初期費用はいくらかかる?駐車場経営で収益をあげるためのメソッド6選

相続した土地があるなどで、土地を所有していると固定資産税など税金の支払いや管理費がかかることがネックとなります。そのため、空いた土地活用を検討する方もいらっしゃるのではないでしょうか。

土地活用の方法のひとつに「駐車場経営」があります。駐車場経営は、アパートやマンション経営のように建物を建てる必要がなく、土地を所有していれば経営できることから取り組みやすい土地活用方法です。

初めて駐車場経営を行う人にとっては分からないことも多々あるため「ハードルが高い」と感じてしまいがちです。

そこでこの記事では、

  • 駐車場経営の種類「月極駐車場」「コインパーキング」
  • 駐車場経営にかかる初期費用や経費はどれくらいか?
  • 駐車場経営で儲けるためのコツ?

などこれから駐車場経営に取り組むオーナー様の疑問点についてお答えします。

この記事を読むことで、駐車場経営で事前に抑えておきたいポイントを把握でき、土地活用の方法の1つとして「駐車場経営」を始めることにお役立ちできれば幸いです。

駐車場経営をはじめ、土地活用に有効な賃貸経営についてはこちらの記事でもご紹介しています。合わせてお読みください。

関連記事

不動産投資と一口にいっても、収益系の物件だけでなく、駐車場や太陽光など様々なものがあります。その中で「駐車場経営をしたい」とお考えの方には、まず「駐車場経営は本当に簡単に儲かるものなのか」ということをしっかり考えて頂きたいと思います。 例[…]

駐車場経営は土地がすべて!収益が上がる土地の4つの条件とは?

1.駐車場の種類は「月極駐車場」と「コインパーキング」 

駐車場の種類は「月極駐車場」と「コインパーキング」

土地を相続した場合、そのままにしておくと固定資産税がかかるほか、市街地の場合は都市計画税もかかります。

さらに、土地をそのまま放置しておくと草が生えてくるだけでなく、誰も人がいないことから不法投棄が行われることも考えられます。土地のまわりの景観を損なうと荒れ地化が進んでしまうだけでなく、周囲で暮らす人たちからクレームを受けてしまうこともあるでしょう。

所有する土地の近くに住んでいるのであれば、草刈りやゴミ拾いなどは所有者自身が行えますが、仕事が忙しかったり、あるいは遠方に住んでいたりする場合は、空き地管理サービスを行う不動産会社に依頼して、管理費用を支払わなければなりません。

このように、単に土地を所有していると費用がかかってしまうことから、土地活用をして多少なりとも収入を得たいところです。手軽に土地活用を行う方法としては「駐車場経営」があります。

駐車場経営は大きく分けると「月極駐車場」と「コインパーキング」の2種類があります。

初めて駐車場経営を行う場合、どちらの方法で駐車場経営を行えば良いのか迷いがちとなりますが、それぞれの経営方法の特徴について理解しながら、自分自身に合っている経営方法を選ぶと良いでしょう。 これから、「月極駐車場」と「コインパーキング」のそれぞれの特長をご説明します。

1-1.月極駐車場の特長

月極駐車場とは、1か月単位で賃貸される駐車場のことです。月極駐車場は住宅地において需要があり、特に住宅の駐車スペースが限られているエリアでは月極駐車場の利用が見込めます。

月極駐車場は駐車スペースを設ければ経営ができるため、整備にかかる費用を抑えられます。

1-2.コインパーキングの特長

コインパーキングとは、一定の時間ごとに料金が加算されるタイプの駐車場です。駅前や市街地、商業施設を車で訪れた人が利用する駐車場であり、多くの場合、駐車時間は数十分から数時間程度となります。

コインパーキングは駐車場の利用者から料金を徴収するため、精算機やゲートなどを設置する必要があり、整備にかかる費用は割高となります。なお、利用台数が多いほど売上は増加するため需要を見込んで設置することがポイントです。

2.駐車場経営の初期費用はいくら?

駐車場経営の初期費用はいくら?

