駐車場経営のトラブルとは?事例から学ぶリスク回避策を解説

所有して使わない土地があるので土地活用として駐車場経営を考えているという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

初期投資も管理費用も少なく運営できること、また、建築制限があり向かない土地でも駐車場としてなら使用できることが多いため、「あそばせている土地を活用しやすい」というメリットが大きいのは確かです。

駐車場経営はアパートやマンション経営よりもリスクは低いと言われていますが、もちろんトラブルがまったくないという訳ではありません。

トラブルに対応できるか心配でなかなか駐車場経営を始めるか迷っている方や駐車場経営を既に行っているという方に

この記事では、

  • 駐車場経営のトラブル
  • トラブルが起こった時の対処法

を解説します。

この記事を読むことにより、駐車場経営のトラブルを知っておくことで、トラブルを回避でき、迅速な対応が可能です。駐車場経営で成功するためのリスク管理の方法を知って、安定した収益をあげることができるようにお役に立てれば幸いです。

1.駐車場経営でよくあるトラブル

駐車場経営でよくあるトラブル

では、駐車場を経営するうえで、どのようなトラブルを想定しておけば良いのでしょうか。

ここではまず、駐車場経営で起こりうるトラブルを具体例とともにわかりやすくリストにまとめました。

  • ・車上荒らしや盗難
  • ・ゴミの不法投棄
  • ・駐車場設備の故障
  • ・近隣住民からのクレーム
  • ・無断駐車や自動車の放置
  • ・駐車料金未払い・滞納
  • ・駐車場内での事故

1-1.車上荒らしや盗難

無人になることが多い駐車場では車上荒らしや盗難に遭うことがあります。
また、タイヤやホイールが盗まれることもあります。

窓を割られたり車内を荒らされたりするだけでなく、車本体の盗難や車体に傷をつけられるなどの被害も報告されています。

  • 具体例1:夜間駐車している車の窓が割られ、車内に置いてあったバッグやカメラなどの金品、搭載しているカーナビなどが盗まれた。
  • 具体例2:コインパーキングに駐車してあった人気車種が数分で盗難に遭った。

1-2.ゴミの不法投棄

無人で経営されている駐車場では、ゴミの不法投棄が報告されています。小さなものだけでなく、すぐには撤去できないような粗大ゴミや廃棄に料金がかかる電化製品を放置していく悪質なケースもあります

また、散歩道になっている場合などは、飼い犬や猫のフンの不始末など軽犯罪法に違反する不法投棄も発生しています。フン害といえば、大きな木の下に駐車場がある場合、鳥のフンによる被害が発生することも覚えておきましょう。

  • 具体例1:駐車場を利用したユーザーが、車内で食べたお弁当の容器やペットボトルなどのゴミを車外に出してそのまま立ち去る。
  • 具体例2:人の目につきにくい場所にある駐車場で、利用者のゴミだけでなく、粗大ゴミや家電製品のようなものが放置される事案も発生している。また、月極駐車場の場合、ユーザーが私物を放置するなど。
  • 具体例3:木の下に駐車していたユーザーから鳥のフンで車が汚れたなどのクレームが入った。
  • 具体例4:駐車場に自動販売機を設置していて、缶以外のごみがごみ箱に入れられゴミがたまっていた。

1-3.駐車場設備の故障

駐車場では設備や機器が使用されています。例えば、コインパーキングでよく報告されるトラブルのひとつに、精算機やゲートフラップなどの故障があります。

またそういった設備の少ない月極駐車場でも、照明がきれていたり故障したまま放置すると、夜間などトラブルに発展することもあります。設備の故障のなかには、悪意ある行為やいたずらによる場合も含まれます。

  • 具体例1:出入り口付近の設備を壊してしまった結果、利用者全員が出庫できなくなるトラブルに発展。
  • 具体例2:清算したがフラップが上がらない、釣り銭が出ないなどの設備動作不良のため、利用客からクレームが出た。
  • 具体例3:料金を払わずに無理やりゲートを壊して出ていった。

