大家さん必見!不動産管理会社の手数料相場と委託するメリット

マンション経営をしている方や大家で既に賃貸管理会社に委託して物件管理をしてもらっている方なら「自分が頼んでいる管理会社の委託料は適当なのだろうか?」と疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。

もしくは、次のような疑問をお持ちかもしれません。

  • ・管理会社を変更したいが、手数料が発生するのか? その場合、オーナーが変更料を払うのか、それとも入居者が支払うのか?
  • ・自宅近くで物件を賃貸しているので、自分で管理することもできそうだ。手数料を払ってまで賃貸管理会社に委託する必要はあるのだろうか?
  • ・管理費用が高い割にはサービスが良くない。費用を交渉することは可能か?

また、これから不動産投資を始めようとしている人なら次のような思いもあるでしょう。

  • ・管理会社に管理を委託した場合、どれくらいの手数料がかかるかを知りたい
  • ・管理会社によって手数料が違うが、業務内容にどういった違いがあるのか知りたい

そこでこの記事では、

  • 管理会社の手数料の相場はどれくらい?
  • 手数料に見合ったサービスか知る
  • 管理会社に委託するメリット
  • 管理会社に不満があった場合、手数料は下げられる? 変更できる?

について、投資歴10年以上の現役不動産投資家である筆者が徹底解説します。

この記事を読むことで、管理会社の手数料の相場、自分が委託している管理費用がサービスに対して妥当なのか、管理会社に不満がある場合の対処法などがわかります。管理会社に支払う手数料は長期的に見れば大きな金額になりますので、払い過ぎは絶対に避けないところです。

本記事が「不動産投資で安定収入を得たい!」という方のお役に立つことができれば幸いです。

1.管理会社の手数料の相場はどれくらい?

管理会社の手数料の相場はどれくらい?

賃貸経営を仲介する管理会社に支払う手数料はどのように算出され、その手数料の相場はどれくらいなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

1-1.パターン①「家賃の○%」

最初のパターンは「1部屋あたりの家賃の〇%」です。これが最も一般的な手数料であり、管理委託する戸数が増えれば、その数に比例して手数料もアップします。

例えば、家賃6万円の部屋が4戸あるアパートの場合、毎月の家賃総額(満室時)は24万円となります。管理手数料が5%だとしたら、24万円の5%で1万2000円が月額手数料となるわけです。

手数料の図管理手数料が「家賃の〇%」というパターンの場合、よくあるのが「5%」です。ただし、なかには8%と高率だったり、逆に3%という低さをウリにしていたりする管理会社もあります。

なお、手数料率が低くても、家賃に対する手数料以外に、システム料や後述する更新手数料を設定しているケースもあります。

1-2.パターン②「礼金」や「更新料」

2つめのパターンは、パターン①と違って毎月の手数料がかかりません。その代わり、新しい入居者が決まったときの礼金、もしくは同じ入居者が2年以上住んだときの更新手数料(家賃1カ月分が一般的)を手数料として支払うというものです。

例えば、家賃8万円、敷金・礼金1カ月という場合、毎月の管理手数料はゼロですが、礼金1カ月の8万円を管理会社に手数料として支払うということです。

ここに「更新料」も手数料として加わる管理会社もあります。入居者の契約時に礼金、さらにその入居者が2年の更新時まで住んでいたら更新料、ということです。

なお、礼金も更新手数料も入居者からもらうものなので、オーナーからすれば「支払いが増えた」というよりも「もらえるお金がなくなった」という感覚のほうが正しいでしょう。

1-3.パターン①「家賃の○%」と②「礼金」や「更新料」の複合

2つのパターンを紹介してきましたが、必ずどちらかに分類されるわけではありません。

例えば、パターン①の「家賃3%」とパターン②の「更新料」ということです。月額家賃収入の3%の手数料を支払いながら、2年の更新時のタイミングで更新料も支払う(正確には「もらえない」)ということです。

ポイントは「手数料に見合ったサービスなのか」ということ。詳しくは後述しますが、同じ5%の手数料でも管理会社によって業務内容は異なりますし、8%だからといってサービスのグレードが上がるとは限りません。しっかり事前に調べておくことが必要です。

2.手数料に見合ったサービスか知る

手数料に見合ったサービスか知る

手数料にはどんなサービスが含まれているのでしょうか?手数料に見合ったサービスかどうか確認しましょう。

2-1.管理会社の基本サービス

管理会社の手数料が適正なのかを判断するためには、そもそも管理会社の基本サービスを知っておく必要があります。管理会社はさまざまありますが、以下の業務は基本サービスとして含まれていることが多いといえます。

