【2018年版年収・金融機関別】不動産投資ローンの完全攻略ガイド

不動産投資はローンを組まずに行うこともできます。しかし、ローンを組んで「レバレッジ」を効かせることによって投資規模を拡大でき、収益を増やしていけるというメリットがあります。

しかし「ローン・借金」と聞くと、何となく「返済できずに破産」といったマイナスのイメージを持たれるかも知れません。あるいは、ローンを組むことに抵抗は無いものの、「自分なら幾らの融資を引き出せるのか?」「既に住宅ローンを借りているけど、投資ローンも借りられるのか?」などの疑問もお持ちだと思います。

そこで、不動産投資ローンに関する基礎知識から、年収に基づく融資を引き出せる金額、最新の金融商品の情報、金融機関の情報など収集するのが難しい分野を当記事に集約しました。

私はコンサルタントとして相談されたら適格なアドバイスができるように、常に最新の情報を仕入れています。当記事では、そうしたノウハウに基づき、

  1. 不動産投資ローンの基礎的な知識や、住宅ローンとの違い・関係性
  2. ローンを組む上でのリスクや、失敗するパターン
  3. 銀行開拓の方法や、年収別の金融商品の情報。また、融資額から逆算し物件を探す方法。
  4. より有利な条件のローンに乗り換える方法
  5. 事業性融資(プロパーローン)の情報や、活用方法。

といった点をお伝えいたします。

当記事をお読みいただくことによって、自分の年収などから最適な金融機関とその評価、どういった物件だったら買えるのかが明確になります。

また、金融機関毎の不動産投資ローンの詳細、比較、どれぐらいの金額をどれぐらいの金利で借りられるのか? ローンを組む時にどんな点をチェックするべきか? どうすれば審査が通るのか?など、最新の情報がわかり、今最も有利な借り方や、将来有利な借り方が分かります。金融機関へアプローチにもお役立ていただけます。

加えて、既に住宅ローンを組んでいる方や、これからマイホーム購入を考えておられる方も、審査の影響度などが分かりますので、安心して投資を進めることができるでしょう。

目次

1.不動産投資ローンの基礎知識

不動産投資ローンの基礎知識

このセクションでは、不動産投資ローンに関する基礎的な知識をお伝えいたします。

1-1.用語解説

1-1-1.変動金利と固定金利

金利には「変動金利型」と、「固定金利型」の2種類があります。 「固定金利型」は、指定期間内は金利の利率が変動しません。対して「変動金利型」は金利がその都度変わります。

しかし、「変動金利型」にも、実は2種類あります。

固定金利期間選択型 借りてから一定期間は金利が固定。期間後は金利が変動。固定期間は複数の選択肢から選べることもある。
変動金利型 金融情勢の変化に合わせて、金利が変動。ただし金利は半年に一度、返済額は5年に一度見直される。

不動産投資の場合、変動金利型の商品の方が多くなっています。また一般的に、固定金利型は期間が長いほど金利が高めになる上、現在の情勢では変動型の方が金利は安くなっています。このことから、変動型の商品が選ばれる傾向にあります。

1-1-2.フルローンとオーバーローンの違い

「フルローン」と、「オーバーローン」の違いは以下のようになります。

ローンの種類 フルローン オーバーローン
用語の意味 物件購入金額を、全額融資してもらうこと。 物件の購入金額の全額と、購入にかかる諸費用も合わせた額を融資してもらうこと。
メリット 自己資金の持ち出しを減らせる。 自己資金を使わなくてよい。物件の価格が高いほど、諸費用も高額になるので、自己資金を使わないメリットは大きい。
デメリット 金利も合わせた返済金額が大きくなる。 ・審査基準が厳しい。
・金利が高めに設定されることがある。

尚、フルローン、オーバーローンのいずれも、融資を引き出すには大きく分けて3つのポイントがあります。

  • 1.物件の積算評価(担保価値)が高いこと。
  • 2.借り手の属性などの人物評価が高いこと。
  • 3.収益性や将来性などの事業としての評価が高いこと。

尚、「オーバーローン」については以下の記事も参照してください。
オーバーローンは違法で危険?不動産投資家が語る銀行融資の実態

1-1-3.アパートローン、住宅ローン、プロパーローンの違い

同じローンでも、アパートローン、住宅ローン、プロパーローンは内容が全く違います。そこで、3つのローンの違いをここでまとめておきます。

「アパートローン」

主な目的 収益物件を購入するための金融商品
利用できる人 ・満20歳以上の個人が対象。
・安定した収入があり、前年度の収入が税込みで200万以上あること。
使用できる用途 ・アパートやマンションなど、賃貸用住宅の建築や購入、リフォームのための資金。
・他行のアパートローンの借り換え資金。

「住宅ローン」

主な目的 マイホームの建築費や、購入資金ための金融商品。
利用できる人 ・給与所得者で、勤務先の健康保険や社会保険の被保険者であること。
・自営業者の場合は、3年以上継続して現在の仕事をしていること。
使用できる用途 ・自分や家族が住む、いわゆるマイホームを購入するための資金、またはリフォーム費用。
・賃貸併用住宅を購入するための資金。
・セカンドハウスや別荘を購入するための資金。

「プロパーローン」

主な目的 一般的には、事業の開業資金や運転資金などのための「事業用融資」全般を指している。しかし、不動産購入にも融資を受けることができる。
利用できる人 ・事業者
・不動産投資を事業として行っている人
使用できる用途 ・不動産購入資金(自分が住むための住宅は原則不可)。
・事業の運転資金
・設備投資資金

尚、プロパーローンについては、当記事のセクション5も参照してください。

1-2.ローン審査で評価されるポイント

融資をするかどうかの審査基準は、金融機関によって様々です。また、その時の経済情勢などでも変化することがあります。ただし、審査で評価されるポイントには共通点もあります。以下に、不動産投資ローンの審査で評価されやすいポイントを示します。

