これで分かる!マンションリフォームを徹底解説!

マンションを購入する場合、取得コストを抑えるために、敢えて中古マンションを購入し、リフォームして住む人がいます。リフォームすれば中古物件であっても生活空間を一新出来るので、快適な生活が可能です。

しかし、単にリフォームと言っても何でも可能な訳では無く、様々な制限が発生するのが現実です。特にマンションの場合は隣室や全体との絡みもあり、制限も多くなります。

ただし、マンションのリフォームも、可能な範囲と内容が分かっていれば、イメージもしやすく、業者との話もスムーズに進みます。

この記事ではマンションのリフォームを取り上げて、リフォーム可能な部分や注意点について述べたいと思います。読み終わる頃には、マンションリフォームのイメージが掴めることでしょう。

1.マンションに関係する法律 

マンションに関係する法律_

まず、マンションに大きく関係する法律を取り上げてみます。「区分所有法」です。

1-1.区分所有法

区分所有法は、正式には「建物の区分所有等に関する法律」と呼ばれる法律です。区分所有法はマンションなどの区分所有建物の権利や管理などについて定めています。

区分所有法を成立した背景には、分譲マンションの各部屋ごとの所有、権利、そして利害関係の調整が必要だったことが挙げられます。

複雑な権利関係が交錯する中で区分所有法が生まれ、専有部分と共用部分及び敷地の権利の関係が明確化されたのです。

1-2.専有部分と共用部分

分譲マンションは各部屋ごとに入居者が居て、入居者に各部屋の所有権が認められます。この入居者の所有権を「区分所有権」と呼び、入居者の自由になる各部屋の部分を専有部分と呼びます。

一方で、マンションには共用で使用する部分も多くあります。一例としては、廊下やエレベーターなどが思い浮かぶことでしょう。それらを共用部分と呼び、専有部分と分けています

専有部分と共用部分の図

 

1-3.リフォーム可能範囲は専有部分

マンションの各入居者の区分所有権の範囲は専有部分のみです。そのため、リフォームが可能な範囲も専有部分に限定されます。

例えば、共用部分には廊下がありますが、いくら自室に接しているからと言っても、入居者の権利の範囲は廊下までは届きません。ですから廊下のリフォームは部屋に接していても出来ません

1-4.共用部分での専有使用権について 

共用部分は全体での共同管理をすることになっています。ただ、共用部分であっても入居者に専有使用権が与えられている部分もあります

例えば、ベランダや専用庭、そして駐車場は共用部分に当たりますが、各入居者に専有使用権があり、自由に使って良いことになっています。

主な共用部分の図解

 

2.専有部分の範囲

専有部分の範囲

ここでは、マンションの専有部分の範囲を具体的に説明します。

2-1.基本はコンクリート躯体の内側

専有部分はマンションの各戸になりますが、基本的にはコンクリート躯体の内側です。ですから、壁の内装部分やキッチンやトイレなどの住宅設備部分はリフォームが可能となります。

しかし、範囲はコンクリート躯体の表面までとなるため、コンクリート壁を削ったり穴を開けたりすることは出来ません

専有部分と共用部分の図解_間取り図

2-2.専有部分の具体例

それでは専有部分は、具体的にどの様な部分になるのでしょうか?

設備

マンションリフォームでは一般的な住宅設備は交換が可能です。具体的にはキッチン、トイレ、ユニットバス、そして作り付けの家具などがあります。

キッチン
キッチンはスタンダードな壁付け型、そしてアイランド型など種類も豊富です。そして、既存のキッチンを撤去して単純に新しい物を設置する以外にも、異なるタイプを選ぶことが可能となります。
ただし、レンジフードや配管の関係で出来ない場合もありますので、事前の打ち合わせと確認が必要です。

トイレ
トイレのリフォームには古い仕様から新しい仕様の物に換えるリフォームもありますが、壁や床などの内装リフォームもあります。
最近では新しい物としてタンクレストイレが出て来ましたし、内装材でも脱臭機能がついた物まで出ています。

