これからアパート経営を始めようと考えている方にとって気になるのは、自分でもうまく経営をしていけるかどうかや、どのようなリスクがありそのリスクに対応できるかどうかでしょう。
この記事では、具体例を出しながらアパート経営のリスクを解説し、初心者の方でも分かりやすいように、リスク回避や、リスクを利益に変えていくための方法やポイントを解説します。
紹介する内容は、私がアパート経営の勉強をし実践したこと、また経営を成功するうえで役立ったポイントなどをまとめています。
アパート経営で収益を得るためには、リスクを理解したうえでアパート経営に取り組むか否か判断する必要があるでしょう。
そこで当記事では、アパート経営を始めるための手順だけでなく、リスクを収益に転換するためのコツもご紹介します。この記事を参考にしてアパート経営の理解を深め、自分にできるかどうか判断をしてみましょう。
1.アパートを経営するということ
近年、スポットが当たっている資産運用のひとつが不動産投資です。
「不動産投資」とひとくちにいってもその内容はさまざまで、投資先がアパートであればアパート経営に、一戸建てであれば戸建ての経営になります。
特徴や収益をあげるためのポイントも変わってきますが、ここではアパート経営に焦点を当てて詳しくみていきましょう。
1-1.アパート経営のメリット
アパート経営にはいくつかの大きなメリットが存在します。 そのため、不動産投資のなかでもメジャーな投資先で、人気の高い不動産です。
メリットは大きく以下の2つとなります。
- ・ローリスクかつ安定した収入が得られる
- ・保険の代わりになる
それぞれ詳しくみてみましょう。
ローリスクかつ安定した収入
不動産投資に限らず、投資と名のつくものにはリスクが存在します。
株式投資や投資信託はその中でもリスクの高い投資といえるでしょう。価値が暴落すれば資産価値が減っていき、保有しているだけでもリスクになってしまうことがあり得るからです。
その点、不動産投資は不動産として資産を保有していれば、土地や建物がある限り資産価値が全くゼロになることはありません。
不動産は経済変動だけでなく、人災や自然災害といったリスクによっても資産価値が減少することはありますが、正しい知識に基づいて正しくリスクコントロールができればリスクを回避できるようになります。
知識を備えておけば、不動産投資は他の投資に比べてリスクの少ない資産運用とすることができます。 リスクを減らして投資を始められることは、投資初心者にとっても大きなメリットとなります。
保険の代わり
不動産投資は、ローンを組んだ時に加入できる「団体信用生命保険」を通して生命保険の代わりとしても利用できます。
団体信用生命保険は、所有者がローンの返済中に不慮の事故などで命を落とした場合でも、保険に加入していれば保険金が支払われ返済がおこなわれます。
経営がうまく軌道に乗った状態であれば、自分がいなくなったとしても家族にたくさんの資産を遺すことができます。 土地だけでなく、家賃収入として月に何十万円もの継続収入を残せれば大きなメリットといえるでしょう。
1-2.アパート経営に向いている人
アパート経営と聞くと何やら難しそうな気がしてきますが、コツや適性を見極めることでアパート経営の成功率を高めることができます。
どのような人がアパート経営に向いているのでしょうか。
勉強する人
当然、アパートを保有しているだけで入居者が入ってくるほど甘くはありません。
アパート経営には、コツや、身に着けるべき知識がたくさんありますが、それらを勉強することで収益アップにつなげることができます。
貪欲に知識を吸収して勉強する姿勢を保てる方は、アパート経営に向いているといえるでしょう。
自己資金をある程度準備できる人
アパート経営に限らず、不動産投資の成否を握るのは自己資金の多さです。 自己資金が多ければ、空室が発生した場合のリスクに耐えられる確率が高まりますので、経営が安定します。
もちろん、銀行からフルローンやオーバーローンの融資がおりれば自己資金がなくても物件の取得は可能ですが、ローンの返済は家賃収入でおこないますから、空室が発生すれば経営への影響が高まることになります。
いずれにしても、自己資金を準備できる人の方がアパート経営に向いています。
いい物件を選べる知識を持っている人