融資で審査されるポイント

1.自己資金が多いこと 特に、融資を受ける予定の金融機関に多くの預金をしていると評価されやすくなります。
2. 物件の収益性が高いこと 金融機関が評価するのは、いわゆる「表面利回り」ではなく、諸費用を差し引いた「実質利回り」となります。
3.年収が高いこと 特に、年収500万円以上ですと評価されやすくなります。
4.勤務先 サラリーマンの場合、勤務先の規模、資本金、売上高が判断基準となります。上場企業に勤務していると評価されやすくなります。

1-2-1.金融機関の種類ごとの特徴や傾向

一口に金融機関と言いましても、メガバンクから、信用金庫、公的な機関まで様々です。そこで、金融機関の種類ごとのメリット・デメリットなどを以下にまとめます。

メガバンク

メリット ・金利は他の金融機関に比べて低い。
・支店が多く、様々な場所で融資を受けることができる。
デメリット ・金融機関の中で最も審査が厳しい。
・審査に時間がかかる。

地方銀行

メリット ・審査基準はメガバンクに比べて緩やか。
デメリット ・金利が高い。
・営業エリアが決まっているので、利用できるエリアが限られてしまう。
・融資の際に重視する条件が銀行によって違う。

信用金庫

メリット ・審査基準はメガバンクや地方銀行よりもゆるやか。
・事業性を重視するので、事業計画がしっかりしていれば築年数が経っている物件でも融資してくれる。
デメリット ・不動産投資ローンに強くない信用金庫もある。

公的金融機関

メリット ・若年の人、高齢者、女性が優遇されやすい。
・築浅物件への投資に比較的向いている。
デメリット ・物件の資産価値を重視する傾向がある。
・未払いの公共料金や税金があると、融資を受けられないことがある。

基本的に、メガバンクの審査基準は厳しくなります。しかし、それをクリアできるのであればメガバンクから借りるのが一番と言えるでしょう。

1-3.住宅ローンが残っていても不動産投資ローンは借りられるか?

ローンを組んで不動産投資を始めたいけれども、まだマイホームのローン(住宅ローン)が残っているため、果たして不動産投資ローンを組めるのだろうか・・・?という不安や疑問を持たれる方もおられるかと思います。

結論から申しますと、基本的にはマイホームのローンが残っていても、投資用のローンを組むことはできます。ただし、ローンの残高や借入年数、勤務先などの属性によって判断が変わってきますので、断られることもあります。 そこで、現状で投資のローンを組むことができるか、金融機関に相談してみましょう。

1-4.住宅ローンは投資に使っても良いのか?

不動産投資ローンに対して、住宅ローンの審査は一般的にそれほど厳しくありません。しかも、住宅ローンの方が金利も安いため、「住宅ローンを組んで投資できないか?」と考える方も少なくありません。

では、住宅ローンで投資を行うことはできるのでしょうか?

結論から言えば、住宅ローンで投資することは不可能ではありません。しかし、住宅ローンと不動産投資ローンとではそもそも用途が違うため、銀行が実態を把握した時にトラブルになることがあります。

1-4-1.住宅ローンでの投資が発覚したらどうなるのか?

仮に、住宅ローンで不動産投資をしていることが銀行に知られたらどうなるのでしょうか? 一般的には、以下のようなパターンが考えられます。

  1. 一括返済を求められる
  2. 投資ローンや事業性ローンに切り替えられる(金利が上がる)
  3. 最初から正直に話せば、今の住宅ローンのまま大丈夫な場合もある。

実際のところ、住宅ローンでの投資が発覚した場合でも、銀行によって判断が変わるのも事実です。例えば、住宅ローンで購入した家を、他の人に貸し出しているという実態を知っていても、資金を引き上げない銀行もあります。 しかし、先のセクションでもお伝えしましたように、住宅ローンと不動産投資ローンはそもそも用途が異なります。ですから、最初から投資目的で住宅ローンを組む「確信犯」的なことは避けるべきです。

とはいえ、当初はマイホームとして購入したものの、家族の事情や、転勤などでマイホームを貸し出すことになるなど、状況が変化することもあります。このように状況が変化したのなら、後々のトラブルを避ける上でも担当者に正直に話しましょう

1-4-2.住宅ローンで投資する別の問題点

仮に、銀行が住宅ローンでの投資を認めたとしても、住宅ローンで投資を進めるべきではない別の理由があります。 それは、「投資拡大の足かせ」になるリスクがあるからです。

基本的に、住宅ローンの残債があると「負債を抱えている」と判断され、金融機関の評価はマイナスとなります。なぜなら、不動産投資ローンは「不動産からの収益で返済する」ことを前提としているのに対し、住宅ローンは「給料から返済する」ことを前提としているからです。よって、住宅ローンを組んでいると、新たにローンを組もうと思っても審査が通らないリスクがあるのです。

もちろん、投資家の属性や融資の限度額によっては審査が通ることもあるなど、金融機関によって判断も変わってきます。とはいえ、こうしたリスクがある以上は、不動産投資は必ず投資用のローンを組むべきだと言えます。特に、投資の拡大を考えている人は、住宅ローンでの投資は避けるべきでしょう。

1-5.借入までの流れ

不動産投資でローンを組み、実際に融資を受けるまでのステップは大きく分けて以下のようになります。

  • 1:必要書類を準備する
  • 2:申し込み手続きをする
  • 3:金融機関による審査
  • 4:融資決定通知を受ける
  • 5:金融機関に手融資手続きを行う
  • 6:融資スタート

