載のため

※レインズとは、全国4カ所にある不動産流通機構が運営しているオンラインサービス。会員不動産会社は、パソコンもしくはFAXを用いてリアルタイムでの不動産情報の交換が行える。平成2年からスタートした。

マイソクを作成するのは、基本的には不動産会社の営業マンです。専用ソフトやイラストレーターを使い、A4またはB4で作成します。カラーか白黒かは会社によって異なります。

重要なのは、「マイソクに入れる内容は、作成者に委ねられている」ことです。マイソクには書き方の厳密なルールがないのです。

通常、不動産会社はマイソクのフォーマットを持っているものですが、もし作成者に熱意ややる気がなく凡庸なものを作成されると、せっかく物件が良くても効果的なアピールができなくなってしまいます。 つまり、マイソクを見ることで不動産会社及び担当者の姿勢や独自性を判断できるということです。

1-2-1. 買い主がマイソクを見るメリット

マイソクには、その物件に関するさまざまな情報が掲載されていますので、投資にふさわしい物件なのかを判断する重要な材料となります。 また、仲介会社の物件に対する想いもマイソクを見ることである程度推し量れます。

1-2-2.マイソクを作るメリット

マイソクは物件情報を買い手(入居希望者)に伝えるツールです。

通常、不動産会社の担当者はルーチンでマイソクを作成していますが、それは「こだわってマイソクを作成することで、ライバルと差別化できる」ということの裏返しでもあります。

2.損をしない物件購入のためのマイソクの見方

損をしない物件購入のためのマイソクの見方

2-1.マイソクの基本項目

「マイソクの書き方にルールはない」と述べましたが、書かれることが多い項目はあります。具体的には以下のとおりです。

■建物の名称

アパート、マンションの場合はその名前が記載されます。

■物件の種目

アパート、マンション、戸建てなどの物件種別が記載されます。

■間取り図

物件を判断するときの重要なポイントです。部屋数、部屋の大きさ、方角がきちんと載っているか確認しましょう。

■設備

オートロック、インターネット回線、追い焚き機能、床暖房、カメラ付きインターフォンなどが挙げられます。特に女性目線で喜ばれそうな設備は、書いておいたほうがいいでしょう。

■アピールポイント

駅近、日当たり良好、リフォーム済み、眺望が良いなど物件の強みが記載されます。これらはできるだけ目立つように書くのがおすすめです。

■所在地(住所)

物件によって市区町村までしか記載されないこともあります。

■築年数

物件が何年に建てられ、現在何年経ったのかが記載されます。

2-2.マイソクの注意点とポイント

2-2-1. 購入者と仲介者の両方にアピールできるものに

マイソクはさまざまな場面で利用されます。それは、「物件を探す人のため」だけではなく、「仲介会社にも見てもらうため」でもあるということです。

仲介会社がマイソクを見て物件を気に入ったら、積極的に営業してくれるでしょう。結果、売却(客付け)のスピードも速まるはずです。 したがって、あくまでゴールは売却(客付け)なのですが、購入者と仲介会社の両方に訴えかけるような内容・デザインにすることが大切です

2-2-2. 凝ったデザインである必要はない

自分の物件をアピールしたいという気持ちはわかりますが、情報を載せすぎたり、デザインにこだわりすぎたりすると、かえって見えづらくなります。 具体的なマイソクの作り方は下にまとめましたが、必要な情報、アピールしたい情報を中心に押し出すほうが効果のあるマイソクになります

2-2-3. 「現況優先」という言葉の意味

マイソクによっては、「現況優先」という言葉を記載するケースがあります。 これは「マイソクに書かれている内容と現況が異なる場合、現況が優先される」ということを意味しています。

例えば、間取り図は建築図面ではないため、実際に採寸してみると正確ではないことが多々あります。

そのため、マイソクには

  • ・図面と現況が相違する場合、現況を優先します
  • ・この図面は物件情報の一部を抜粋して掲載しています(現況優先)