アパートの立地や条件によって顧客(住人)のニーズは変わってきます。 細かなニーズを把握していい物件を選べるスキルがあると、アパート経営は軌道に乗りやすくなるでしょう。
物件を選ぶ知識を学ぶには、先ほど紹介した「勉強する姿勢」が大切です。 学び続ける意欲を忘れないようにしましょう。
リスクがあることは承知でそのための対策が立てられる人
アパート経営にはリスクがつきものです。 そのリスクを理解し、対策を立てることで収益を生み出しやすくなります。
リスクを避けるだけではなく、利用して収益に転換する発想やスキルを備えることが大切です。
1-3.アパート経営をしない方がいい人
アパート経営に向いていない人もいます。 いくつか特徴があるので、詳しくみていきましょう。
買って終わりの人
物件を買ってそのままにしている人はアパート経営には向いていません。 家賃収入を継続して得るためには、修繕や集客など継続した努力が必要となります。
物件の取得はスタートでありゴールではありません。 「アパートを買って終わり」と考えている方にはアパート経営は難しいでしょう。
何もしないで家賃収入が入ってくると思っている人
家賃収入を継続して得るためには、さまざまな施策を打つ必要があります。 たとえば、老朽化した設備を最新のものに変えたり、物件に住む人のニーズを調査して施策を考えるスキルが必要です。
こうした努力なしに家賃収入を得ることは難しいので、「何もせずに家賃収入を得られる」と考えている方にアパート経営は向いていません。
アパート「経営」という言葉の通り、継続的な家賃収入を得ていくためには、経営者の視点で自分の資産(アパート)に向き合うことが必要です。
アパート経営を事業として捉えられない方は、アパート経営に向いていません。
勉強しない人
刻一刻と変わる状況や、物件のステータスに対応するために勉強は不可欠です。 法改正なども頻繁におこなわれる不動産業界に身をおくのであれば、継続的な勉強は必須となります。
興味関心があるのはもちろん、勉強が苦にならない人でなければアパート経営は難しいといえます。
間違った知識を持っている人
アパート経営には、さまざまな成功者の経験談がノウハウとして溢れています。 しかし、物件の状況やオーナーの属性によって成功するためのノウハウは異なるので、普遍の正解は存在しません。
常に新しい知識を吸収する柔軟性や、正しい知識を知ろうとする意識が大切です。
1-4.リスクがあってもアパートを経営するメリット
アパート経営にはリスクがありますが、経営するメリットもあります。 どのようなメリットがあるのか、みていきましょう。
他の投資と比べてリスクが少ない
「1-1.アパート経営のメリット」でも書きましたが他の投資に比べて、不動産投資は自分自身の取り組み方によってリスクを避けたり、減らしたりすることができます。
アパート経営もうまくおこなえばリスクを減らすことができるので、おすすめの投資先といえます。
賃貸経営をおこなっていれば、住民の退去に伴う空室が発生します。アパートを一棟保有していれば、複数の部屋に複数の住人を抱えることができます。
部屋の数が少なければ1室の空室の影響が増しますが、規模が大きくなれば1、2室程度の空室であればそれほど経営に大きな影響とはならなくなります。
とはいえ、全くのノーリスクで取り組めるわけではなく、不動産に生じるリスクは数多く存在します。 リスクを避けるだけではなく、自らリスクをコントロールする意識を持って臨むことが重要です。
たとえば空室リスクに対しても、集客に強い管理会社を探したり、自分でマーケティングの知識を身につけたりすることでリスクを減少させることができます。
こうした対策を実践しアパートの経営に活かせば、アパートは魅力的な投資先になります。
長期的な安定収入が期待できる
アパートの入居者が退去する理由はさまざまですが、中には長期入居してくれる住人も存在します。
長期入居をし続けたくなる環境づくり、管理が必要になるので、手間などはかかりますが、その分継続した家賃収入が期待でき、安定した収入源となります。
2.アパート経営リスクについて
アパート経営にはいくつかリスクが存在します。 リスクを知り、コントロール下におけるかどうかが成功の秘訣です。 アパート経営のリスクをご紹介しますので、詳しくみていきましょう。
2-1.アパート経営の7大リスクとは?
