不動産投資を勉強する上で、大抵は本を読んで知識を身に着けます。私も投資の勉強は、まず本を読むことから始めました。
しかしながら、数ある不動産投資の本の中で、「どれを読んだら良いのか分からない」方も少なくありません。実際、私も「お勧めの本はありますか?」と聞かれることが増えています。
また、一般的に勧められている本以外にも、「実はもっと読むべき本があるのではないか?」という疑問を持たれる方もいると思います。
そこで今回は、不動産投資を勉強する上で、ぜひ読んでほしい本をジャンルごとにお伝えいたします。特に投資家として成功する上で、一般的にはあまり人気のないジャンルであってもぜひ読んで欲しい本もご紹介いたします。
私自身、不動産投資を勉強する上で、パラ読みも含めて300冊の本を読みました。その経験に基づいてご紹介しますので、あなたが知識を深める上で必ず役に立つでしょう。
また、ジャンルごとにご紹介しますので、ご紹介した本以外にも、読むべき本を見つける上で役立てていただけると思います。
当記事ではまず、投資家として成功する上で欠かせない4ジャンルの知識をお伝えいたします。その上で、ジャンルごとのお勧めの本をご紹介いたします。
また4ジャンル以外に、投資の規模を大きくしていきたい方が身に着けておくべき知識と、その上で読んでいただきたい本をご紹介いたします。
加えて、本の内容が本当かどうか見抜けるようになる本の読み方や、その大切さもお伝えしたいと思います。
当記事をお読みいただければ、早速お勧めの本をネットなどで購入することができます。また、お勧め以外の他の本を見つけて、購入していただけるようになります。加えて、投資への興味やモチベーションが高まり、もっと勉強したい、知識を深めたいという意欲につながっていくでしょう。
投資の勉強をする上で、本は一番情報を得られるツールです。しかし、実際に投資を進めるためには、書籍以外にも必要な勉強法やステップがあります。詳しくは以下の記事も参照し、最初の物件購入に向けて勉強を続けてください!
不動産投資に興味を持ち、これから勉強を始めようと思ったものの、以下の点について悩まれることがあると思います。 投資を始める上で、何をどのような順番で勉強すれば良いのか分からない。 本、教材、ブログ、セミナーなどたくさんあって、ど[…]
また、書籍勉強法については、Youtubeでも解説しています。この動画を見ることで成功している不動産投資家が必ず行っている本の選び方、読み方がわかります。こちらも合わせてご覧ください。
1. ここを学べ!不動産投資で必要不可欠な4ジャンル
不動産投資で成功するためには幅広い知識が求められます。最低限必要なジャンルは「購入・投資法」「不動産取引全般」「管理・運営」「税務」の4つです。
一般的にはあまり人気の無い分野でも、投資家として成功するために読むべき本はたくさんあります。上記4つのジャンルは必ずバランスよく読み進めてください。
このセクションでは上記4つのジャンルの内容を簡単にお伝えしましょう。
1-1.不動産投資のキモ「購入・投資法」
主に不動産投資家が本を出している分野で、どんな物件に、どのような投資をするかなどの「投資法」に関するジャンルです。
「不動産投資」と一口に言いましても、新築一棟アパート(RCなど)から、中古築浅RC、地方の木造築古アパート、築古ボロ戸建て再生など、様々な投資法があります。よって、各投資法をバランスよく読んでいきましょう。
1-2.基礎をしっかり押さえる「不動産取引全般」
不動産投資の基礎知識を網羅できる、教科書的なジャンルとなります。内容的にどうしても固いものになってしまいますが、こちらも必ず読んでおきましょう。
1-3.空室や客付けに関する「管理・運営」
管理や運営に関する本は、人気がなく売れないジャンルです。しかし、不動産賃貸業では、「物件を買ってからどうするか?」が重要になります。
具体的には、「客付けをどうするのか?」「空室が埋まらないときにどういう工夫ができるか?」などに加え、「こういうことをして空室を埋めた」などの事例も載っています。ですから、地味ですが必ず読んでおくべきジャンルと言えます。
1-4.不動産投資の儲けを左右する「税務」
不動産投資は、税務的な知識が無いと絶対と言ってよいほど儲かりません。特に減価償却など、実際にはお金が出ていないけど節税して、いかにお金を手元に残すかがとても大事です。ですから、このジャンルも難しいですが必ず読みましょう。
2. 不動産投資家が選ぶ「これだけは読んでおきたい厳選本」はこれ!