などと記載されていたりするのです。

これは買い主(入居希望者)からすると物件選びの際の注意点であり、オーナー側からするとリスク回避のための一文ととらえることができます。

2-2-4. 「上を北にしなければならない」というルールはない

私たちは地図や間取り図を見るとき、自然と「上が北、下が南」と考えてしまいがちです。

しかし、マイソクでは「間取り図や地形図は。北側を上にしなければならない」というルールはありません。 そのため、いざ物件を見に行ったら「(想定していた北側が)南側だった」ということも起こるのです。

また、すでに述べたとおり、マイソクには必須の記載事項がありません。つまり「方位を書く必要もない」ということです。 したがって、オーナー側はあとからクレームにならないよう方位を入れたほうが良いでしょう。逆にあなたが買い主(入居希望者)になったときは、仲介会社に確認すべきだといえます。

2-2-5. マイソクは事前にチェックしておく

このように、マイソクには記載ルールがないからこそ、営業マンは曖昧な表記で書いたり、あるいは手抜きで作成できたりしてしまいます。 その状態を放置したままだと、なかなか成果につながらなかったり、トラブルの原因になったりします。

ですから、可能であれば媒介契約を締結する前に「売り出し前にマイソクを見せてもらえませんか?」とお願いするのがいいでしょう。自分の目でチェックし、問題があったら修正してもらうべきです。

なお、マイソクを事前に見せてもらうことは無理なお願いではありません。むしろそこで露骨に嫌がられるようなら、その営業マンはクオリティの低いマイソクを見せたくないからだと考えられます。

2-3.マイソクの具体例

では、ここでマイソクのテンプレートを紹介しましょう。※図をクリックするとダウンロードできます。

マイソクテンプレート

マイソクには書き方のルールは存在しないものの、上のような作りになっていることが多いといえます。

具体的にいうと、

  • ・右側は「物件の概要」
  • ・左側から中央は「間取り図、物件の写真、周辺の地図」
  • ・下には「情報提供している不動産会社の情報」

となります。

なお、下部の情報は「売買用」と「賃貸用」で記載項目が異なります。

代表的なのは、「広告料(AD)」についての記載です。 売買の場合、広告料の記載は不要ですが、「仲介手数料は仲介会社に支払われること」は明記する必要があります。

賃貸用の場合、広告料がいくらなのか(何カ月分なのか)ということを記載します。 これらの記載は営業マンのモチベーションを大きく上げるポイントとなりますので、漏れがないよう必ず書いておきましょう

3.高く売却するためのマイソクの作り方

高く売却するためのマイソクの作り方

3-1.高値売却を導くマイソクを作りのポイント

上に書いたように、マイソクには物件概要、地図・写真、不動産会社の情報を記載しますが、単にまとめただけでは買い手(入居希望者)と仲介会社の双方の関心を呼ぶマイソクにはなりません。 そこで、以下の点を押さえたうえでマイソクを作る必要があります。

■情報が正確で分かりやすい

やる気のない営業マンは、往々にして他の物件をコピペしてマイソクを作成しています。

そのため、あなたの物件には該当しない情報が記載されているケースがあります。例えば、「階数が違っている」「平米数が違っている」「ペット可なのにペット不可になっている」などです。 誤った情報を載せるとトラブルにつながりますし、正しくアピールできない恐れがありますので注意しましょう。

また、パッと見たときごちゃごちゃしていたり、逆にスカスカしていたり、デザインのバランスが悪かったりすると、第一印象が悪くなります。 どこが必要情報で、どこを推すべきなのか自身でも把握したうえでマイソクを作るよう心がけましょう

■写真が豊富

買い手(入居希望者)の立場になって考えてみるとわかりますが、写真は多いほうが具体的にイメージできますし、第一印象も良くなります。

間取り図、周辺地図はもちろん、外観、水回りなどの設備、スーパーやコンビニなどの近隣の商業施設、アピールポイント(眺望の良さなど)の写真を入れることで、目に留まるマイソクになります。