必要種類を準備し、審査を受ける間までは時間がかかります。時間がかかることを念頭に置き、計画的に進めることがスムーズに融資を受けるためのポイントです。

尚、審査を受けるために必要となる書類については、下記の記事を参照してください。
【年収・銀行別比較】アパートローンで最大限に融資を引く7つの秘訣

2.ローンを組む上でのリスク

ローンを組む上でのリスク再建築不可物件とは

ローンを組んだら、必ず返済しなければなりません。ローンには元金の返済だけでなく、利息の支払いも含まれますから、当然ながらある程度のリスクがあります。そこで、ローンを組む前にどんなリスクがあるかをあらかじめ知っておくことが必要です。

そこでこのセクションでは、ローンを組む上で想定すべきリスクについてまとめてみました。

2-1.頭金ゼロで不動産投資を始めるリスク

頭金ゼロでローンを借りられると、自己資金の持ち出しが無く、資金に余裕ができます。よって、予期せぬ出費などにも対応しやすく、残した資金を次の物件購入時の頭金に回すことができるなどのメリットがあります。 しかし、だからといって闇雲に頭金ゼロでローンを組むのは禁物です。

例えば、審査の甘い銀行であれば、頭金ゼロでも収入に対する返済比率の上限一杯まで融資してしまうこともあります。そうやって借入を増やし、その分物件を買い進めていけば、家賃収入も増えていくので、一見すると「順調」に見えるかも知れません。しかし蓋を開けてみると、借入金額が増えすぎたため、毎月の返済額が大きくなり赤字になっていることもあります。

赤字になるということは、自己資金を持ち出しているということですから、資金の余裕が無くなっていくことになります。よって、突発的な出費があった場合に対応できず、結果として投資に行き詰まり、やがて返済もできなくなってしまう恐れがあります。

頭金ゼロでローンを組むということには、こうしたリスクが潜んでいます。そこで、家賃収入などの見かけ上の収入だけに注目せず、実際に儲かるのかどうかを事前にシミュレーションした上で、どのように融資を組むかを判断しましょう。

2-2.返済に失敗するよくある4パターン

ローンを組んで一番怖いのは、「返済できなくなり、自己破産してしまう」ことです。しかし、こうした事態に陥る人にはパターンがあります。このパターンを知っておけば、返済できなくなる事態を事前に回避できるでしょう。

以下に、返済ができなくなる4つのパターンをお伝えします。

2-2-1.割高な物件で融資を受けてしまった

実際には3000万円の価値しかないのに、5000万円で売り出されている物件をローンで購入するとどうなるでしょうか? 収益が思ったように上がらなければ手放すことになりますが、仮に3000万円で売却できたとしても、2000万円のローンが残ってしまいます。

このように、割高な物件を購入すると、売却してもローンを完済できず破綻するリスクが高まります。こうした事態を避けるためにも、最低限以下のポイントを考慮しましょう。

  • 物件の本当の実力を見抜き、購入しようとしている物件の価格は適正かどうかを確かめる。
  • 金融機関の評価額にバラつきはないかを確かめる。
  • 多少の空室があっても返済できるかどうかを計算する。

2-2-2.キャッシュフローに対する借入の額が多すぎる

不動産投資は、ローンを組んでレバレッジを効かせることができます。借入が多いほど多くの物件を買えるので、稼働率さえ問題なければ、その分だけ家賃収入は増えていきます。

しかし一方で、借入が多くなるほど、金利がわずか上昇しただけで返済額が増えてしまいます。特に大きな経済変動が起きた場合、金利が1%ないし2%上昇することは十分あり得ます。

例えば、

  • 5000万円を、金利3%で借りているとしましょう。
  • この場合、単純計算で、年間に支払う利息は150万円となります。
  • 年間の家賃収入が、5000万円×5%=250万円あれば100万円残ります。
  • しかし、金利が1%上昇した場合、利息は200万円になります。
  • 収入から利息を差し引けば50万円しかありません。

これでは、突発的な修理が必要になった場合に赤字になるリスクがあります。

ですから、金利が少し上昇しても返済ができるだけでなく、突発的な出費にも耐えられるかどうか?など、キャッシュフローに対して借入が多くなりすぎないように注意しましょう。

2-2-3.経費を全く考慮していない

不動産投資をする場合、銀行への返済だけでなく、様々な経費が掛かります。経費を考慮せずに、単純に家賃収入と返済額だけで判断すると、赤字になり返済できなくなるリスクが高まります。

よって、物件を買う前に、以下の経費を考慮しましょう。

  • 1.定期的なメンテナンスや修繕の費用
  • 2.突発的な修理費用
  • 3.宣伝広告費
  • 4.管理会社に支払う管理料
  • 5.各種税金
  • 6.各種保険

返済に加え、上記の経費を支払っても十分なキャッシュフローが残るかを見極めた上で、ローンを組んで投資しないと、破たんするリスクが高まります。

2-2-4.サブリース契約を過信

サブリース契約には、家賃が保証され滞納のリスクがない、管理業務をしなくてよい、投資家自身がトラブル対応しなくてよいなどのメリットもあります。 しかし実際のところ、サブリース契約では定期的に家賃の保証額が見直されます。よって、収入が大幅に減り、返済計画が狂ってしまうことが現実に起こっています。

また、サブリース契約が一方的に解除されることもあります。最悪は、サブリース会社が倒産してしまうというリスクもあります。 いずれにしても、サブリース契約を過信せず、契約を結ぶ前に内容をよく確認しましょう。

サブリース契約については、以下の2記事も参照してください。
サブリースのここに気をつけろ!契約するべきかどうか見分ける5つのポイント
【かぼちゃの馬車】高属性サラリーマンが騙された手口と3つの防止法

3.銀行開拓から物件探しまでのポイント

銀行開拓から物件探しまでのポイント

不動産投資では、どんな物件を買うかが注目されがちです。しかし、スムーズに投資を進めていく上で、実はとても重要なステップがこのセクションでお伝えする「銀行開拓」です。 投資規模をある程度大きくしていくためには、銀行からの融資が必要です。よって、自分がどの銀行で、いくら借りられるのか?を知った上で、そこから逆算し、どういう物件を購入していくのかを決めていく必要があります。