アパート経営の主なリスクは以下のとおりです。
1. 空室
空室リスクはアパート経営につきものです。
いかに空室を減らし、満室の状態を維持するかがアパート経営の成否を分けます。また、空室が発生した場合にはすぐに新しい入居者を見つけるなど、空室期間を短くすることも重要になります。
2. 修繕
アパート経営において水回りや設備の老朽化は免れません。 適切なタイミングで修繕をおこなわなければ予期しない不具合が生じ、住人の不満が高まってしまいます。
結果として集客に悪影響が及んだり、短期での退去につながってしまう恐れもあるのです。
3. 災害
不動産は実際に存在するものなので、 地震や火事・豪雨など環境的なリスクも考慮して、災害保険に入っておきましょう。
火災などによって物件が消失した場合、不動産の価値が大きく下がったり、場合によってはゼロになってしまいますので、対策を講じることはリスクコントロールの観点から見ても重要といえます。
4. 住人トラブル
集合住宅であるアパートは隣人との距離が近く、住人トラブルに発展しやすいのが特徴です。
特に騒音トラブルなどは日常的に起きてしまいますので、入居前に決まりを作って徹底したり、防音設備を整える必要があります。
5. 孤独死
高齢化社会に伴い、高齢者が単身で生活することにより部屋の中で孤独死することも起こり得ます。
住人が死亡した部屋は事故物件とみなされ価値が下がり、その後の集客や経営にも大きな支障が出てしまう可能性があるため、対策を考えておく必要があります。
6. 家賃滞納
家賃の滞納もリスクの一つです。 滞納されてしまうとアパート経営に影響が出たり、住人とのトラブルにも発展しやすくなります。
年収や保証人といった金銭面の安定性がある入居者を選んで入居させることで、リスクを回避できるか考えてく必要があります。
7. 夜逃げ
住人の中には借金トラブルや、プライベートの悩みが原因となって夜逃げをする人もいます。 いきなり住人と連絡が取れなくなる状況はオーナーにとって悩ましい事態です。
家賃が回収できず、空室をどうすればよいのか判断にも迷うことになります。 身辺調査をしっかりとおこなうことや、信用できる人だけを入居させるように対策することもできます。
その他
■管理費
アパートを管理するためには管理費が必要となります。 維持するうえで必要となる諸費用も計算しつつ、アパート管理にかかる経費を算出しておきましょう。
■ローン返済
物件を購入する際にローンを組んだ場合は、金利を加えた金額を毎月返していく必要があります。 借り方や返済方法によって返済額も増減しますので、どのように借りるのかがとても重要になります。
アパート経営で毎月支払う大きなものがローンの返済となります。
■資産価値
築年数の経過と共に物件の価値は低下していきます。
減価償却として経費に計上することで節税とはなりますが、その分売却時には建物の価値が下がるので値下がりしてしまう事も考えておきましょう。
2-2.7大リスクの回避方法
リスクを理解したところで、ここからは対処法を学んでいきましょう。
1. 空室
空室に強い管理会社を選ぶことで空室リスクを避けられます。また、空室が続くようであれば、客付けできない理由を考えて対策をおこなうことも重要です。
以下の記事では、空室リスクの具体的なケースと解決方法を解説していますので、こちらもご一読ください。
不動産投資を少しでも勉強したことがある人なら、不動産投資にはさまざまなリスクがあることをご存じだと思います。 とはいえ、具体的に「どのようなケースで発生したのか」、そして「どうすれば解決できたのか」という流れでリスクを把握できている人は少[…]
2. 修繕
建物の老朽化は避けられないリスクです。 修繕にかかる費用を修繕費と呼びますが、大規模修繕には多額の資金が必要になります。
シュミレーションをして毎月の家賃収入から修繕費を積み立てておくようにしましょう。 また、修繕できるところは少しづつ修繕しておくと、あとあと苦労せずに済みます。