1-4.近隣住民からのクレーム

駐車場の種類に関わらず、住宅街や周辺に家が立ち並んでいるような場所では近隣住民からクレームが出ることもあります。

  • 具体例1:照明が明るすぎる、派手な色の看板が周囲の環境にそぐわないなど。(コインパーキングに多くある照明や看板に関するもの)
  • 具体例2:排気ガスのにおいがきつい。
  • 具体例3:特に早朝や夜間に、ドアの開閉音やエンジン音が気になり生活が妨害される。
  • 具体例4:不特定多数が利用するので、素性が分からず防犯上不安だ。(コインパーキングに多い)

1-5.無断駐車や自動車の放置

駐車場内では無断駐車、車両の放置などのトラブルも多発しています。中には、場内の通路に駐車する不正利用者もいるほどです。

無断駐車や放置車をレッカー移動する場合、法的手続きが必要になるため、駐車場経営者にとって大きな問題になります。

  • 具体例1:月極駐車場の契約者から「契約しているスペースに無断で駐車している車がある」と連絡が入った。
  • 具体例2:通路に無断駐車があり、駐車場から車を出すことができない。
  • 具体例3:放置車が盗難車で犯罪に関わっていたことが判明。精神的負担になった。

1-6.駐車料金未払い・滞納

駐車場経営者が最も頭を悩ますトラブルのひとつに、駐車料金の未払いの問題があります。

月極駐車場で、月額の駐車場代が期日までに支払われないことがあります。また、コインパーキングの場合、ユーザーが料金体系を誤解した結果トラブルになるケースもあるようです。

  • 具体例1:月極駐車場の利用料は決められた期日に銀行からの引き落としか振り込みがほとんど。その期日を過ぎても振り込みがない、引き落としができない。
  • 具体例2:コインパーキングで料金を支払う時に、フラップ版を乗り越えて出庫し料金を支払わない。バーを壊して無理やり出て行った。

1-7.駐車場内での事故で利用者が軽減・修理費拡大

当て逃げや設備への接触事故、人身事故なども駐車場内での事故も利用者を軽減させるトラブルになります。また、修理費もかさむことが考えられます。

  • 具体例1:利用者が駐車の際に壁にぶつけてしまった
  • 具体例2:利用者が駐車している間当て逃げの被害にあった
  • 具体例3:駐車場から出ようとする際に、人身事故が発生した

2.トラブルを回避するための対策

トラブルを回避するための対策

駐車場経営は、マンション経営などに比べ、比較的簡単に始めることができます。しかし、1章でご紹介したようにトラブルに見舞われるケースがあります。

では、トラブルを回避するためにはどのように対処したらよいのでしょうか。

2-1.車上荒らしや盗難対策には設備や見回りの強化

駐車場を経営していると、ユーザーから「車上荒らしにあった」「盗難に遭った」「車にいたずらをされた」などの苦情を受けることがあります。

一般的には契約時に、それぞれのトラブルはユーザーが解決し駐車場側には責任がない旨の規約を渡されます。駐車場でこの文言が書かれた看板を目にしたことがあるひとも多いのではないでしょうか。

これらのトラブルは、駐車場経営者にとって管理しきれないものなので、利用規約にしっかり明記し責任を負わないことを事前に示しておくことが大切です。

しかしこのようなトラブルが多くなると駐車場の評判が悪くなり、悪影響を及ぼすことが考えられます。警察への捜査協力や防犯カメラの設置、見回りの強化などを行い、車上荒らしや盗難、いたずらを防止しましょう。

2-2.ゴミの不法投棄対策には徹底した警告と無駄なスペースを省くことが必須

経営する駐車場が遠方で管理が不十分な場合、ゴミの不法投棄などのトラブルに見舞われることもあります。ユーザーからのクレームで発覚することが多く、確認に行ったら駐車場の一角が荷物置き場になっていたなどの事例もあります。

