【初心者必見】不動産投資ローンと住宅ローンは何が違う?融資のポイント解説

  • ・未経験だけどこれから不動産投資を始めたい
  • ・貯蓄が少ないけどローンを組んで不動産投資をしたい

こうした思いを持つ方は非常に多くいます。また、

  • ・不動産投資のローンって、住宅ローンとどう違うの?
  • ・金利や年数・審査など不動産投資ローンの特徴って?

という疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。

そこでこの記事では、

  • 不動産投資ローンと住宅ローンの徹底比較
  • 不動産投資ローンを受けられない人の特徴は?
  • 不動産投資ローンを受けられる金融機関
  • 不動産投資ローンを利用するうえでの注意点・ポイント

について、不動産投資家でもあり、10冊以上の不動産投資関連本に携わった経験のある著者が徹底解説します。

これから不動産投資を始めようとしている方も既に始められている方も、不動産投資ローンの仕組みを知って無理のない投資をすることで、リスクを避けることができます。 

本記事が不動産投資ローンについての役立つ情報を知って、次のステップを踏み出すきっかけになれば幸いです。

なお、以下の記事では不動産投資で必要な自己資金について詳しく説明しておりますのでぜひご一読ください。

関連記事

不動産投資には、多額の資金が必要です。とはいえ、いきなり何千万円もの資金を自前で用意するのは難しいですから、ローンを利用していくのが一般的です。 ローンを利用していくことで、自己資金が少ない方でも高額な不動産を購入することができ、大きな投[…]

自己資金はいくら必要?不動産投資でローンを組むときの頭金の考え方

1.不動産投資ローンと住宅ローンの徹底比較

不動産投資ローンと住宅ローンの徹底比較

不動産投資をこれから始めようとしている方は、不動産投資ローンと住宅ローンを混同しやすいかもしれません。

しかし、この2つは根本的に異なります。この違いを知ることで、不動産投資ローンへの理解が深まり、不動産投資ローンを組むべきかどうかの判断材料の一つになるでしょう。

1-1.住宅ローンの特徴

まず一般に馴染みが深い住宅ローンから解説していきます。

対象は「自宅」。投資用物件には使えない

住宅ローンの対象は、基本的に「自宅」のみです。住宅ローンは借入者が住むための「自宅購入用のローン」であり、投資用物件の購入には利用できません。

ここ数年、金利が低い住宅ローンで借りて、金融機関に無断で投資用として貸し出していた人が続出し、ニュースになりました。金融機関に嘘の申告をしてローンを引き出したということで、一括返済を求められた人も出たようです。

住宅ローンは「自宅購入時」には利用できるが、「投資用物件」には利用できない。「もし虚偽の報告をして住宅ローンで投資用物件を購入した場合、多大なペナルティが発生するリスクがある」ということを必ず覚えておきましょう。

借入可能額

住宅ローンの借入可能額は、借入者の属性(年齢、勤務先、勤務年数など)によるので一概にはいえませんが、一般的には「年収の5~8倍程度」といわれています。

融資期間

融資期間は金融機関によって異なりますが、1年以上35年以下(フラット35は15年以上35年以下)の中から自由に選択できます。また、長期優良住宅を取得する場合には最長50年の全期間固定金利住宅ローンを受けることが可能です。

金利

変動金利であれば、2020年6月時点で0.5%を下回る金融機関もあります。なぜこんなに低いのかというと、住宅ローンの場合、給与所得からの返済という前提であるため、返済不能になるリスクが比較的少ないとされているからです。