ユニットバス
ユニットバスも近年になって設備に様々な機能が追加されているので、交換するとグッと住心地も良くなります。特に近年は冷めにくい浴槽なども出て来て、省エネ化も図られています。

洗面台
洗面台もリフォームによって使い勝手が向上します。特に水を多く使う部分は老朽化が進みやすいので、交換すると使い心地がずいぶん違います。

内装

内装もコンクリート躯体の表面までです。具体的には次の様なリフォームが挙げられます。

リフォーム前と後の図

間取り変更
マンションは基本的にコンクリート躯体の内部を、間仕切り壁によって各部屋に分けています。内装部分の間仕切り壁は専有部分に当たるため、撤去や移動は可能です。
例えば2つの部屋を仕切っていた壁を撤去して広い部屋を作ったり、壁の位置を変えて部屋の広さを変えたりすることが出来ます。


床の交換も可能です。床材を変えると部屋の雰囲気まで変わります。合板ベースの複合フローリングを天然木の単層フローリングに交換したり、畳敷きを洋室に変えることも自在です。
ただし、フローリングの交換は下の階への騒音の影響などで、管理規約で禁止をしている場合もあるので、リフォームの前には規約の確認などが必要です。


壁もコンクリート躯体をキズ付けなければリフォーム出来ます。ですから、壁クロスを交換して部屋の雰囲気を変えてみることも可能です。

3.この部分は共用部分となる

この部分は共用部分となる

マンションの共用部分と専有部分には境界が分かりにくい部分があります。ここでは、分かりにくい境界の具体例を取り上げたいと思います。

3-1.玄関ドアの廊下側

玄関ドアはマンションの専有部分と共用部分を仕切っているため、ドアの室内側が専有部分、廊下側が共用部分となります。そのため、専有部分側であるドアの内側の塗装などは可能となりますが、外側の変更は基本的には出来ません。

尚、玄関ドアでもカギは専有部分ですので、カギの交換は可能な様にも思えます。しかし、玄関ドアのカギは入口のオートロックと連動している場合もあり、勝手に交換することは出来ないケースも多いです

玄関ドアの専有部分・共有部分

3-2.窓サッシ

窓のサッシも各部屋に設置されていることから専有部分に見えますが、サッシ外側がマンションの外観に接しているために共用部分となります。ですから、サッシの色を変えようと思っても実質上、サッシの交換は出来ません

3-3.配管部分

マンションの配管は共用部分のパイプスペースと、専有部分の床下などに走っている部分があります。このうち、共用部分となるのはパイプスペースとして走っている部分です。パイプスペースから横に伸びて各戸に繋がる部分は専有部分となります。

配管の専有部分と共用部分の図

3-4.ベランダ、専用庭

ベランダや専用庭は専有出来る権利はあります。しかし、共用部分に当たるため、リフォームにも制限が発生します。

 

4.この様なリフォームもある 

この様なリフォームもある

 前述の様に、共用部分の関係でリフォームが出来ない部分があります。しかし、次の様なリフォームは可能です。

4-1.窓の断熱

窓サッシは共用部分となるために、交換は基本的に出来ません。しかし、窓の内側であれば専有部分となりますので、改装は可能となります。ですから、例えば既存の窓の内側にもう一枚サッシを設置することが出来るのです。

窓を二重窓にすれば、断熱性や防音性を上げることが可能です。

また、今の窓ガラスには複層ガラスなど、昔のガラスよりも断熱性などで優れた製品も出ています。内側の窓にその様な断熱性に優れているガラスを設置すれば、高断熱の窓とすることが可能です。