1章では、月極駐車場とコインパーキングの特長についてお伝えしましたが、この章では月極駐車場とコインパーキングの初期費用について解説します。

2-1.月極駐車場の初期費用

月極駐車場にかかる費用は駐車場の整備費のみとなります。整備費の多くを占めるのは舗装の費用となりますが、舗装の方法としては、費用を安く抑えられる順番に砂利敷き、アスファルト舗装、コンクリート舗装となります。

1m2あたりの舗装費用の目安は、それぞれ以下の通りです。

  • ・砂利敷き:2000円
  • ・アスファルト舗装:5000円
  • ・コンクリート舗装:8000円

そのほか、月極駐車場の整備として行われる作業としては、駐車スペースの区画を示すための「ライン引き」、駐車時に車が後ろに下がり過ぎないようにするための「車止めブロック設置」、駐車するスペースに番号を表記する「駐車場番号表記」があります。

上記の作業について、1台あたりの費用の目安は以下の通りとなります。

  • ・ライン引き:5000円
  • ・車止めブロック設置:5000円~6000円
  • ・駐車場番号表記:1000円

月極駐車場の利点

月極駐車場のメリットは初期費用が抑えられることです。開業までの期間を短く抑えられるため、早い段階で営業を軌道に乗せやすくなります。

2-2.コインパーキングの初期費用

コインパーキングの初期費用は、駐車場の整備にかかる費用のほかにさまざまな設備の設置費用が必要となります。主な設備とその費用は以下の通りです。

  • ・精算機:40万~50万円
  • ・ゲート:35万~40万円
  • ・ロック板:1台あたり10万円
  • ・看板照明:15万~20万円

なお、これらの設備は個人では設置することができないため、業者に施工を依頼すると施工費用として50万~60万円がかかります。

そのほかにも、駐車場の防犯対策が必要な場合には防犯カメラの設置も必要となります。

このように、コインパーキングの経営を始めようとする場合、月極駐車場と比べると多額の初期費用がかかるうえに、営業を開始するまでの時間がかかります。

コインパーキングの利点

コインパーキングを運営するメリットは、違法駐車されにくいこと、そして、立地条件が良ければ収入が多く得られることです。

月極駐車場は収入を得られるのが月に1回のみであるのに対し、コインパーキングは駐車場の利用があれば毎日のように収入が得られます。

条件の良い土地であるならば、コインパーキング経営の方が利益の面で有利となります。

3.駐車場経営でかかる経費は?

駐車所経営でかかる経費は?

次に、駐車場経営を行う場合の経費についてみていきましょう。駐車場経営には、次のように経費がかかります。

  • ・税金
  • ・運営するための管理費用

特に、駐車場経営の経費として大きなウエイトを占めるのは各種の税金です。それぞれの税金と管理費用の詳細をみていきましょう。

3-1.駐車場経営でかかる税金

駐車場を経営するうえでかかる税金としては以下のものがあります。

  • ・固定資産税:土地を所有している場合に課税
  • )償却資産の合計が150万円以上の場合は、償却資産に対して固定資産税が課税される
  • ・都市計画税:都市部に土地を所有している場合に課税
  • ・所得税:所得が発生した場合に課税
  • ・個人事業税:
  •  月極駐車場:駐車台数が10台以上の場合に課税
  •  コインパーキング:全ての駐車場で課税
  • ・消費税:前々年の所得が1000万円を超えた場合のみ課税

固定資産税・都市計画税

固定資産税は、土地に対して課税されるほか、償却資産に対しても課税されます。

駐車場経営における償却資産には、アスファルト舗装、センサー式停車機、フェンス、屋根、街灯などがあります。ただし、償却資産の合計が150万円未満の場合には固定資産税として課税されません。

そのほか、都市部に土地を所有している場合は都市計画税が課税されます。

所得税

所得税は、売上から経費を差し引いた「所得」が発生した場合に納める必要があります。

ただし、会社員が副業として駐車場経営を行う場合、駐車場経営の所得が20万円を超えた場合に限り、確定申告をして所得税を納めます。所得が20万円以下の場合は所得税を納める必要がありません。

個人事業税

駐車場経営で個人事業税がかかる基準は、建築物である駐車場か、建築物ではない駐車場かで異なります。

建築物である駐車場とは、屋根や柱が設置されている駐車場のことですが、機械式設備が設置されている駐車場も含まれます。そのため、コインパーキングも建築物である駐車場となり、駐車台数にかかわらず個人事業税が課税されます。