そこで当セクションでは、まず銀行開拓のポイントをお伝えします。その上で、使える銀行から購入できる物件を探すポイントもお伝えいたします。

3-1.銀行開拓の方法

不動産投資ローンは個別性が高く、一概に「これだけ借りられる」とは言切れない部分があります。 そこで、最大限の融資を引き出すためにも、事前に銀行を開拓しておく必要があります。

3-1-1.銀行開拓のステップ

銀行によって重視するポイントや、評価基準、考え方も違うため、自分に対する評価も変わってきます。こうした違いを知っておく上でも、以下のステップに従い銀行開拓を行いましょう。

  • 1.銀行を徹底的にリストアップ
  • 2.電話によるアポ取り
  • 3.アポが取れたら資料作成
  • 4.銀行の担当者との面談
  • 5.継続する

3-1-2.資料作成のポイント

銀行に見せる資料は、以下の内容で作成します。

  • 自己紹介の資料
  • 保険証、免許証の裏表コピー
  • 所有物件資料
  • 借入返済予定表
  • 収入証明
  • 源泉徴収票(確定申告や決算書)
  • 購入予定物件の資料(前述した物件資料一覧)

当然のことですが、年収を高めに申告する、自己資金を多く伝えるなども嘘は絶対につかないようにしましょう。

3-1-3.面談で必ず確認すべきポイント

銀行開拓で特に大事なのは、評価基準について担当者にヒアリングすることです。ぜひ、以下のポイントを確認しておきましょう。

  • 1.収益還元で評価するのか? 積算で評価するか? それとも掛け合わせるのか?
  • 2.融資期間は法定耐用年数に対してどのくらいなのか?
  • 3.融資対象となる構造や年数、対象
  • 4.融資金額の規模感や頭金の金額、金利などの条件
  • 5.支払いの融資のタイミング(新築の場合)

「ここまで聞かなきゃいけないのか?」と思われるかも知れませんが、全ての銀行で必ずこのヒアリングしましょう。そのくらい重要なポイントです。

3-1-4.銀行開拓は地道に継続すべき理由

このように、銀行開拓と言っても、実はとても地道な行動が求められます。よって、すぐに大きな成果が得らえるとは限りませんが、継続して行うべきです。 なぜなら、多くの人は地道な行動が求められる銀行開拓には力を入れていないからです。だからこそ、地道に努力することで周囲のライバルに差をつけることができます。

ぜひ、上記でお伝えしたポイントに従い、コツコツと銀行開拓を行いましょう。

3-2.サラリーマンが組める不動産投資ローンの目安額

セクション3-1でお伝えしましたように、不動産投資ローンは個別性が高いため、一概に「これだけ借りられる」とは言切れません。 しかし、銀行は収益予測や担保内容、社会信用度や返済能力などから総合的に審査して融資額を決めます。よって、収入が安定しているサラリーマンは、比較的融資を引き出しやすいポジションにいます。

以下は、サラリーマンが借りることのできる目安の金額となります。

年収 目安額
年収500万円以下 年収の10倍程度
年収500万〜700万円 年収の15~20倍程度
年収700万〜1000万円 年収の20~40倍程度
年収1000万円以上 年収以上の金額

3-2-1.年収別金融機関一覧

先のセクションでは、サラリーマンが借りることのできる金額の目安をお伝えしましたが、年収によって融資を受けられる金融機関も変わってきます。どんな金融機関で融資を組めるかは、以下の表を参考にしてください。(様々な背景によっても大きく異なりますので、あくまで目安です)

年収 金融機関
年収500万円以下 日本政策金融公庫、 商工中金、 セゾンファンデックス、 三井住友トラストL&F
年収500万〜700万円 静岡銀行、 SBJ銀行、 みなと銀行、 関西アーバン銀行、 近畿大阪銀行、 池田泉州銀行、各種地銀、信用金庫、信用組合
年収700万〜1000万円 スルガ銀行、 オリックス銀行、横浜銀行、西武信用金庫
年収1000万円以上 千葉銀行、 みずほ銀行、 三井住友銀行、 三井東京UFJ銀行、 りそな銀行、 三井住友信託銀行

3-3.その他の金融機関・金融商品一覧

不動産投資用のローンは、各金融機関から様々な商品が出ています。以下に、代表的な金融機関のローン商品をご紹介しますので、それぞれの違いなどを比較しながら、どの商品が自分に合っているかを見極めましょう。

3-3-1.オリックス銀行「不動産投資ローン」

借入金額は1000万円から2億円以内。最長35年までで、借入対象不動産所在地は、首都圏、近畿圏、名古屋市、福岡市に限られます。また、年収700万円以上、55歳未満などの条件があります。

http://www.orixbank.co.jp/personal/property/account.html

3-3-2.日本政策金融公庫「創業融資」

日本政策金融公庫は、一般的な金融機関よりも融資のハードルは低いと言われており、様々な融資制度があります。不動産投資に利用される融資ですと、普通貸付、創業融資などが一般的です。 借入期間は最長10~15年と短く、固定金利と半年ごとに金利が見直される変動金利の2種類あります。「女性、若者/シニア起業家支援資金」であれば期間15年~20年が可能な場合もあり、使い勝手の良い商品として人気があります。

https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/index.html

尚、日本政策金融公庫は融資条件が支店ごとに異なるため、A支店では断られても、B支店はOKということもあります。

3-3-3.SMBC信託銀行「不動産投資ローン」

借入金額は500万円~1億円、借入期間は最長30年。各固定期間から金利プランが選択可能。年収は700万円以上で、条件を満たす人には優遇利率が適用されます。

https://www.smbctb.co.jp/loan/products/investment_loan_index.html?icid=1612_05_j_top_m_investment-loan_tx