■カラーで作る

写真同様、印象の良いマイソクにするのであればカラーにするほうがいいです。特に、昔ながらの不動産会社だとFAXを使っているので白黒になってしまいますが、やはりカラーのほうが望ましいといえます。

3-2.表示しなければならない項目

なお、マイソクをもとにチラシ(広告)を作成する場合、消費者保護を目的として、表示しなければならない項目や表示する際のルールが定められています。具体的には以下のとおりです。

■所在地

新聞や雑誌広告では、市区町村までしか記載されないこともあります。

■駅までの距離

「駅徒歩◯分」という表記は、毎分80メートルが基準となっています。これは「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」第5章 第10条「物件の内容・取引条件等に係る表示基準」で定められています。

■専有面積

延べ床面積が「㎡」で記載されます。

■間取り

「◯LDK」といった表示で間取りは記載されます。数字は居室の数を表し、Lはリビング、Dはダイニング、Kはキッチンを表します。

■構造、階数、賃貸戸数

構造は、「鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)」、「鉄筋コンクリート造(RC造)」、「鉄骨造(S造)」、「軽量鉄骨造」「木造」に分かれます。 ちなみに、構造と階数については、賃貸戸数10未満だと省略可能です。

■建物年月

建物が竣工した年月が記載されます。

■賃料、礼金、敷金

売買物件の場合は、物件価格が記載されます。

■管理費(共益費)

売買物件の場合、管理費の他に修繕積立金も記載されます。

■損害保険加入の有無

損害保険への加入が契約条件となる場合、記載されます。

■駐車場

駐車場がある場合は、月額の利用料金が記載されます。

■定期建物賃貸借契約かどうか

これは賃貸物件の場合に当てはまります。

■取引態様

これは賃貸物件の場合に当てはまります。 媒介、代理、貸主の3つがあり、どの取引なのかによって仲介手数料などの扱いが変わります。

■免許番号

不動産会社名と免許番号が記載されます。

■取引条件の有効期限

インターネットの場合、情報更新日が掲載されます。

3-2.マイソク作成は業者に依頼する

今の時代だと、マイソク作成のポイントはインターネット検索で見つけられますし、ソフトも簡易的なものであればパワーポイントで作成できるでしょう。

しかし、自分で作るのはおすすめできません。

なぜなら、自作だと必要情報が漏れていたり、無駄に強調しすぎている部分が出ていたりなど自分では気づけない箇所が出る恐れがあるからです。 不動産会社は作成フォーマットを基本的に持っているものなので、もし自作するとしても、そのフォーマットを流用させてもらうのがいいでしょう。

基本的には、作成してもらったものを確認し、もし不備があるようなら修正してもらうというのが手間も省けますし、結果的にクオリティが高いマイソクができるはずです。

4.まとめ

  • 1. マイソクは物件の第一印象を決定づける重要な資料です。とはいえ、作成者である営業マンはルーチンワークとして処理しがちなので、クオリティが低かったり、間違った情報が記載されたりすることもあります。いかにやる気をもって作成してもらえるかがポイントです。
  • 2. マイソクには書き方のルールは存在しません。ただ、記載されることが多い項目や表示する場合のルールが存在するので、知識を身につけておくことは重要です。
  • 3. マイソクは「買い手(入居希望者)」への営業ツールという側面もありますが、仲介会社に対してアピールするための資料でもあります。特に後者は忘れがちなので、広告料または仲介手数料について必ず記載するようにしましょう

いかがでしたでしょうか。マイソクは不動産投資において非常に重要な資料のため、自分の力だけで解決しようとせず、かといって不動産会社にすべてを委ねるのではなく、協力姿勢で作成することが大切といえます。

今後マイソクを見る機会があったら「このマイソクはここがうまく表現しているな」「ここは反面教師にしないとな」と考えて、知識として蓄えていきましょう。

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