建築物ではない駐車場とは屋根や柱が設置されていない駐車場のことで、月極駐車場が該当します。個人事業税が課税されるのは、駐車台数が10台以上のときです。

なお、駐車場のまわりをフェンスで囲んだ場合は建築物ではない駐車場としてみなされます。

消費税

消費税は前々年の所得が1000万円を超えた場合にのみ課税されます。所得が1000万円以下の場合は消費税を納める必要はありません。

3-2.月極駐車場の運営費用

月極駐車場の運営で行う作業としては、駐車場内または駐車場周辺の草むしりや草刈り、植木の剪定、ゴミ拾いなどがあります。

これらの作業を個人で行えば費用はかかりませんが、不動産会社に管理を委託する場合は管理費用がかかります。

そのほか、駐車場経営においては、毎月の駐車場収入を確実に得るため、不動産会社に一括借り上げ(サブリース)をしてもらう方法があります。

管理費用、または一括借り上げの管理委託報酬は満車時の5%~10%程度が目安です。

3-3.コインパーキングの管理費用

コインパーキングの場合は、駐車場内と駐車場周辺の維持費のほか、コインパーキングの設備のメンテナンス費用や電気代、コインパーキングが発行する領収書の紙代などその他の経費もかかります。

ただし、駐車場の土地を所有せず、不動産会社から借りる形で駐車場経営を行う「土地賃貸方式」の場合は、上記の費用を不動産会社が支払うため経費を抑えられます。

その一方で、不動産会社に対して収益の多くを支払う必要がある点に注意が必要です。

4.駐車場経営で儲けるためのコツとは?

駐車場経営で儲けるためのコツとは?

それでは、駐車場経営で儲けるコツとしてどうしたら良いかみていきましょう。

主なものとしては以下の6つがあります。

駐車場経営で儲けるコツ

順にみていきましょう。

4-1.市場調査

市場調査とは、その土地が駐車場経営に適している土地かどうか、ということを調べることです。

例えば、アパートやマンションが多く建っている場所で駐車スペースが限られている場合は、月極駐車場を経営することで利用が見込めます。また、駅周辺や大型の公共施設があるものの、駐車スペースに限りがある場合は、コインパーキングの利用が期待できます。

このように、「この場所に駐車場があれば、需要はあるか?あるとしたら、月極としての利用か、それとも短時間の利用か」を考えることで、その土地が駐車場に適しているかどうかの判断か可能となります。

4-2.最大料金の商品設計

駐車場の最大料金とは、駐車時間が一定時間を経過すると、それ以上料金が上がらなくなる仕組みです。

例えば、駅周辺の駐車場を利用する場合、駅まで車で行って、そこからは電車で出かけることがあるため、駐車時間が長くなる場合があります。

そのような場合、時間単位で料金が上がると駐車料金が割高になってしまいますが、「最大料金○○○円」と設定することで比較的長い時間の駐車が安心してできるようになります。

利用者の駐車時間が長くなりそうな場所については、最大料金を設定することで利用が見込めます。

4-3.単価表示の工夫

駐車場の単価表示はわかりやすくすることが基本です。

例えば「8:00~20:00 30分300円」というように、何時から何時までであれば、時間あたりの駐車料金はどれくらいか、ということをわかるように明記しておきます。

また、最大料金を表示する場合は「入庫後24時間以内 最大料金1500円」と表示します。ここで気をつけたいのが、一定の時間を過ぎた後も最大料金が継続されるかどうかをわかりやすく表示しておくことです。

入庫後24時間を過ぎた後は最大料金の制度が適用されない場合は「入庫後24時間以内 最大料金1500円(1回限り)」と表記することで、最初の24時間だけが最大料金の適用となることがわかります。

駐車場の料金は、特に最大料金の仕組みが不明確になりやすく、トラブルの原因となることがあるのでわかりやすい表記を心がけることが大切です。

4-4.経営開始後、駐車場まわりの巡回と調査

駐車場の経営を始める前は、立地条件を念入りに調べたり、駐車場まわりの見回りを念入りに行ったりすることが多いですが、駐車場の経営が軌道に乗ると、駐車場まわりの巡回と調査がおろそかになってしまうことがあります。

むしろ、駐車場の経営中ほど駐車場まわりの巡回と調査は念入りに行うべきです。その理由は、駐車場のまわりを定期的に観察することにより、利用状況がチェックできるほか、周囲の変化にも気がつけるためです。

例えば、駐車場にゴミが多ければ定期的に掃除を行って常にきれいな状態に保つことができます。また、周辺に競合の駐車場が設置される場合には、駐車料金を見直すなどの対策を迅速に行えます。

「常に利用者に満足して利用してもらえるためにはどうすれば良いか」という視点を持てば、自然と駐車場まわりの巡回と調査のために足を運ぶことが多くなります。

4-5.初期費用を抑える

経営において利益を高める基本は、売上を増やし、経費を少なくすることです。経費を少なくするためには、初期費用を抑えることが最も有効です。

例えば、月極駐車場の舗装方法を考える場合、コンクリート舗装にすると強度を高められるため、長期的に利用できるメリットがあります。

しかし、初めて駐車場経営を行ったときほど、経営のノウハウがないために売上を伸ばしにくくなること、そして、予定外の費用がかさんでしまうことがあるため、黒字に持っていくことが難しくなってしまいます。