3-3-4.スルガ銀行「ドリームライフアセット」

借入金額10万円~1億円、1年から30年までの借入期間と自由度が高いのが特徴です。

https://www.surugabank.co.jp/surugabank/prod/pdf/dreamlife_asset.pdf

尚、スルガ銀行は、スマートデイズの問題で金融庁が立ち入り検査を行いました。スマートデイズが通帳のコピーの数字を改ざんするなどして資産を多く見せかけ審査を通していましたが、これにスルガ銀行の担当者が関わっていた可能性が指摘されています。よって、特に注意して最新の情報を確認してください。

3-3-5.りそな銀行「りそなアパート・マンションローン」

保証会社非保証のオーダーメード型が中心。借入金額最高3億円、期間は最長30年。アパートローン融資には積極的な銀行ですが、審査は厳しくなっています。

http://www.resonabank.co.jp/hojin/service/bs/apaman/

尚、りそな銀行と、埼玉りそな銀行とでは融資条件が異なります。

3-3-6.静岡銀行「アパートローン」

静岡銀行は、アパートローンの融資に積極的な地銀の1つです。金利は高めですが、選択固定で固定期間を細かく設定できます。静岡県内のみならず、広範囲に融資します。

http://www.shizuokabank.co.jp/corporation/fund/chotatsu/index.html

3-3-7.千葉銀行「アパートローン」

千葉銀行は、アパートローンの融資に積極的な地銀の1つです。昨今の市況の変化でかなり厳しめになっておりますが、2018年になった今でもまだフルローンやオーバーローンで融資を引く方もいますので、まだまだ積極的な印象です。

http://www.shizuokabank.co.jp/corporation/fund/chotatsu/index.html

 

 

3-4.融資から逆算して購入物件を判断する方法

不動産投資でありがちな間違いは、明確な目標や計画も立てずに、融資を組みやすい金融機関から順番に借りてしまうことです。特に、不動産業者に言われるまま融資を組むと、融資が通りやすい銀行から使っていくことになります。 しかし、この方法で投資を進めていくと、大抵は銀行からの融資が下りなくなり、3件目あたりで物件を買うことができなくなってしまいます。結果、考えていた家賃収入のはるか手間で投資が行き詰まってしまいます。

こうした投資の行き詰まりを回避するためには、組める融資から逆算し、条件を満たした物件購入していくことが欠かせません。 具体的には、「2年後に年間のキャッシュフロー1000万円、月々のキャッシュフロー100万円」とった目標をまず立てます。

その上で、以下の計画を立てていきます。

  • 1.どの銀行を使うのか?
  • 2.どのぐらいの金額の物件を買うのか?
  • 3.どんな物件を買うのか?(木造か?鉄骨か?RCか?)
  • 4.どのエリアに買うのか?
  • 5.個人で買うのか? それとも法人で買うのか?

これらを、1件目から始め、2件目・・・5件目・・・と、すべて設計していきます。

3-4-1.自分が買える物件を見極める方法

一口に不動産投資といっても、様々な物件がありますから、何を買ったら良いのか迷うところです。 買う物件を判断する上で重要なのは「儲かるかどうか?」です。

そこで、まずは買ってはいけない物件を知っておきましょう。以下の3つは、まず儲からないので避けるべきです。

  • 1.新築区分ワンルーム
  • 2.新築シェアハウス
  • 3.中間省略業者による再販物件

一方、初めての投資でお勧めできる物件は以下になります。

  • 1.区分所有(新築ワンルームを除く)
  • 2.戸建て(築古の戸建てを再生、自分で土地を探して安く建てる、など)
  • 3.一棟アパート(地方の中古アパート、自分で土地から探して建てる、など)
  • 4.中古の一棟マンション

こうした物件を、ネットなどの公開情報を使って探していきます。 しかし、上記に当てはまればどれでも儲かるということではなく、「本当に儲かる物件」を見極めなければなりません。そのために、以下のポイントもチェックしていきます。

  • 表面利回り(物件価格に対する家賃収入の割合)
  • 実質利回り(家賃収入から各種経費を引いた額)
  • キャッシュフロー(ローンの返済、各種税金を支払って残る利益)
  • 物件の担保力(積算評価、土地の評価)
  • 物件の稼働力(需要のあるエリアか? そのエリアで需要のある間取りか?など)

こうした点を総合的に判断し、購入の是非を判断していきます。ネットで使える無料の「収支シミュレーション」なども活用しながら、本当に儲かる物件を見極めていきましょう。

尚、物件探しや、儲かる物件の見分け方などの詳細は、以下の記事を参照してください。
案外難しくない「収益物件」の満室経営&黒字化の7つのポイント

4.有利な条件のローンに借り換えるためのポイント

有利な条件のローンに借り換えるためのポイント

ローンを組む上で、「金利など、できるだけ良い条件で借りたい」と考えます。

しかし現実には、その人の属性などによって借りられる金融機関が変わってきます。もちろん、その金融機関の担当者がどんな人かによって多少変わる部分もあるかも知れませんが、必ずしも思った条件で借りられるというわけではありません。

しかし、別の金融機関のローンに借り換えることで、より有利な条件にしていける場合があります。 そこで当セクションでは、借り換えによって生じるメリット、少しでも有利な条件のローンに借り換えていく上でのチェックポイント、加えて借り換えで必要となる書類についてお伝えいたします。

4-1.借り換えで得られるメリット

より有利な条件のローンに借り換えることで、以下のようなメリットが出てきます。

  • 1.金利が下がることで返済額が減ることで、キャッシュフローが増える。
  • 2.大手の金融機関に乗り換えられれば、信用力が向上する。
  • 3.ショッピング時のポイント優遇や、各種手数料の割引などの特典を得られる。