以下の記事では、修繕リスクの具体的なケースと解決方法を解説していますので、こちらもご一読ください。
不動産投資を少しでも勉強したことがある人なら、不動産投資にはさまざまなリスクがあることをご存じだと思います。 とはいえ、具体的に「どのようなケースで発生したのか」、そして「どうすれば解決できたのか」という流れでリスクを把握できている人は少[…]
3. 災害
火災保険、地震保険などを活用して備えたり、購入前の土地調査を入念におこなうことでもリスクを避けられます。過去に周辺でどのような災害があったかなどを調べることもできます。
4. 住人トラブル
住人間のトラブルを防ぐためには、ルールをきちんと決めておくことが重要です。 また管理会社を有効に活用することも重要です。管理会社を利用すると毎月手数料はかかりますが、トラブルなどの際に対応をしてくれます。
優良な管理会社を選ぶためにも、いくつかの会社を比較するようにしましょう。
5. 孤独死
こちらは保険に入ることでリスクを抑えることができます。 超高齢社会を迎えた現代の日本では十分に起こりうることですので、対策を講じておきましょう。
実際に対応をすることになると、親族や警察とのやり取りに耐えられる精神的なタフさも求められます。
6. 家賃滞納
家賃をしっかりと納めてくれる方を選ぶことで家賃滞納のリスクを避けることができます。 トラブルを防ぐために入居審査を厳格にする事もできます。
家賃保証会社を利用すれば、いざとなったときに代わりに家賃が支払われるので、解決法のひとつとして有効です。
7. 夜逃げ
こちらも対策としては保証会社に入っておくことがおすすめです。 家賃の支払い者が居なくなってしまっても、代わりに家賃を回収することができます。
以下の記事では、入居者リスクの具体的なケースと解決方法を解説していますので、こちらもご一読ください。
不動産投資を少しでも勉強したことがある人なら、不動産投資にはさまざまなリスクがあることをご存じだと思います。 とはいえ、具体的に「どのようなケースで発生したのか」、そして「どうすれば解決できたのか」という流れでリスクを把握できている人は少[…]
リスク | 内容 | 対策 |
空室 | 家賃収入の減少 | 客付けに強い管理会社に依頼 |
修繕 | 建物の老朽化。老朽化に伴う住人の不満の増大 | 発見時こまめに修理し、予防もおこなう。大規模の修繕を想定し積立をおこなう。 |
災害 | 火事や地震による物件消失 | 災害保険の加入や地質調査 |
住人トラブル | 短期退去や集客力低下 | あらかじめ規則を作る、管理会社を利用する。 |
孤独死 | 物件価値の低下 | 住人の審査や保険加入 |
家賃滞納 | 家賃収入の減少 | 住人の審査、保証会社の利用 |
夜逃げ | 家賃収入の減少 | 住人の審査、保証会社の利用 |
2-3.アパートリスクに関する知識
アパート経営で生じるリスクはいくつか存在します。 これまでに掲載した記事の中にもアパート経営のリスクを紹介したものがあります。
詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
過去のアパート経営で生じたリスクを事例付きで紹介していますので、事例をもとにリスクを知りたい方はこちらを参考にしましょう。
「レントロール」とは「どんな人がどんな条件で入居しているのか」が分かる、物件調査の指標の1つです。レントロールを見ることで、契約内容や現状の把握が出来るほか、物件の利回りを計算する際にも役立ちます。 レントロールを見て確認することで、契約[…]
格安物件に特有のリスクについて知りたい方はこちらを参考にしてください。
相場に比べてかなり価格の安い物件、いわゆる「格安物件」を探す人の中には、マイホームとして探している人や投資用として探している人がおられると思います。どちらにしても知っておかなくてはならないのは、「なぜ格安なのか?」ということです。格安物件に[…]
