不動産投資は副業?公務員が投資を始める方法&注意すべき3ポイント

働きながら副業として「不動産投資を始めてみたい」と考える人は増えています。しかし、サラリーマンと違って公務員の場合には注意が必要です。なぜなら、公務員は副業が禁じられているからです。そこで、不動産投資が副業に当たるかどうかや、始める際にはどんなことに注意すべきかなどの知識を身に付けておくことが大切です。

そこで、この記事では、

  • ・公務員が不動産投資をするにあたり考慮すべき規定
  • ・公務員が不動産投資を始めるメリット、デメリット
  • ・不動産投資を始める手順
  • ・始めるにあたって気を付けるべきこと

など、公務員が不動産投資を始める上で知っておくべき、基礎知識について解説します。不動産投資を始める上で大切なのは、安定した収益を得られるようになることです。そこで、公務員にあった投資法について、投資家としての目線や、コンサルタントとして公務員のお客様をサポートしてきた経験からお伝えしていきたいと思います。

この記事をお読みいただければ、公務員におすすめしたい3種類の投資法を知ることができます。その上で、公務員ならでも注意ポイントが分かり、投資を始めることができるようになるでしょう。

■2019/01/17 加筆修正 おすすめ投資法から賃貸併用住宅を削除いたしました。

1.公務員の不動産投資

公務員の不動産投資

まず知っておくべきことは、公務員という立場の中で、不動産投資にどのように取り組めばいいのかという点です。そもそも不動産投資は副業に当たるのか、どこまでの範囲ならOKなのか、メリットやデメリットも踏まえた基礎的な知識を知っておくことが重要です。

1-1.公務員の副業禁止に関して

公務員は、国家公務員法という法律により副業が禁止されています。

まず、国家公務員法の第96条では以下のように定められています。

  • すべて職員は、国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。

    引用元:国家公務員法

公務員は憲法によって「国民全体の奉仕者」と定義されており、公共の利益のために勤務することが義務づけられています。個人や、特定の団体の利益を追求する職務につくことが禁じられています。公正中立な立場で職務を遂行することを求められた、公務員ならではの規定だと言えるでしょう。

また、国家公務員法第103条、第104条では、以下のように副業を禁じる規定があります。

  • 第103条 職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。
    2 前項の規定は、人事院規則の定めるところにより、所轄庁の長の申出により人事院の承認を得た場合には、これを適用しない。
    (第3項以下省略)

    引用元:国家公務員法

  • 第104条 職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。

    引用元:国家公務員法

国家公務員法によって公務員は、

  • ・営利を目的とする営利企業を営むこと、
  • ・営利企業の役員、顧問などの職につくこと、
  • ・何らかの事業で報酬を得ること

などの行為が禁止されています。また、副業、自分で事業を起こすことが禁じられています。ただし、人事院、所轄庁の長の許可を得ることが出来れば、副業は可能になります。

加えて、地方公務員の場合も、地方公務員法第38条によって副業が禁じられています。

  • 第38条 職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。
    2 人事委員会は、人事委員会規則により前項の場合における任命権者の許可の基準を定めることができる。

    引用元:地方公務員法

1-2.不動産投資は副業にあたるのか

公務員は国家公務員法、地方公務員法によって副業が禁止されているわけですが、ここで気になるのが「不動産投資は副業にあたるのか?」ということです。国家公務員法の規定を見て行くと、定められた規定に抵触しない範囲のものであれば副業として行うことは可能であるということになります。

例えば、小規模な農業、太陽光発電なら10KW未満の発電設備など、営利目的にならない規模であれば許可を得ることなく行うことが出来ます。不動産投資も、一定の規模の範囲内であれば可能です。

副業とみなされない不動産投資の規模の条件は以下になります。

  • ・一戸建てなら5棟未満、アパート・マンションなら10室以下の規模
  • ・管理会社に委託すること(自分で運営するのはアウト)
  • ・年間家賃収入500万円以下であること