ゴミの不法投棄は駐車場のユーザーによるものだけでなく、関係のない人にゴミを持ち込まれるといったこともあります。

このようなトラブルを回避するためには、契約書に車以外のものを置いてはならない旨徹底して警告する必要があります。
また、使わないスペースが多いと、ごみの不法投棄が起こりやすくなります。
その場合、駐車場のレイアウトを見直して、駐車スペースを確保し、小さなスペースには看板を置くことで、無駄なスペースを減らしましょう。

駐車場内にゴミが散乱していると、管理が行き届いていないと思われて車上荒らしや盗難などを誘発する場合もあります。集金するタイミングなどで掃除や見回りを行うなどの対策をとるようにしましょう。

2-3.設備の故障対策には責任の所在をはっきり明示が必要

ユーザーが車止めやフェンスを故意ではないにしても破損してしまうケースがあります。また、精算機やバーが上がらないなどの機械故障のリスクもあります。これらの故障や破損は、軽い状態であれば業者を呼んですぐに対処できますが、大きな損傷の場合は、数日間の工事を行うために駐車場をクローズしなければならなくなり、収益が減る可能性が出てきます。

また、破損した壁やフェンスが隣地の場合は、隣地の所有者とさらに大きなトラブルに発展することも考えられます。この場合は、隣地の所有者に説明や謝罪を行うと同時に責任の所在をはっきりさせることが大切です。

駐車場設備への当て逃げがあった場合は、警察への通報も必要となります。壊した当人が賠償、該当者が不明、いずれの場合も警察に通報して関係者に説明し、事故を放置せず、できる限りの対処をしましょう。

また事前の対処として、バリカー(車止め)を設置したり、駐車場のレイアウトの検討段階で工夫をこらしておくことも方法のひとつです。

2-4.近隣住民からのクレーム対策にはフェンスを囲むなどレイアウトに工夫を

近隣の住民から「看板が派手でまぶしい」「排気ガスが臭い」「エンジン音やドアの開閉音、音楽などがうるさい」などのクレームが出ることもあります。

特にコインパーキングの場合は、不特定多数の人が利用するため、クレームの元となる人を見つけ出すことは困難です。そのようなときは、駐車場内での騒音に注意してもらいたい旨の看板を掲げる、フェンスで敷地を加工するなどで問題解決を図るようにしましょう。

また、看板の場合は、周辺の環境に調和するデザインを用いることで対処可能です。いずれにしても、普段から地域に受け入れてもらうようにコミュニケーションを図り、問題が起きた場合は誠実に対応することが大切です。

2-5.無断駐車や自動車の放置は自力だけでなく協力が必要

月極、コインパーキングのいずれにおいても、無断駐車や自動車の放置は発生します。「契約スペースに他の車が駐車している」などのクレームでは、他のユーザーが誤って違う駐車スペースに停めてしまっているケースも考えられます。

無断駐車している車両のナンバープレートと契約者のナンバープレートを確認して該当者がいれば、速やかに移動してもらうようお願いしましょう。該当車両がない場合は、警察に相談して車両の所有者に連絡を取ってもらう方法もあります。

また、放置駐車と思われる車両の場合は、まず警察に盗難車の問い合わせを行い、盗難車であれば、警察にレッカー移動してもらいます。

盗難車でない場合は、法的な手続きを行ってからレッカー移動することになるので、まず張り紙などで警告し、続いて所有者に内容証明を送ることから始めます。それでも撤去されない場合は、損害賠償請求や撤去請求を行うことになります。

いずれにしても、駐車場経営者が勝手に車を移動することはできず、非常に難しい対応となるので、弁護士や駐車場経営に詳しい業者に相談すると良いでしょう。また、普段の対策として防犯カメラの設置や空きスペースに駐車できないようにするなどの方法が有効です。