不動産投資ではリスクを把握し、回避しながら収益をだすのが重要です。 リスクを収益に変える方法を知りたい方はこちらをどうぞ。
不動産投資を始めようとする方は、どうしてもリスクが気になることと思います。特に不動産投資は一度に大きな金額が動きますから、失敗したくないという気持ちが強くなり、慎重になりがちです。確かに、リスクが無いのに越したことはありません。しかし、「リ[…]
アパートを新しく立てて経営する方はこちらを参考にしてみてください。
アパートを建てることに興味があってこの記事をお読み頂いているのだとしたら、アパートを建てる理由はどちらでしょうか?「持っている土地をそのままにしているのももったいない」からという相続税対策でしょうか、それとも「アパートを建てて収益を得られる[…]
現役の不動産投資家から空室対策を教わりたい方はこちらを参考にしてみてください。 家賃を下げる以外にも、空室を埋めるための施策は存在します。
不動産投資には様々な方法がありますが、多くの人は「賃貸経営」からスタートします。賃貸経営の収益源は、入居者が支払う家賃です。当然ながら、空室は赤字につながりますから、大家は早急に手を打たなければなりません。 しかし、残念ながら空室対策に「[…]
3.アパート経営の始め方
ここからは、実際にアパート経営を始めるための手順についてお伝えします。 それぞれ詳しく解説しますので、アパート経営を始める方は是非参考にしてください。
3-1.どのタイミングではじめるべきか?
まず始めるタイミングですが、始めるのであれば早いほうがいいです。 始めることが早ければ早いほど様々な経験ができ、実践を積めるからです。
また、始めるためにクリアしなければならない問題が自分自身でコントロールできることであればいいですが、例えば「市況がこうなったタイミングで始める」と考えていたら、そのタイミングが来ない可能性もあります。そうするといつまで経っても始められなくなります。
3-2.まずは知識を身に付けよう
物件を取得する前に、しっかりと知識を身に着けるようにしましょう。
眉唾の情報や思い込みを頼りに不動産投資を始めてしまうと、収益を得られないばかりか損失を出してしまうこともあり得ます。
購入後には後戻りができないこともあるので、購入前の勉強が肝心です。 セミナーに参加したり、書籍を読み込んだりして活きた知識を身に着けましょう。
一人を参考にするのではなく、いろいろな人の成功体験を勉強しながら自分なりの投資スタイルを確立するのが大切です。 そうすれば、その中で自分のメンターを見つけることもできるでしょう。
3-3.土地・物件をリサーチする
実際に土地や物件を買う前に、入念な吟味が必要です。 新しく自身でアパートを建てる場合には土地を、建売や中古アパートを購入するのであれば物件を探すことになります。
多くの場合、中古を探すことになりますが、立地や築年数、条件などを比較し、どのような入居者をターゲットにするのかも考えながら適切な物件を選ぶようにしましょう。
今ある価値だけではなく、経済の状況や発展性なども含めて未来の価値を予測しながら物件を選ぶのが肝心です。 どのような価値を追加できるか考えながら物件を選んでいきましょう。
相場観を養う意味でも、たくさんの物件を眺めて相場より安いか高いか判断できるようにします。 いい物件が見つかるまで、リサーチをすることが大事です。
新しくアパートを建てる場合には、どのような間取りにするのかや、建築費用なども含めて事前に考えておくことが必要です。
3-4.収益のシミュレーションをおこなう
物件をリサーチし、いい物件が見つかったらまずシミュレーションをおこないます。 物件の価格だけではなく、いくらローンを組むのか、ローンの金利はどれくらいなのか計算しながら収益を想定しましょう。