審査項目

住宅ローンの審査項目は以下のとおりです。 

  • ・借入者の年齢、年収
  • ・借入者の勤務先や雇用形態
  • ・借入者の信用情報(過去の延滞歴など)
  • ・物件の担保価値

1-2.不動産投資ローンの特徴

続いて、不動産投資ローンの特徴も見ていきましょう。

対象は「投資用物件」

不動産投資ローンは、本人以外の人に住んでもらって家賃収入を得る目的で物件を購入するときに利用するものです。

借入可能額

不動産投資ローンの借入可能額は年収の10~30倍が目安です。かなり幅が広いですが、これは借入者の属性、物件の価値によって変動するからです。

融資期間

こちらも属性や物件の価値によって異なります。また建物の構造によっても異なり、例えば「RC:35年」「SRC:34年」「木造:22年」「鉄骨:19年」という金融機関もあります。また最近では「45年ローン」という商品も出てきています。

参考までに、オリックス銀行が打ち出した不動産投資45年ローンの概要は以下の通りです。

  • ・ローン返済期間:1~45年(1カ月単位)
  • ・1R・1K・1DKの単身者用マンション(専有面積が18~40平米)
  • ・借入限度額:500万円~1億円(10万円単位)
  • ・エリア:東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・大阪府・兵庫県・京都府・名古屋市・福岡市
  • ・変動金利型(年2回見直し型)

ちなみに、借り入れの要件は以下の通りです。 

  • ・ローン完済が85歳未満(満20歳~満60歳未満)
  • ・前年度の税込み年収が400万円以上(自営業の場合は所得)
  • ・同一勤務先に勤続3年以上
  • ・1年以内に返済の滞納がない
  • ・団体信用生命保険への加入
  • ・保証会社の保証が受けられる

金利

不動産投資ローンの金利は住宅ローン金利よりも高いです。住宅ローン金利以上に金融機関で違いがありますが、大体2%以上で、3%以上の金融機関もあります。また、不動産投資ローンの金利は変動金利が中心で、一部の金融機関を除いては固定金利が選べない場合が多いのも特徴の一つです。

不動産投資ローンを利用できる金融機関は大きく5つに分類されます。 都市銀行(メガバンク)、地方銀行、信用金庫・信用組合、ノンバンク、日本政策金融公庫の5つです。条件は、金融機関や購入する物件、個人の属性によって大きく左右されます。

各金融機関の特徴

参照:https://www.musashi-corporation.com/wealthhack/interest-rate

ただ、日本政策金融金庫では融資期間が「10年 or  15年」と短いものの、金利は共同担保を提供できる場合で1%前後、共同担保なしの場合で2%中盤と比較的低い傾向があります。

担保物件の評価額や個人の属性によっては、さらに金利が優遇されるケースもあります。

事業開始後おおむね7年以内の女性の方、35歳未満か55歳以上の方なら借入期間を最長20年間とすることができます。

審査項目

基本は住宅ローンと同じですが、「物件の収益性」も含まれるのがポイントです。つまり、仮に大企業に勤務していて年収が高くても、物件の収益性が低いと判断されれば、審査に通りにくくる恐れがあるということです。

  • ・借入者の年齢、年収
  • ・借入者の勤務先や雇用形態
  • ・借入者の信用情報(過去の延滞歴など)
  • ・物件の担保価値
  • ・物件の収益性

2.不動産投資ローンを受けられない人の特徴は?

不動産投資ローンを受けられない人の特徴は?

不動産投資では、「現金一括で少額の戸建てを購入し、DIYで再生する」という手法も存在しますが、一般的には金融機関から融資を受けて物件を購入します。

ただし、残念ながら不動産投資ローンを受けられない、もしくは難しい人もいます。それはどのような人でしょうか?

2-1.年収500万円未満、非正規雇用の人

不動産投資ローンには年収制限がかけられていることが珍しくありません。具体的には「年収500万円以上」という基準がよくあるケースです。また、アルバイトや非正社員だと融資が厳しいというケースもあります。

とはいえ、例えば年収300万円台であっても、自己資金を多めに出したり、数百万円台の区分マンション、戸建てを選んだり、ノンバンクでローンを組んだりするという方法で物件を買うこともできます。ただノンバンクの場合、金利が高くなるのでより正確な収支計算が求められます。