このように一定の規模の範囲で、自分で運営せず管理会社に委託するなどの方法であれば大丈夫ですが、娯楽施設、旅館業務を行うと「自営業」になってしまうので注意が必要です。

1-3.公務員が不動産投資をするメリットデメリット

公務員が不動産投資を行う上で、副業とみなされない範囲の規模で活動しなくてはなりません。こうして考えるとデメリットが大きく感じますが、公務員ならではのメリットを活かすことが出来ることも知っておきましょう。

1-3-1.メリット

公務員ならではのメリットは、公務員は属性が高く融資が受けやすい、と言うことです。一般的な会社員に比べて公務員は金融機関の与信も高く、投資の選択肢を広げられるメリットがあります

他にも、一般的な会社員と同じように、不動産の管理や運用を管理会社に任せることで、手間をかけることなく不労所得に出来るということや、節税になるというメリットもあります。

1-3-2.デメリット

融資が受けやすいというメリットがある一方、デメリットには以下があります。

  • ・規模に制限がある
  • ・公務員はビジネス的な視点を持ち合わせてないことが多く、勉強する必要がある
  • ・融資が受けやすいことから、高額な物件を勧められやすい

国家公務員法に抵触しない範囲の規模で行う必要があることの他、元々営利目的ではない公務員の仕事は、利益を得る為の視点に欠ける人が多く、不動産投資を始めるにあたってビジネス的な観点を磨くための勉強が必要になります。高属性で融資が通りやすい分、不動産業者からは高額な物件を進められやすく注意が必要です。

1-4.副業に当たる場合は申請して認めてもらう

始めた不動産投資が副業とみなされてしまった場合、規模が大きくなってきた場合にはどうすればいいのかは気になるところです。副業にあたる場合には、事前に人事院に申請をして許可を得ることで、そのまま続けることが出来ます。

許可の申請には、

・申請書 ・物件概要書 ・物件の管理委託契約書 ・貸借条件一覧表(レントロール)

などの書類が必要になります。とは言え、申請しても全てのケースで許可が下りるわけではありません。例えば、「相続で物件を所有することになった」というケースは許可がおりやすく、投資目的でいきなり大きな物件を購入する際には通りにくいことがあります。

徐々に規模を大きくしていくケースの方が、許可申請が通りやすいことを知っておくことも重要です。

2.公務員が不動産投資をする上で気を付けるべきこととは

公務員が不動産投資をする上で気を付けるべきこととは

公務員が不動産投資を始める上で、気を付けなければいけない法律や、副業の範囲を越える場合の許可申請について見てきましたが、不動産投資を始める上で気をつけるべきことは「こうすると失敗する」という失敗例です。失敗する事例を知っておき、半面教師として気を付けることが大切です。

2-1.不動産業者が勧める高額物件に手を出してしまう。

公務員は融資が通りやすいことから、不動産業者からは高額な物件を勧められやすいことがあります。不動産業者は仲介手数料で利益を取るため、安い優良物件よりも、高額な投資物件を売ろうと勧めてきます。

売ることしか考えていない不動産業者の言うことを鵜呑みにして物件購入をしても、収益物件として思うように利益が出ないことになります。

2-2.「公務員は融資で有利」を鵜呑みにしてしまう。

公務員は融資を受ける上で優位性があり、不動産業者は「公務員なら融資も有利ですよ」「低金利で貸してくれますよ」という営業トークで勧誘してきます。融資において会社員に比べて優位性があることは間違いなのですが、「借りやすいから」という安易な考えで始めても失敗するだけです。

融資を受けやすいことと、不動産投資で利益が出せるかは別問題です。営業トークに惑わされず、利益が出るかどうかをシビアに判断する必要があります。

2-3.ビジネス的な視点、知識が欠けている場合がある。

公務員の仕事は一般の企業と違って営利目的ではないため、ビジネス的な視点を持たない人が多いという特徴があります。利益を出すという当たり前の視点が欠如してしまう場合があり、正確な判断が出来なかったり、収支のシミュレーションも楽観的になってしまったりと、失敗の原因を作る可能性があります。