満室の状態が続いた場合と、数室の空室が続いた場合をそれぞれ仮定して収益を算出します。 どれほどの収益が見込めるのか分かるだけでなく、耐えられる空室リスクも一目瞭然になります。
3-5.融資相談、融資
いくら物件を調べても、買えなければ意味がありません。そこで、物件リサーチと同時に、自分がどれぐらい銀行から評価され、どれくらいの融資を引けるのかを調べておくようにします。
実際に金融機関へ相談に行き、融資を受けることができるか確認しましょう。 自分の社会的なステータスはもちろん、年収や人柄といった総合的なあなたの属性をもとに金融機関は融資を決定します。
融資に通りやすい人間になるのはもちろん、実際に相談して受けられる融資額のめどを立てておきましょう。
ここで注意が必要なのは、闇雲に金融機関に行っても成果は出ません。融資を断られた場合にはなぜ断られたのかの分析をおこない、次回に活かすことが重要です。融資も根気強さが求められます。
実際に融資を受けたら物件の購入に移ります。
3-6.物件購入、土地購入
実際に物件や土地の購入に移ります。 ここで注意すべきポイントは、割高で購入しないこと、悪徳な業者から購入しないように気をつけることです。
悪徳業者と優良な業者の見分け方や、リスク回避の方法も存在します。例えば、権利書の引き渡しと代金の引き渡しを一緒のタイミングでおこなうと、不動産や代金の持ち逃げを防ぐことができます。
3-7.管理会社を選ぶ
自主管理をする場合は別となりますが、購入した物件の管理会社を選びます。 管理会社それぞれ特長がありますので、複数の管理会社から選ぶようにしましょう。最初のうちは入居者がいない状態なので、客付けに強い管理会社を選ぶと空室の期間を減らすことができます。
3-8.運用
入居者を募集し、運用をおこないます。運用中には修繕なども発生しますし、退去した場合再度募集することが必要です。管理会社と連携を取りながらアパートの運用をおこなっていきましょう。
3-9.アパート経営の拡大をする
アパートを1棟所有し、経営が安定をすると拡大をしていくこともできます。 複数アパートを持ち、客付けをおこなっていくことによってより家賃収入を増やし、経営を安定させることができるようになります。
もし、アパート経営を拡大しようと考えている場合、法人化することをおすすめします。 法人として登記したら黒字の決算書を作成し、金融機関からの信用を得るようにしましょう。
最低二期分の黒字決算書が必要となります。
また、拡大をおこなうためには、保有している物件を売却を織り交ぜつつ拡大していくことで資金を貯めていくことも重要です。 より高価な物件を保有すれば、家賃収入の金額もアップし自己資本比率も上昇するので資産化の効率も上がっていくでしょう。
不動産投資において、銀行から融資を受けて物件を買い進めることは、規模を拡大する上でとても重要です。 始めてすぐであれば、個人属性で銀行が融資してくれる可能性もあるので、買い進めて行くこともできるかもしれません。 しかし、個人属性だけでは[…]
まとめ
1.アパート経営にはリスクがありますが、知識によってリスクを減らすことができます。どのようにリスクコントロールするかを意識しましょう。
2.きちんとした知識を得てから実行することで、安定した収益が得られる不動産投資をおこなうことができます。
3.手順をイメージしながらノウハウを学び、まずは不動産投資をスタートする事が大事です。
不動産投資はとにかく早く始めるのが定石です。
確かにアパート経営にもリスクはありますが、不動産投資のいいところはそのリスクを軽減・回避する方法がある程度確立されていることです。
迷っている時間があれば、まずは最低限の知識を身につけ少しでも早く物件の取得に乗り出すようにしましょう。 他にも不動産投資に役立つ記事を掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。