私は不動産投資を勉強するにあたって、パラ読みも含めて300冊以上読みました。そこでこのセクションでは、私のそうした経験に基づき、「これだけは絶対読んでください」というおすすめの本をジャンルごとにご紹介したいと思います。
2-1.不動産投資家の実践から学ぶ「購入・投資法」のバイブル
誰もが知る「地方築古一棟アパート投資」のバイブルと言われる書籍です。著者の石原さんは北関東中心での高利回りでの地方一棟アパートを推奨しており、投資法や購入方法など書かれています。
数年前の書籍ではありますが、これからまた融資が厳しくなる状況の中でもこういった投資法が多くなる市況になるのではないかと思っています。
年収500万の低属性の投資家であれば必ず読んで欲しい書籍です。低属性からでもノンバンクや公庫、各種信金などを利用してうまく融資を組んで築古高利回り物件を買い進め、資産性よりもキャッシュフローを何より重視して買い進めていく手法が書かれています。
属性が低い方が不動産投資を始めようと思うと、最初は綺麗な手法を始めようとしますが、現実的には融資の壁に当たります。この書籍は低属性の方でもしっかり買い進められるような戦略や考え、具体的な金融機関がしっかり書かれています。
- 「1年目から成功する不動産投資 村田式ロケット戦略のすべて」村田 幸紀 (著)
属性が高い方の王道である、地方一棟RC投資について書かれている書籍です。高属性を生かして、高積算の物件をフルローン、オーバーローンを受けて短期で何億と拡大していくのが肝です。
自己資金が高めで属性が高い方にはおすすめですが、属性が低い、資金がない方が憧れてやろうとしても失敗に終わるので自分の状況を踏まえて選択することが大事です。
- 「50万円の元手を月収50万円に変える不動産投資法」小嶌大介 (著)
属性も低く、資金もほとんどない、融資を組むのも怖いと言う方向けにオススメなのが、「築古のボロ戸建投資」。これについて書かれた書籍がこちらです。
安いものは50万で買ったものもあり、著者も属性が低く資金がない状態から、ボロ戸建を買ってリフォームし運営することで高い利回りを生んでいます。
- 「最速で億を稼ぐ! 不動産投資[成功の原理原則]」木下たかゆき (著)
圧倒的な規模の投資を残る著者の投資手法ですが、商売の基本である「安く買って、高く売る」ということを常に実践しており、小手先だけのテクニックで拡大するような手法とは異なり、不動産賃貸業の本質が学べる書籍です。買いてあることは真新しいテクニックなどはないですが、どれも非常に大事なことばかりです。
また不動産賃貸業で大事なマインドセットに関してもしっかり書かれており共感できることがとても多かったです。
- 「たった4年! 学生大家から純資産6億円を築いた私の投資法 借りて増やす技術」石渡 浩 (著)
不動産投資業界ではとても有名な著者です。キャッシュフローだけではなく純資産にしっかり意識した手法で物件の拡大方法や融資戦略についても丁寧にしっかり書かれています。大きく短期で規模拡大したい方は是非読んで欲しいです。
- 「20代で億を稼ぐ! ~自己資金ゼロの私が、1年半で年収2億を達成した不動産投資戦略~」藤山 大二郎 (著)
私の書籍も紹介いたします。様々な投資手法の知見を持つために少しずつ投資法の書籍を紹介しました。私の書籍は今度拡大していくための決算書の作り方や今一番おすすめしている投資手法についてもご紹介しています。合わせて読んでみてください。
2-2.全体像をつかむ教科書「不動産取引全般」のバイブル
- 「世界一やさしい 不動産投資の教科書 1年生」浅井 佐知子 (著)
著者は不動産投資家ではなく不動産鑑定士ですが、実践的な投資手法や戦略よりも、「不動産投資の全体像」がとてもみやすく書かれています。最低限の知識を身につけたい初心者の方には特に良いかと思います。