また、一部上場企業の社員、公務員、医師や士業などの年収が高く安定的な人、社会的に信頼性が高い人ほど、「高属性」と呼ばれ、融資を受けやすくなります。

2-2.信用情報に傷がついている人

クレジットカードの返済が遅れた、携帯電話代や車のローンなどの返済期日に口座にお金を入れ忘れていた……こうした「支払い遅延」の履歴などは、利用・返済情報としてCIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターなどの機関に記録されています。

もし信用情報に複数の延滞履歴などがある場合、履歴が消えるまで不動産投資ローンを組むのは難しくなります。履歴が残る期間の目安は5年前後ですが、機関や種類によって異なるため注意が必要です。

3.不動産投資ローンを受けられる金融機関

不動産投資ローンを受けられる金融機関

住宅ローンを利用する金融機関といえば、みずほ、三菱東京UFJ、三井住友などのメガバンクや住宅金融支援機構を想像する人が多いと思います。

しかし、不動産投資ローンの場合、住宅金融支援機構は基本的に収益不動産への融資はしていませんし、メガバンクもよほどの高属性やすでに大規模で賃貸経営しているオーナーでないと融資を受けるのは難しいです。

不動産投資ローンに積極的な金融機関は、

  • ・オリックス銀行
  • ・三井住友トラスト・ローン&ファイナンス
  • ・静岡銀行
  • ・各信用金庫

などのメガバンク以外の金融機関が中心になります。

4.不動産投資ローンを利用するうえでのポイント・注意点

不動産投資ローンを利用するうえでのポイント・注意点

最後に、不動産投資ローンを借り入れるときの注意点・ポイントを解説します。

注意点の表

それぞれを詳しく見ていきましょう。

4-1.初期費用を念頭に入れておく

物件を購入する場合、物件価格以外にも以下の初期費用がかかります。一般的に初期費用は物件価格の3%程度です。

  • ・収入印紙代
  • ・火災保険料、地震保険料
  • ・登録免許税
  • ・司法書士報酬(相場は10〜15万円程度)
  • ・固定資産税
  • ・不動産取得税(固定資産税評価額×3%で計算する。購入後、半年から1年後に支払う)
  • ・その他振り込み手数料など

さらに金融機関から融資を受ける場合、上記以外に金融機関に支払う事務手数料が発生します。また、不動産仲介会社を経て物件を購入した場合、「物件価格×3%+6万円(税別)」の仲介手数料がかかります。

4-2.先に物件を見つける

金融機関はあくまで物件情報を見たうえで、借入者の属性とともに考慮して融資の判断をします。不動産投資ローンを利用する場合、金融機関に「物件をこれから買おうと思っていますが、5000万円の融資をしていただけますか?」などと事前に打診しても「一度、物件をお持ちください」などと言われ、具体的な話をすることは難しいです。そのため、先に物件を見つけておく必要があるのです。

ただ多くの初心者は、不動産会社の提携先もしくは不動産会社からの紹介を受けた金融機関から選ぶことになります。中上級者になると自ら金融機関を開拓するケースもありますが、初心者がそれを行うのはハードルが高い状況です。

ですので、まずは不動産会社に相談して、自身の属性にあった金融機関を見つけ、その金融機関の基準にあった物件を選ぶという手順になります。ただし、前述した一部上場企業の社員、公務員、士業といった高属性でない限りは、金融機関の選択肢がないケースもあります。

くわえて、不動産会社が金融機関とのパイプをどれくらい持っているのかということも重要です。会社によっては、1行しか付き合いがない場合もありますし、逆に4、5行付き合いがある場合もあります。もちろん後者のほうが好条件で借りられる可能性が上がるので、その点も不動産会社選びのヒントとして考えていただければと思います。

4-3.自己資金を用意しておく

金融機関は、融資審査においてどのくらいの自己資金を持っているか、どのくらい頭金を投入するかを重視します。特に2018年のかぼちゃの馬車事件以降、フルローン、オーバーローンといった融資は受けにくくなっており、「物件価格の2、3割は自己資金が必要」という金融機関も珍しくありません。