着実に黒字の経営を続けるためにも、最初の費用はできる限り抑えて、利益を出しやすい体質にしておくことが大切です。

4-6.経費と税金を抑え、利回りを高める

駐車場経営の利回りとしては「表面利回り」と「実質利回り」があります。

表面利回りは(満車時の年間賃料)÷(土地価格)×100で計算できます。

ただし、この計算方法の場合、費用が加味されていません。費用を加味した利回りは「実質利回り」となり、以下の計算式となります。

(満車時の年間賃料-維持費)÷(土地価格+初期費用)×100

つまり、実質利回りを高めるためには、年間賃料を増やし、土地価格をできる限り抑えること、そして、維持費と初期費用をできるだけ抑える必要があります。

このことから、駐車場経営で利益を出すためには、いかに費用を抑えるかという点が重要といえるのです。

5.駐車場経営はどこに相談したら良い?

駐車場経営はどこに相談したら良い?

駐車場経営を始めようと考えている場合、相談する先としては「不動産会社」が一般的となります。

月極駐車場の場合は、準備が簡単なうえに費用もコインパーキングを始めるときほどかからないので、不動産会社に相談することで簡単に始められます。

また、月極駐車場を始める場合は自治体への届け出も必要ありません。

コインパーキングを始める場合は、不動産会社よりも全国チェーンの駐車場会社や、近くのコインパーキングを経営している会社など、専門的な会社のアドバイスを受けることが最適となります。

その理由は、コインパーキングを設置するためには、専用の機械を設置する必要があること、そして、コインパーキングを運営するためのノウハウが必要となるためです。

そのほか、インターネットで「土地活用 駐車場経営」で検索すると、駐車場経営に詳しい業者のサイトが表示されるため、自分自身に合った会社を探すことができます。

6.まとめ

1.駐車場経営の方法は「月極駐車場」と「コインパーキング」の2種類

2.初期費用を抑えられるのは「月極駐車場」、立地条件が良ければ収入増が見込めるのは「コインパーキング」

3.経営を始める際の基本は「市場調査の実施」と「初期費用の削減」

4.駐車場の利用料金は一目で見てわかるように表示

5.駐車場の利用状況や駐車場周辺の変化は定期的にチェック

駐車場経営には「月極駐車場」と「コインパーキング」の2種類がありますが、それぞれの駐車場経営は手法が異なることもあり、経費や収益が異なってきます。それぞれのメリットとデメリットを理解し、経営しやすい方法を選ぶと良いでしょう。

また、駐車場経営はアパートやマンション経営と比べると気軽に始めることができますが、安易な気持ちで始めてしまうと思っていたほどの収益が得られないこともあり、困ってしまうことも十分にあり得ます。

駐車場経営を始める場合のポイントは市場調査を念入りに行うこと、経営を始めると決めたら初期費用をできる限り抑えることです。収益が確実に得られそうだと判断したら、駐車場の経営に踏み切りましょう。

駐車場経営のメリット・デメリットについては以下の記事でもまとめておりますので、こちらもご参考ください。

関連記事

駐車場経営は、アパートやマンション経営と比べても様々なメリットがあります。初期費用が少なく手軽に始められたり、マンションやアパート経営ができないような狭い土地や変形地でも経営できたりとそのメリットは様々です。 しかし、メリットもある反面、[…]

駐車場経営で知っておきたいメリットとリスク、税金と運営のこと

また、駐車場経営以外での土地の活用法については以下の記事で解説しております。

関連記事

駐車場は、初期投資も少なく、手軽に始めることができるので人気の土地の活用方法です。しかし、土地(空き地)の活用方法は、駐車場経営だけではなく様々です。そこで、駐車場以外の様々な土地の活用方法を紹介していきます。 この記事を読むことで、様々な[…]

土地・空き地の有効活用法、駐車場経営以外の3つの選択肢とは?
>再建築不可物件の建築可能化プログラム

再建築不可物件の建築可能化プログラム

「再建築不可物件」を使った不動産投資は、誰にでもできる簡単な方法でありません。 しかも、「投資」ですから、リスクはそれなりにあります。 それでも、リスクよりもメリットの方が大きいとも言えます。 その理由と、私たちの具体的なサポート内容などをセミナーでご説明いたします。 また、質疑応答の時間も用意しておりますので、ご不明な点はどうぞ遠慮なくお尋ねください。

CTR IMG