- 「不動産投資 1年目の教科書: これから始める人が必ず知りたい80の疑問と答え」玉川 陽介 (著)
不動産投資を始めるなら必読の1冊です。ここまで質問に丁寧に答えてある書籍はないかと思います。特に著者も客観的に見て書かれている印象があり、内容自体もかなり幅広く知見を持つことができる書籍です。全体像や基礎知識を掴むのにとても良い書籍です。
- 「不動産投資の学校 実践編」ファイナンシャルアカデミー (著)
「不動産投資の学校」という教育機関を運営するファイナンシャルアカデミーの書籍です。この学校は業者でもなく、あくまで教育機関としてとても中立的な立場で教えてくれます。書籍も不動産投資全般の話ですが、これから始める初心者の方は読んでおいて損はないでしょう。
- 「誰も書かなかった不動産投資の出口戦略・組合せ戦略 詳細解説版」猪俣 淳 (著)
物件の分析手法や各種指標などがとても詳しく書かれています。 多角的な視点での物件の分析手法は、不動産投資に関連する各種資格を多く保持する著者ならではの見方です。
実際難しい横文字などの指標は使うことはあまりないですが、考え方や分析手法を知っておくだけでも、物件の見方が変わってきます。
2-3.空室ゼロ運用!「管理・運営」のバイブル
- 「「金持ち大家さん」になる! アパ・マン満室経営術」浦田 健 (著)
不動産投資は、「買って終わり」ではありません!
安定した家賃収入を得るには「満室経営」であることが大前提です。この本では、不動産投資に欠かすことのできない「賃貸管理術」を分かりやすく身につけることができます。入居者募集戦略から契約の実務やリスクなどまで幅広く管理について書かれています。
- 「不動産投資は空室物件を満室にして超高値で売りなさい」尾嶋 健信 (著)
空室改善コンサルタントの尾嶋さんの書籍です。不動産投資はどうしても購入戦略や投資手法の書籍の方がよく巷に出回っています。しかし利益がでるかどうかは表面利回りだけではなく、購入後の賃貸経営によって大きく変わってきます。
購入後どうやって客付すれば良いのか、どうやって満室にするのか、具体的な内容を用いて説明されています。空室が埋まらないと嘆く方は、これ一冊読むだけで管理については問題ない知識を得られると思います。
2-4.効率的にお金を残す「税務」のバイブル
- 「大家さん税理士による 大家さんのための節税の教科書」渡邊浩滋 (著)
不動産専門税理士、渡邊さんの書籍です。不動産投資に関わる税務が幅広く書かれています。不動産投資をする上で、税務の知識は必須です。必ず読んで欲しい一冊です。
- 「大家さん税理士が教える 不動産投資で効率的にお金を残す方法 」叶 温 (著)
不動産投資専門の税理士の叶さんが書かれた書籍です。ちょっと古いですが、不動産投資の書籍で税務のこともしっかり書かれた書籍は少ないですし、普遍的な知識なので読んでおいて損はないでしょう。
- 「【2017-2018年度版】大家さんのための超簡単!青色申告 不動産所得用・申告ソフト付」渡邊 浩滋 (著), 塚田 祐子 (著)
確定申告の書籍です。必読です
3. 事業拡大するなら「法人化」「ファイナンス」の本を読もう
将来的に100万円以上の月間キャッシュフローを得たいなど、投資拡大をしていきたい方は、先の4ジャンルに加え、法人化やファイナンスの知識も必要も身に着ける必要があります。なぜなら、投資規模を拡大するなら、早い段階で法人化を視野に入れる必要があるからです。
そこで、以下に法人化・ファイナンスに関する本をご紹介します。
3-1.初めてでも安心「法人化」に関する本
- 「金利1%台で融資4億円を引き出す不動産投資〜カーター校長が初めて明かす」河田康則 (著)
- 「学生でもできた! 逆転不動産投資術 低所得・保証人無しで融資を受けて専業大家」石渡浩 (著)
上記2冊は、明確に「法人化の書籍」というものではありませんが、法人化についてもだいたいは網羅できると思います。