もちろん、借り換える際には面倒な手続きが必要ですし、諸費用もかかってきます。とはいえ、それらを差し引いても、特に1番と2番のメリットは将来の投資拡大にもつながってきますから、中長期的に見て大きなメリットがあると言えます。

4-2.借り換えでメリットが大きくなるための条件

4-1でお伝えしたように、借り換えによるメリットは少なくありません。しかし、闇雲に借り換えただけでは、前述のメリットは得られません。

そこで、まずは以下の条件に当てはまるかを考慮しましょう。

  • 1.現状の金利より低くなること
  • 2.現在のローンの残高が多いこと(借り換え時に30万~50万円ほどの諸費用がかかるので、残高が少ないと損をする場合がある。)
  • 3.残りの返済期間ができるだけ長くなること(短いと金利低下のメリットを受けられない)

上記の3条件をクリアできるのであれば、借り換えによるメリットが得られるでしょう。

4-3.自分が借り換えられるかを判断する

誰でも、必ず借り換えができるというわけではありません。借り換え先の金融機関も必ず審査を行います。 そこで、以下のポイントをチェックし、自分が借り換え可能かどうかを確かめておきましょう。

  • 1.ローンの延滞や、物件の差し押さえが無こと(過去にも差し押さえられた記録がないこと)。
  • 2.ローンの残高よりも、課税明細上の評価額の方が高いこと。(課税明細を紛失した場合は、役所などで「名寄帳」を取得する)。
  • 3.入居率が80%以上あること。
  • 4.対象となる物件の家賃収入以外の収入(給与、他の物件の家賃収入など)があること。無い場合は、連帯保証人がいること。
  • 5.債務者が高齢の場合、相続人が連帯保証人になることに同意していること。

上記の条件をクリアできるのであれば、借り換えできると判断できます。

4-4.借り換えで必要となる書類

借り換えの際には、様々な書類を提出する必要があります。書類が揃わないと、先の4-2や4-3でお伝えした条件をクリアできていても借り換えはできません。 そこで、以下に示す書類を事前に用意しておきましょう。

4-4-1.物件に関する書類

借り換えの対象物件に関する、以下の書類が必要となります。

  • 登記簿
  • 公図
  • 地図
  • 間取り図
  • 対象物件の概要説明書(所在地、用途地域、道路情報、土地や建物などの基本情報をまとめるか、売買の際に不動産業者から受け取った「重要事項説明書」を使う。)
  • レントロール(賃貸料の表)
  • 運営費用の一覧表(税金、電気代、管理費用などの運営コストをまとめたもの)

4-4-2.個人に関する書類

債務者本人の資料も必要となります。以下のものを用意しましょう。

  • 1.身分証明書(運転免許証などのコピー)
  • 2.経歴書(住所、氏名、連絡先、家族構成、年収、職歴に加え、他の借入状況などをまとめる。)
  • 3.借入金の返済予定表(全ての借入に関する予定表を用意します。金融機関から借りているものは、窓口で交付してもらえます。それ以外は自分で作成しなければなりません。)
  • 4.資産の一覧表(不動産だけでなく、預金している金融機関名や金額、株、債券、その他の資産などを一覧にしたもの)
  • 5.源泉徴収票(3期分)
  • 6.確定申告書(3期分)

4-4-3.法人所有の物件で必要な書類

借り換えの対象となる物件が法人所有であれば、以下の書類も必要となります。

  • 1.決算書(3期分)
  • 2.登記事項証明書(法人謄本)

5.事業性融資

事業性融資

5-1.「事業性融資」とは何か?

一般的な融資は決算書の内容や、保証、担保などが評価されると融資を受けられます。しかしこの評価方法ですと、いくら成長性のある事業を行っていても、決算の内容があまり良くなければ資金を調達できないことになります。 しかし、これでは本当に資金を必要とする企業が成長の機会を奪われるだけでなく、雇用や経済活性化といった面でも損失が生じることになります。

そこで、平成26年に出された国の方針に基づき、金融庁の方針が大きく変更され、事業の内容や成長性などを評価して融資を行うことが各金融機関に求められるようになりました。

こうした背景から登場したのが、「事業性融資(事業性評価融資)」です。事業性融資は、その事業の有望さや、成長の可能性など、事業そのものへの評価に基づいて受けられるため、決算書などに依存しなくても資金を調達できるメリットがあります。

5-1-1.金融機関が審査の際、チェックするポイント

金融機関が事業性融資の審査を行う場合には、主に下記のポイントをチェックします。

融資額の妥当性 希望する融資額が本当に必要とする額なのか? どんな根拠に基づく金額なのか? などによって判断されます。妥当性が無く、融資額が大きすぎると判断されれば減額されます。
貸出金利 融資額、取引先の事業実績や財務内容、返済能力、その金融機関との取引具合、返済期間、保証人や担保の有無によって決定されます。
返済期間 資金の目的、担保の有無、保証人の数、信用保証協会を使っているかなどを総合的に判断した上で、顧客の希望機関なども考慮し決定されます。
資金の目的 特に重視されるのは、その融資によって売上や利益が拡大につながるかどうかです。赤字補てんなど、成長に結びつかない使用目的であれば融資が下りません。
返済財源があるかどうか 短期の融資であれば、期日までに返済できる財源が確保されているか? 長期の融資なら、事業の利益から返済できるのか? といった点がチェックされます。
事業計画書の内容 計画の内容に具体性があり、明確な根拠に基づく事業計画書であるかなどがチェックされます。
担保や保証人の有無、信用保証協会の利用など 担保や保証が無くても融資が下りることもありますが、融資額、金利、返済期間などの条件が厳しくなります。
他行借入状況や返済状況 既に他行から借り入れているなら、取引件数や残高、返済状況がチェックされます。また、過去に延滞や滞納が無かったどうかもチェックされます。
税金納付状況 一見、融資とは関係なさそうな項目ですが、ここもチェックされます。仮に税金の未納や滞納があれば、返済の延滞や滞納など、何らかの問題を起こすリスクがあると判断され、融資が下りないことがあります。