  • ・家賃の集金、督促
  • ・契約、更新業務
  • ・退去時の立会点検
  • ・カギの管理
  • ・クレーム対応

一方、以下のサービスは別料金設定となっています。

  • ・共用部分の清掃
  • ・建物の点検
  • ・家賃滞納保証

管理会社を選ぶ際には、まず必要とする業務が定率の手数料の基本サービスに含まれているかを確認しましょう。

2-2.手数料のパーセンテージだけで選んではいけない

前述した「パターン① 家賃の○%」の管理会社を選ぶ場合、どうしてもパーセンテージに目が行ってしまいがちです。

しかし、それは危険な考え方です。
実際に見てみましょう。次の2つのケースでは、どちらがおトクでしょうか。

  • 【ケースA】
    5%であらゆる賃貸管理業務と滞納保証が付いている
  • 【ケースB】
    3%で基本サービスは含まれているが、システム料として成約賃料1カ月分、更新事務手数料として新賃料の1カ月分が必要

この2つを「家賃10万円の物件を2年運用してみた」という前提で比較してみましょう。

  • 【ケースA】の場合、10万円の5%は5000円です。2年で12万円です。
  • 【ケースB】の場合、10万円の3%は3000円です。2年で7万2000円です。

こうして家賃の手数料だけで比較すると、【ケースA】のほうが2年間で4万8000円高いことになります。

しかし【ケースB】の場合、入居者が2年間住み続けていれば更新のタイミングになります。更新事務手数料は「新賃料の1カ月分」なので10万円です。つまり、支払った手数料は7万2000円ですが、10万円の更新料が得られなかったことを考えると、収支はマイナス17万2000円となり、【ケースA】よりも悪い結果になります。

支払額の図

また、2年間で空室が出た後、新しい入居者が決まったとしたらどうでしょう。【ケースB】の場合、「システム料として成約賃料1カ月分」が必要となります。つまり、ここでも10万円ですので、収支は【ケースA】よりも悪いといえます。

このように、

  • ・基本サービスにはどんな業務が含まれるのか
  • ・別途料金が必要になるのはどんな業務か

ということだけでなく、

  • ・「家賃の○%」の手数料以外に必要な費用はないか

という視点で管理会社を見極める必要があるのです。

2-3.「家賃の5%」と「礼金1カ月」、どっちがおトク!?

さきほど、管理会社の手数料には、

  • ①家賃の○%
  • ②礼金や更新料
  • ①と②の複合

の3パターンがあることを解説しました。

では、ここから「家賃の5%」と「礼金1カ月」、どちらがおトクになるのか比較してみましょう。

仮に家賃10万円、運用期間10年、入退去が3回とします。
※「賃貸住宅市場景況感調査」の統計結果(2009年~2017年)によると、平均居住期間は学生、一般ファミリー、法人において2年~6年が最も多い。

  • 【家賃の5%】の場合
    月額家賃10万円の5%である5000円×120カ月=60万円
  • 【礼金1カ月】の場合
    月額家賃10万円の礼金3カ月分=30万円

ここでは簡単な比較ではありますが、「家賃の5%」と「礼金1カ月」の目安がわかったと思います。本記事では「どちらが正解」と言うつもりはなく、あくまで物件とシミュレーション次第です。

こうして計算してみると、「自分の物件には、こういう手数料体系が合っているな」と気づくはずです。それによって交渉ができるかもしれませんし、うまくいけば収支が改善する可能性も高まります。

3.管理会社に委託するメリット

管理会社に委託するメリット賃貸経営をする上で、管理も自分で出来ないことはありません。しかし、多くの時間と労力・専門知識を要することを考えると、管理会社に委託する方が良いでしょう。
ここでは、賃貸経営を行う上で、管理を管理会社に委託するメリットをお伝えします。

3-1.手間が圧倒的に省ける

不動産投資では「物件を買うことがゴール」ではありません。インカムゲイン(家賃収入)でキャッシュフローを蓄え、さらなる資産拡大を狙っていくことが基本戦略となります。キャピタルゲイン(売却益)を得るといっても、多少なりとも運用期間が必要です。