- 「新税制対応 プライベートカンパニーを活用して、不動産投資をしよう! ~不動産と会計のプロが教える法人化による資産運用の教科書~」成田 仁 (著), 小谷野公認会計士事務所 (監修)
こちらの本は、法人化というより節税に近い内容となります。
3-2.マインドから学ぶ「ファイナンス」に関する本
- 「改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学」ロバート キヨサキ (著)
- 「非常識な成功法則【新装版】」神田昌典 (著)
上記2冊も、明確に「ファイナンスに関する本」というよりも、マインド的なものを扱ったものとなります。
4. ウラが見抜ける!ポジショントークに騙されない読書法
ここまでで、不動産投資を勉強する上でお勧めの本をご紹介してきました。しかし、これらの本を単に読むだけでなく「よく考えながら読むこと」が欠かせません。
具体的には、「本に書いてあることが本当かどうか?」を見抜けるだけの知識と判断力も身に着けられるように読むことです。
そのためにも、まずは50冊以上の本を読み進めていきましょう。
以下に、「ここまで判断できるようになれば、必要な知識は身に着けた」と自信を持てるポイントをお伝えいたします。
- 同じジャンルの本を見たときに「あのことが書いてあるな」と推測できるようになり、実際そのように書いてあった。
- 銀行や業者の担当者にかなり踏み込んだ質問ができるようになり、より詳細な情報(担当者の本音も含めて)を引き出した上で判断できるようになった。
- 書籍には表面的には書かれていないものの、「背景に隠されている事」などが読み取れるようになった。(例えば、業者が書いていて内容が偏っている、実際には著者に自己資金や相続などのアドバンテージがあるなど、書籍の内容が現実的かどうか、あるいは本当かどうか予測・判断できるようになった。)
上記はあくまでも例ですが、こうした分析ができるだけの知識や判断力を獲得できれば、セミナーなどでの投資家の言っていることが本当なのか?それともポジショントークなのか?が分かるようになってきます。
逆に言えば、本の内容の真偽を見極めることができなければ、業者や銀行のセールストークに騙される危険があります。ですから単に知識を蓄えるだけでなく、現場に出た時の訓練と思いながら、内容の真偽を判断できるように読み進めていきましょう。
まとめ
不動産投資には以下の4ジャンルの知識が欠かせません。
- 1.購入・投資法に関する知識
- 2.不動産取引の全般に関する知識
- 3.管理・運営に関する知識
- 4.税務に関する知識
ぜひ、これらの4ジャンルの本をバランスよく読みましょう。 また、上記4ジャンルに関するお勧めの本を紹介しましたので、お持ちでない方は早速購入しましょう。
将来的に、月間のキャッシュフローを100万円以上得たいなど、投資拡大をしていきたい方は、上記の4ジャンルに加えて、法人化やファイナンスの知識も必要です。この分野に関する本もご紹介しましたので、投資規模の拡大を考えておられる方はすぐ購入してください。
投資の勉強をする上で、本は一番情報を得られるツールです。しかし、実際に投資を進めるためには、書籍以外にも必要な勉強法やステップがあります。詳しくは以下の記事も参照し、最初の物件購入に向けて勉強を続けてください!
不動産投資に興味を持ち、これから勉強を始めようと思ったものの、以下の点について悩まれることがあると思います。 投資を始める上で、何をどのような順番で勉強すれば良いのか分からない。 本、教材、ブログ、セミナーなどたくさんあって、ど[…]
また、書籍勉強法については、Youtubeでも解説しています。この動画を見ることで成功している不動産投資家が必ず行っている本の選び方、読み方がわかります。こちらも合わせてご覧ください。