5-2.公的融資

公的融資とは、国や自治体が窓口となって行う融資のことです。 例えば、日本政策金融公庫は、2008年に旧国民金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫が合併して設立された株式会社で、政府が100%出資しています。

公的融資には、民間の金融機関から借りるのとは違ったメリットがありますが、一方でデメリットもあります。以下は、主に日本政策金融公庫で借りる場合のメリットとデメリットです。

5-2-1.公的融資のメリットとデメリット

メリット

審査も緩く、金利も低い 公的融資は民間の銀行に比べても審査が緩く、民間では融資が難しい法人に加え、個人事業主にも融資をしてくれます。金利も低く設定されており、固定金利で利用することもできます。
開業前からの申し込みができる 他の金融機関では開業後でないと融資を受けられませんが、公的融資では開業前から申し込みができ、しかも融資を受けられます。開業資金を多く必要とする場合にとても便利です。
他の金融機関の融資が通りやすくなる 一般的に、日本政策金融公庫から融資を受けると、他の金融機関の融資が通りやすくなる傾向があります。

デメリット

提出書類が煩雑になる 日本政策金融公庫の場合、金融庁の指導で連帯保証人を付けることができません。そのため、事業計画書の中身や、担保の有無が重視されるため どうしても提出書類が煩雑になります。
審査に時間がかかる 公的金融機関であるがゆえに、どうしても審査に時間がかかってしまいます。提出書類が多い上に、審査に時間がかるとなると、急ぎの資金調達には間に合わない場合があります。
資金用途が厳しい 申請した用途以外には資金を使うことができません。他の用途に資金を使ったことが発覚した場合は「契約違反」となり、一括返済が求められるだけなく、その後の取引はできなくなります。

5-3.民間融資

民間の金融機関が行う融資は、主に3つあります。

プロパーローン 金融機関が審査し、事業主に直接融資します。そのため、審査や融資条件が厳しくなります。
信用保証協会付き融資 各都道府県にある信用保証協会が保証人となり、融資を受けます。信用力が低い法人や個人事業主、新規開業者なども保証協会が保証すれば融資を受けられます。
ビジネスローン 商品者金融、クレジット会社、中小金融会社などの、いわゆる「ノンバンク」が融資するタイプです。

民間融資にも、それぞれメリット・デメリットがあります。それぞれの特性を理解した上で、どの融資を活用するかを考慮しましょう。

5-3-1.プロパーローンのメリットとデメリット

メリット

提出書類が少ない 公的融資に比べて、提出しなければならない書類は少なくて済みます。
審査が早い 公的機関に比べれば審査は早く、急ぎの資金調達でも間に合う場合があります。
社会的信用度が上がる プロパーローンは、金融機関との本格的な取引となります。よって、取引する金融機関は「メインバンク」とみなされ、結果的に社会的信用度が上がります。

デメリット

審査が厳しく、対応もシビア 公的機関に比べて、審査は厳しめになります。また融資後も、連続赤字など会社の業績が悪化すると、途端に対応がシビアになります。
融資条件も厳しい 担保や保証人が必要になるなど、融資の条件も厳しくなります。
金利も高めで、変動金利 公的機関に比べると、金利も高めに設定されます。また、変動金利となるため、低金利が続いているうちはまだ良いですが、経済情勢が変化した場合に金利が急上昇するリスクもあります。

5-3-2.信用保証協会付き融資のメリットとデメリット

メリット

良い条件で借りられる 比較的、低い金利で、しかも固定金利で借りることができます。また、長期の融資も受けやすくなります。
担保や保証人なしでも借りられる 信用保証協会付き融資は、できるだけ担保や保証人なしでも融資を行うのが原則です。ただし、担保があれば返済期間がさらに伸びるなどのメリットを得られます。
次回から借りやすくなる 信用保証協会付き融資を受けることで実績となり、次の借り入れがしやすくなります。よって、将来的なプロパーローンの利用も視野に入ってきます。

デメリット

信用保証料を払わねばならない 信用保証協会付き融資は低金利で借りられますが、信用保証協会に支払う保証料が別途かかります。
融資が実行されるまで時間がかかる 金融機関と信用保証協会でそれぞれ審査が行われることや、種類のやり取りにも時間がかかることなどから、融資の実行までに時間がかかります。特に、新規開業資金ですと、1ヶ月以上かかることもあります。
資金用途が厳しい 基本的に、運転資金や設備資金以外の目的で使うのが難しくなっています。また、目的以外の用途で資金を使用した場合は、一括返済を求められます。

5-3-3.ビジネスローンのメリットとデメリット

メリット

提出書類も少なく、融資も早い 銀行の場合、決算書や確定申告書が3期分必要になりますが、ビジネスローンでは1期分で済むなど、提出書類が少なくて済みます。また、融資の決定も速いので、急な資金調達に向いています。
資金用途が自由 公的融資や、信用保証協会付き融資とは違い、事業のためであれば比較的自由に資金を使うことができます。
担保や保証人なしでも借りられる 多くの金融会社は、担保や保証人なしでも融資してくれます。ただし法人に融資する場合は、代表者が連帯保証をすることが少なくありません。

デメリット

金利が高く、限度額も低い 銀行融資や公的融資に比べ、金利は高く設定されています。また、融資限度額も低く設定されています。よって、短期のつなぎ資金など、必然的に用途が限定されます。ただし担保があれば、金利や限度額が優遇される場合もあります。
実績が無ければ融資してくれない ビジネスローンの審査は緩いものの、実績がなければ融資してくれないことが少なくありません。よって、新規事業者はまず借りられないと思った方が良いでしょう。