2-6.駐車料金滞納や未払いには、管理会社を通した契約・前払いシステムが有効

月極の契約の場合には、滞納のトラブルを回避するために、不動産会社などに委託管理を依頼することが可能です。

時間制のコインパーキング経営の場合には、料金前払いシステムを取ることで回避することができます。

また、コインパーキングの場合は、フラップ板を乗り越えて料金を払わない、バーを壊して逃走するなど悪質なケースもあります。これらに対しては、防犯カメラを設置し被害を確認、警察に通報、相談するようにしましょう。

他にも、「駐車料金を間違っていた」「お釣りがない」「使えない金種の紙幣」「駐車スペースの番号を間違えて清算した」などの問い合わせがはいることもあります。

これらに対しては、看板などで料金形態をわかりやすく説明することや、使える金種を明記することで対処できます。また、返金や両替などは速やかな対応を心がけましょう。

2-7.駐車場内での事故を避けるには利用者第一を考えたレイアウトが必須

駐車場内での当て逃げをはじめ、利用者同士の人身事故はもっとも大きなリスクです。
事故のリスクを回避するためには、利用者が使いやすい駐車場のレイアウトを考えることが一番の対策になります。

  • ・車両間が狭すぎるので、ドアを開けるときに隣の車にぶつかってしまう
  • ・スペースがないので、歩いて通れない
  • ・駐車場から出入りするときに、死角があり見づらい

このような駐車場では、事故だけでなく利用者も軽減し、経営悪化も及ぼします。利用者目線でのレイアウト作りをすることで回避することができます。そのためには、いくつか他の駐車場を実際に利用して、利用者の立場になって駐車スペースを作りましょう。

3.普段からの管理が難しい場合は専門業者に頼もう

普段からの管理が難しい場合は専門業者に頼もう

経営者が遠方にいる、他の仕事をしているなどの理由から、管理が難しい場合もあります。そのような場合は、コインパーキングの運営会社に一括借り上げをしてもらい、賃料を受け取る方法もあります。

また、月極駐車場を不動産会社にサブリースすることも考えてみると良いでしょう。

自己経営に不安があるようなら、すべての管理業務を専門業者に委託し、日々の業務やクレームに専門的に対応してもらう方法があります。

まとめ

  • 1.駐車場経営のトラブルは次の通り
    ・車上荒らしや盗難
    ・ゴミの不法投棄
    ・駐車場設備の故障
    ・近隣住民からのクレーム
    ・無断駐車や自動車の放置
    ・駐車料金未払い
    ・駐車場内での事故
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  • 2.トラブルを回避させるための対策としてまとめると次の通り
    ・車上荒らしや盗難
     →防犯カメラなど設備や見回りの強化
    ・ゴミの不法投棄
     →看板などで警告と無駄なスペースを省く
    ・駐車場設備の故障
     →責任の所在をはっきり明示する
    ・近隣住民からのクレーム
     →レイアウトを工夫し、近隣住民とのコミュニケーション
    ・無断駐車や自動車の放置
     →悪質な場合は警察や弁護士など協力を頼もう
    ・駐車料金未払い・滞納
     →月極の場合、不動産会社に委託を依頼
     →コインパーキングの場合、料金前払い制を導入
    ・駐車場内での事故
     →いくつか駐車場を事前に見学し、実際に自分で利用して、
    利用者が駐車しやすいレイアウトを第一に考える。
  •  
  • 3.自主管理だけでなく、専門業者に依頼することでトラブルを回避できる
    大切な土地を最大限に活用し、安定した収益を得るためにも、経験とノウハウが豊富な専門会社に委託することをおすすめ

いかがでしたか?
初期費用が少なく土地が狭くても運用できる駐車場経営は、とても魅力的な土地活用のひとつです。

どのような経営にもトラブルはつきものですが、リスク管理をしていけば駐車場経営で収益をあげ成功することは決して夢ではありません。この記事を読んで、駐車場経営を始めるステップになっていただければ嬉しいです。

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