ビジネス視野を広げ、知識、スキルを身に付ける為の勉強が必要になります。

3.公務員におすすめの不動産投資の種類とは

公務員におすすめの不動産投資の種類とは

一口に不動産投資と言っても様々な種類があります。その中でも、今から不動産投資を始める公務員におすすめの不動産投資をいくつかご紹介します。

数ある選択肢の中から、公務員がゼロから始める際には以下の3つの方法がおすすめです。

・中古アパート  ・新築アパート  ・賃貸併用住宅

なぜなら、これらの方法は公務員のメリットを活かすことが出来るからです。不動産投資の中では比較的初期投資がかかる選択肢ではありますが、公務員であれば融資が受けやすいというメリットを活かすことが出来ます。

3-1.今から始めるなら、土地から探す新築アパートか賃貸併用住宅がおすすめ

2019年1月17日 修正しました。
2018年前半までは、賃貸併用住宅は不動産投資のスタートとして非常に有効な手法でしたが、2018年のシェアハウス投資の一件を発端とした融資状況の変化により、初心者が行う投資法としてあまりおすすめできない状況となりました。

初期費用を抑えられるからと中古物件を選択すする人もいますが、今から始めるなら新築がおすすめです。新築には耐用年数をまるまる使えるメリットがあります。例えば、木造で30年、賃貸併用住宅なら35年まで融資期間を伸ばせる可能性があります。また、融資期間を長く組むことによって月々のキャッシュフローが良くなります。

新築は初期投資が大きくなりがちですが、公務員のメリットを活かすことで、一般的な会社員が越えられない融資額の壁も越えることが出来ます。

また、新築は客付けの面でも有利です。実際、初期投資を抑えようと中古物件を購入しても、客付けに苦戦し、キャッシュフローが出なくなることがあるからです。また、賃貸併用住宅はニーズの高さの割に供給が追い付いていないため、売却によるキャピタルゲインも狙えます。

賃貸併用住宅についてはこの記事で解説していますので参考にしてみて下さい。

3-2.区分マンションは避けるのがベター

「不動産投資をしませんか?」「いい物件があるのですが興味ありませんか?」というような不動産投資の営業電話で多いのが、区分マンションの購入についてです。一等地の新築区分マンションを、投資用の物件としてすすめる営業電話を一度は受けたことがある人もいると思いますが、これから始めるなら区分マンションは避ける方がベターです。

区分マンションは、新築アパートや賃貸併用住宅に比べて購入しやすいという魅力はあるものの、不動産投資の規模を拡大していこうと考えている人には不利に働くことが予想されます。なぜなら、区分マンションは金融機関が担保評価と見なさないことがあるからです。また、借入があることによって融資が引けなくなり、次の購入物件時の足かせとなってしまうこともあるからです。

4.まとめ

  • 1.公務員の不動産投資は規模や運営に注意が必要です。「一戸建てなら5棟未満、アパート・マンションなら10室以下」「自分で運営しない」「年間家賃収入500万円以下であること」が条件としてあります。
  • 2. 公務員は融資面では評価が高い傾向にあるので、不動産投資に活かすことができます。
  • 3.公務員ならではの失敗事例を知り、対策する方法も考えておく必要があります。投資ですので特に儲かるかどうかを考えることが大事です。
  • 4.区分マンションは避け、土地から探す新築アパート、賃貸併用住宅に投資をすることがおすすめです。

公務員であっても、ルールの範囲内でなら不動産投資を始められます。しかし、公務員ならではのメリットを活かしながら、法律で定められた規模を守り、ルールの中で行うことが重要です。

実際、私がこれまでにサポートさせて頂いたお客様の中にも、公務員として働きながら不動産投資を始められた方が沢山います。地方公務員の場合、その自治体の需要を把握していたり、地方活性に好影響を与えたりと、他の投資家よりも優位に立てるメリットもあります。特に融資が受けやすいというのは公務員ならではの大きな武器です。不動産投資の一歩を踏み出す際の参考にしてみて下さい。

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