2019年に金融庁が発表した「投資用不動産向け融資に関するアンケート調査結果」によると、「全ての案件~1/3以上の案件で頭金の投入を求めている」と回答した金融機関は、銀行で88%、信用金庫・信用組合で67%でした。この数字からも金融機関が頭金を求めていることがわかります。

参考:【金融庁】投資用不動産向け融資に関するアンケート調査結果(平成 31 年 3 月)

4-4.融資を受けるための事前準備をする

不動産投資ローンを利用する際には、金融機関にさまざまな資料を提出しなければなりません。特に重要となるのは自己紹介資料と物件資料です。

(1)自己紹介資料

初めて融資を受ける金融機関には、自分が何者なのかを示す資料を用意するのがベターです。学歴、職歴、保有資格、家族構成などを記載した経歴書を用意しましょう。

また、自分の資産状況を示せるよう、金額を証明できる資料(預貯金なら通帳の最終残高のページ、生命保険なら解約返戻金証明書など)を用意するとなお良いです。

(2) 物件資料

金融機関が収益性や担保価値を正確に評価できるよう物件資料を提出する必要があります。ただ、これは不動産会社がそろえてくれます。必要な書類は以下のとおりです。

  • ・物件概要書(物件の所在地、価格、利回り、構造、面積、築年数などが記載された資料)
  • ・レントロール(部屋ごとの賃料、敷金、入居年月などが記載された資料)

5.まとめ

1.不動産投資ローンと住宅ローンは「借入可能額」「融資期間」「金利」「審査項目」が異なるため別物と考えたほうがいい

2.不動産投資ローンを受けられない(受けるのが難しい)人の特徴は「年収500万円未満、非正規雇用の人」「信用情報に傷がついている人」などがある

3.不動産投資ローンに積極的な金融機関は、オリックス銀行、三井住友トラスト・ローン&ファイナンス、静岡銀行、横浜銀行、関西アーバン銀行、各信用金庫などのメガバンク以外の金融機関が中心

4.不動産投資ローンを利用するうえでのポイント・注意点は、「初期費用を念頭に入れておく」「先に物件を見つける」「自己資金を用意しておく」「融資を受けるための事前準備をする」などがある

いかがでしたか。同じ物件でも金融機関によって金利や返済額・返済期間が変わり、またご自身の属性や信用情報によっても変わります。「融資を制するものが不動産投資を制す」といっても過言ではありませんので、物件探しと同じくらい慎重に考えましょう。

以下の記事では不動産投資で必要な自己資金について詳しく説明しておりますのでぜひご一読ください。

関連記事

不動産投資には、多額の資金が必要です。とはいえ、いきなり何千万円もの資金を自前で用意するのは難しいですから、ローンを利用していくのが一般的です。 ローンを利用していくことで、自己資金が少ない方でも高額な不動産を購入することができ、大きな投[…]

自己資金はいくら必要?不動産投資でローンを組むときの頭金の考え方

また、不動産投資ローンを法人で組むメリットについて以下の記事で詳しく解説しております。ぜひご参考ください。

関連記事

不動産投資について勉強していくと、「法人化」という言葉を見かけるはずです。賃貸管理会社を設立して、その法人で買い進めるという戦略ですが、「法人にすることで不動産投資ローンを引くときのメリットはあるの?」、そして「そもそも不動産投資ローンの特[…]

不動産投資ローンを法人で組むメリットと銀行から高評価を得る方法
>再建築不可物件の建築可能化プログラム

再建築不可物件の建築可能化プログラム

「再建築不可物件」を使った不動産投資は、誰にでもできる簡単な方法でありません。 しかも、「投資」ですから、リスクはそれなりにあります。 それでも、リスクよりもメリットの方が大きいとも言えます。 その理由と、私たちの具体的なサポート内容などをセミナーでご説明いたします。 また、質疑応答の時間も用意しておりますので、ご不明な点はどうぞ遠慮なくお尋ねください。

CTR IMG