4-2.壁の断熱

コンクリート壁は共用部分に当たるので改造は出来ません。しかし、壁の内側は専有部分ですので、断熱材を張り付けて断熱性を上げることが可能です。

壁の断熱には、板状の発泡材を設置する方法と、発泡プラスチックを現場の壁に吹き付ける方法があります。どちらの工法でも、部屋の断熱効果は上がります。

5.リフォームをする上での注意点

リフォームをする上での注意点

次にリフォームをする上での注意点について取り上げたいと思います。

5-1.電気容量

古いマンションでは、電気容量が今の物よりも少ない場合が多いです。ケースとしては、今の物では60アンペアが多いのに対し、昔のマンションは40アンペアのレベルがよく見られます。

そのため、古いマンションに現在の電気を多く使う製品を設置すると、すぐにブレーカーが落ちてしまうことも多いです。特にIH製品などは電気を使う量も多いので、設置には注意が必要です。

5-2.水まわり製品の位置変更

水まわりは基本的には専有部分に設置されるために交換が可能となりますが、間取りを変更して配置を変えるときには注意が必要です。

と言うのは、配管には流すために傾斜が必要で、十分に傾斜がついていないと詰まりやすくなるからです。水まわりの設備の位置を変えると、場所によっては配管の傾斜が取れなくなり、詰まりやすくなる場合も出て来ます。

また、過去に水漏れ事故などの発生により、管理規約で交換を禁じている場合もあります。事前の十分な確認が必要です。

5-3.管理規約の確認

マンションは区分所有法の規定の元にありますが、法律と同様に管理規約の順守が必要になります。そして、管理規約はマンションによっても違っているので、リフォームを検討する際には管理規約に抵触していないかを十分注意して、管理組合にも確認をする必要があります。

6.災害時の避難

災害時の避難

ここでは、マンションの災害時の避難について紹介したいと思います。共用部分の使い方によっては避難に影響が出ることもあり、リフォームによっては良くない結果を生むこともあり得るからです。避難に関する知識はマンションリフォームにおいても必要です。

6-1.2方向避難

マンションの場合、隣との部屋がコンクリート躯体で仕切られていることもあり、仮に室内で出火した場合には玄関からの脱出が困難になる場合があります。そのため、火災の場合にはベランダから逃げる可能性があります。つまり、マンションは玄関とベランダの2方向から避難が出来なければならないのです。

6-2.ベランダについて

ベランダは共用部分になるために基本的には改装はできません。ただし、ベランダは共用部分であっても専有使用権があります。権利があるから自由度が高いと思うかもしれませんが、すべて良いとは限らないことを覚えておくべきです。

例えば、マンションのベランダに設置可能なウッドデッキやガーデニンググッズもありますが、避難を考えた際に邪魔になるレベルにもなり得るため、過度な設置は良くありません

6-3.隣室との隔て板と避難用ハッチ

バルコニーには隣室との隔て板が設置してあります。これは災害発生時には破って脱出する物となっているので、破るのに支障が出る物を置くべきではありません

また、下の階に通じるハッチも災害時のためのものです。物を置いて塞がない様にしましょう。

避難用ハッチと隔板

7.まとめ

1.マンションには区分所有法があり、リフォームが可能な範囲が決まっています。リフォームは専有部分までです。

2.マンションの専有部分は各戸のコンクリート躯体までとなります。具体的な範囲を挙げると、キッチンや浴室、トイレなどは可能です。また、間仕切り壁までの改装は可能なので、間取りの変更も可能となります。

3.マンションの共用部分には、玄関ドアの外側や窓サッシ、配管やベランダ、そして専用庭なども含まれます。

4.マンションのリフォーム可能な範囲は専有部分に限定されますが、断熱に関しても専有部分の範囲において可能になります。

5.リフォームにも注意が必要です。主なものには電気や水まわりが挙げられます。また、管理規約の確認も非常に重要となります。

6.マンションは避難経路の確保が重要です。ベランダまわりの避難用設備には気を付けましょう。

 

以上、マンションのリフォームについて、可能な範囲や注意点について取り上げました。マンションのリフォームには制限がどうしても発生しますが、工夫次第で可能となる物も多いです。

管理組合や業者とよく打ち合わせて、より良いリフォームとしましょう

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