物件購入後の管理・運用のフェーズでは、さまざまな業務が発生します。例えば、以下のようなものです。

  • ・家賃の集金
  • ・入居者からのクレーム対応、緊急時の対応
  • ・更新意思確認と再契約
  • ・滞納者が出た場合、家賃の督促
  • ・退去が発生した場合、入居者募集、退去時の現況確認と修繕、退去者との修繕費用の交渉、敷金・礼金などの返還ないし清算
  • ・新しい入居者が決まった場合の手続き ルール説明
  • ・設備の点検(エレベーター、給排水設備などの法定点検含む)
  • ・空室対策(リフォーム&リノベーション)

これらはあくまで一例に過ぎず、すべてオーナーが請け負うのはサラリーマン大家なら難易度は高まります。また、知識やノウハウも求められるので、初心者の人にはハードルが高いといえます。

管理を委託していれば、入居者や物件のために時間を割かなくて済みます。結果、所有不動産の拡大に時間をかけられるようになり、複数の物件を運営できるようにもなります。所有不動産が増えれば、より多額の家賃収入を得ることができ、リスクヘッジも可能となります。

なお、管理会社の業務については以下の記事で詳しく解説していますので、まだお読みでない方はチェックしてください。

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3-2.自主管理の範囲を決めることで、安い手数料で委託できる

もし管理の経験を積みたい、収益性をさらに高めたいということであれば、一部の管理会社では自主管理したい範囲を決めておくことで手数料を安くすることができます。

管理範囲が狭まることで、オーナーの自由度が増えます。自分の投資スタイルや戦略に応じて、委託する管理範囲を検討してみましょう。

3-3.管理会社に委託するデメリットもある

手間が圧倒的に省ける分、管理会社に委託することによるデメリットもあります。

収益性が下がる

これは当たり前ですが、管理会社への手数料を支払う必要があるので、その分収入が減ってしまいます。よくある「家賃の5%が手数料」の場合、家賃10万円だとしたら、年間6万円の手数料が発生します。5年で30万円、10年で60万円です。これを高いと思うか安いと思うかは人それぞれですが、中長期で投資をしたら数十万円の手数料がかかることはたしかです。

管理会社によって“質”にバラつきがある

管理会社と一口にいっても、管理や客付け能力には大きな差があります。質の低い管理会社に依頼すると、さまざまなトラブルが発生します。

以下の記事では、管理会社とのトラブル事例や解決策を解説していますので、ぜひご一読ください。

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4.管理会社に不満があった場合、手数料は下げられる? 変更できる?

管理会社に不満があった場合、手数料は下げられる? 変更できる?

委託した管理会社に何らかの不満があった場合、手数料を下げてもらうことはできるのでしょうか。結論からいえば、管理会社側に明らかな落ち度があった場合(委託業務を十分に行っていなかった等)、手数料を下げてもらえる可能性はあります

しかし、そのためには先方の非を証明し、かつ認めさせなければならず、そのためには相応の時間や労力がかかります。また、そもそも十分に業務を行っていない管理会社と関係を続けるべきなのかという疑問もあります。

手数料を下げるという意味では、投資規模が大きくなり、まとまった管理戸数を委託する場合は“お得意様”となって手数料を下げてもらえる可能性はあります。ただ、そこまでのレベルに達することができるのは少数派です。

したがって、管理会社に不満があった場合、改善を求めるか、もし改善がないようであれば管理会社を変更するのが一般的な選択になります。

管理会社の変更については以下の記事で解説しています。ぜひご一読ください。

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賃貸管理会社の変更方法と確認しておくべき注意点

まとめ

1.時間的余裕がない限りは管理会社への委託がおすすめ

2. 管理委託手数料の相場は賃料の約5%だが、各社によってサービス内容や手数料には違いがある

3.管理会社の手数料を見るときは、どんな条件で発生するのか詳細を確認する

いかがでしたか。管理会社の手数料は不動産投資全体の収益性を大きく左右する要素の一つなので、どういう手数料体系なのかを委託業務と照らし合わせながら確認することが必須です。

賃貸管理会社の選び方はこちらの記事をご参照ください。

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賃貸管理会社とのトラブルについては、こちらの記事をご参照ください。

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再建築不可物件の建築可能化プログラム

「再建築不可物件」を使った不動産投資は、誰にでもできる簡単な方法でありません。 しかも、「投資」ですから、リスクはそれなりにあります。 それでも、リスクよりもメリットの方が大きいとも言えます。 その理由と、私たちの具体的なサポート内容などをセミナーでご説明いたします。 また、質疑応答の時間も用意しておりますので、ご不明な点はどうぞ遠慮なくお尋ねください。

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