5-4.プロパーローンを受け続ける為の注意点

金融機関には、不動産投資向けにパッケージ化した「アパートローン」という商品があります。しかし、アパートローンには融資上限額があります。よって、そのままでは投資額は頭打ちになってしまいます。

そこで、投資規模をさらに拡大していきたいなら、プロパーローンの活用を視野に入れる必要があります。なぜなら、プロパーローンには、事実上の融資上限額が無いからです。また、アパートローンでは融資してもらえない耐用年数オーバーの物件なども、プロパーローンなら融資が下りることもあります。加えて、プロパーローンを引くことができれば、社会的な信用度が上がるなどのメリットもあります。

とはいえ、プロパーローンは、融資後も何かあると対応がシビアになります。そのため、プロパーローンを受け続けるためには、いくつか注意すべき点があります。

赤字を出さないこと 赤字を出すと、金融機関の対応がシビアになります。最悪は、一括返済を求められることもあります。ですから収益力があり、キャッシュフローがしっかりと出る物件を見抜き購入するなど、赤字を出さないような投資が不可欠です。
税金をしっかり払うこと 税金をしっかり払っているということは、つまりそれだけ「儲かっている」ことの証拠です。もちろん、合法的に節税をするのは問題ありません。しかし、法的にグレーな方法や、倫理的に問題のあるような節税対策は避けましょう。
自己資本比率を高めること 銀行が最も評価するのは、キャッシュがあることです。最低でも、諸経費は自己資金で支払えるレベルは求められます。よって、売却を混ぜるなど、自己資本比率を高める工夫も欠かせません。
バランスシートを良くする 銀行は貸借対照表(バランスシート)の良さも見て、経営状況を判断します。不動産投資の場合、担保力の高い物件に投資することによってバランスシートを良くすることができます。

5-4-1.プロパーローンの審査基準

基本的にプロパーローンは、各金融機関が独自の基準で判断を行い、審査方法も非公開となっています。また、審査方法や基準も金融機関ごとに大きな違いがあります。

しかし、共通して言えることもあります。以下にそのポイントをお伝えします。

法人化は必須 プロパーローンは、基本的に法人向けの事業性融資です。ですから、プロパーローンを活用するためには法人の設立が欠かせません。規模の大きな投資を目指しているなら、できるだけ早く法人を設立し、法人としての黒字の実績を作っておきましょう。
担保や連帯保証人が必要 法人への融資とは言え、プロパーローンには担保や連帯保証人が必要となっています。
担当者の信頼を得ること プロパーローンを活用するためには、担当者の信頼をいかに得られるかどうかも重要です。そこで、自分の投資計画(事業計画)を示すのはもちろんのこと、今までの実績、物件の価値など、その計画には将来性や確実性があることなど、根拠を示しながら丁寧に説明することも欠かせません。

5-4-2.プロパーローンを利用できる金融機関を開拓する方法

プロパーローンは審査が厳しめです。そのため、幾ら担保や連帯保証人がいても、何の実績も無い人に、金融機関がいきなりプロパーローンで融資してくれるとは限りません。 そこでまずは、実績を作ることから始めます。

例えば、信用保証協会の審査が通ったという実績があると、プロパーローンが視野に入っていきます。ですから、最初は始めやすいアパートローンで、信用保証協会の保証付きで不動産投資を始め、実績を積み重ねていきます。 不動産経営の実績がある程度作れたら、実績を示す資料と、合わせて事業計画書も作成し、地銀や信金などの金融機関を回るなどしてプロパーローンを開拓していきます。

もちろん、実績があり、しっかりと計画したからと言って、すぐにプロパーローンを引けるわけではありません。しかし、プロパーローンに限らず、銀行開拓に「裏ワザ」はありません。ぜひ地道に、継続して銀行開拓を行いましょう。

6.まとめ

  • 1. 一口に不動産投資ローンといっても、固定金利と変動金利、オーバーローンやフルローンなど、様々な種類があります。また、金融機関ごとに審査基準や、融資条件などの違いもあります。
  • 2. 住宅ローンの残債があっても、不動産投資ローンを借りることはできます。ただし、その人の属性などによって左右されます。
  • 3. 住宅ローンを使った不動産投資は、後々トラブルになることがあるので避けましょう。
  • 4. ローンを組むことには、当然ながらリスクもあります。しかし、不動産投資の場合は、そうしたリスクも事前に回避することができます。失敗するケースにもパターンがありますので、そうした知識も身に着けましょう。
  • 5. 不動産投資で、実はとても重要なのは銀行開拓です。地道な努力が求められますが、必ず継続して行いましょう。そして、開拓できた銀行から逆算して物件購入の計画を立てます。こうすることで、不動産投資にありがちな「投資の頭打ち(融資が下りなくなる)」という事態を避けることができます。
  • 6. ローンは、借り換えることでより有利な融資条件にしていけます。借り換えることで、金利が下がるなどのメリットがあります。とはいえ、闇雲に借り換えれば良いという単純な話でもありませんので、当記事の借り換えのポイントをぜひ考慮してください。
  • 7. 事業性融資は、事業の将来性などを評価して融資する制度です。決算書の内容に依存せずに資金を調達できるメリットがあります。しかし、公的金融機関と民間金融機関の違い、民間でも融資の方法によってメリット・デメリットがあります。こうした点を良く理解した上で、活用する融資を決めましょう。
  • 8. 事業性融資の中でも、プロパーローンは融資額の上限が無いなど、投資規模を拡大したい人にとってメリットが少なくありません。とはいえ、容易に融資は下りませんし、融資後も健全な経営が求められます。

ぜひ当記事の情報を基に、自分が現在引ける融資額や、購入できる物件を把握するようにしましょう。また、積極的に金融機関にアプローチし、開拓していきましょう。マイホームの残債がある方も、ぜひ安心して投資を進めてください。

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