日本の不動産市況・動向は?バブル期と崩壊後で投資はこう推移した

前回の記事では、不動産賃貸業は2500年前のギリシャが起源であり、世界最古のビジネスであることをお伝えしました。
特徴や歴史から学ぶ!不動産投資をこれから始めても儲かる2つの理由

その為、今後100年、200年は続いていく可能性が高い事業ですが、ここ最近では「過去に起きたことがない」と言われるレベルで経済の変化が起きたと言われています。その変化の中で不動産市況はどのように動き、投資はどのよう変化・推移していったのでしょうか?

今回の記事では、日本の不動産市場において、過去に何が起き、市況の動向・変化について解説していきます。

1.バブル期の不動産市況

バブル期の不動産市況

不動産賃貸業は比較的安定している事業ですが、近年では過去に起きたことがないと言われるほどの経済危機があったと言われています。特に大きな変化としては、1990年代のバブルの崩壊がありました。 バブル崩壊前後の不動産投資の市場を確認していきましょう。

1-1.バブル崩壊前の日本の不動産価格と金利は?

バブルが崩壊する前は、景気が良かったのでお金を使う人も多数を占めていました

多くの方がお金を稼いで、バンバンお金を使っていました。 賃金も上がっていったので、今日使っても明日また稼げばいいというぐらいお金を使うような状況でした。

多くの方がお金を使うので、不動産の価格もどんどん上がっていき、相対的に利回りは下がっていきました。 何故かというと、不動産価格の価格が2倍になったとしても、不動産を借りる人の家賃は2倍にならないからです。

不動産の物件価格が高くなり、家賃がそこまであがらないということで、利回りは2~4%前後という低利回り時代でした。 一方で、銀行が貸し出す金利は6~8%と非常に高い時代でした。金利が高くても、多くの方がお金を稼ぎ、どんどん使ってくれるので、高金利でもお金を借りる人がたくさんいた時代だったのです。

1-2.不動産市況の動向は?利回りはどんな状況?

バブル期の不動産投資の観点から利回りを考えると、お金を借りるのに金利が6~8%の支払いが必要で、せっかく不動産を購入しても、得られる家賃収入は2~4%の利回りしか得られない状況となっていました。

つまり、金利の支払いと不動産から得られる利回りを比べると、支払いの方が多く、マイナスになってしまう状態でした。お金を借りて不動産を購入すると、利益が残らず、むしろ、毎年マイナスになっていってしまうという状態だったのです。

1-3.バブル期の不動産売買・投資の目的は?

お金を借りて不動産を買ったとしても、毎年マイナスになってしまうのであれば、どういった方が不動産を購入していたのでしょうか?

不動産を購入していたのは、現金を多く持っている資産家であり、不動産購入の目的は、キャピタルゲイン(売却益狙い)でした。 キャピタルゲインとは売却益のことで、不動産を購入し、不動産の値段が購入した時よりも上がり、買った時よりも高く売る事で利益を得るという手法になります。

景気が良い時は、不動産価格がどんどん上がっていくので、キャピタルゲインを狙った投資でどんどん不動産が買われていったのです。しかし、当然ながら不動産価格の上昇がいつまでも続くわけはありません。バブルが崩壊します。

2.バブル崩壊後~2000年後半まで不動産市況と動向

バブル崩壊後~2000年後半まで不動産市況と動向

1990年にバブルが崩壊してからは、不動産市場はどうなったでしょうか? 不景気になる事で、賃金は上がらず下がっていき、節約するようになりお金を借りる人が減っていきました。

銀行はお金を貸し出し、金利を得ることで利益を得ますので、何とかしてお金を貸したいと思うようになっていったのです。 お金を借りる人も少なくなっていったため、銀行にはお金が余るようになり銀行からの貸出金利も下がっていったのです。

また、お金を借りて不動産を購入する人が減る事で、不動産の価格はどんどん下がっていきましたが、その一方で家賃はそこまで下がりませんでした

賃貸マンションに住んだことがある人はイメージがしやすいかと思いますが、仮に5年、10年と長い期間すんだとしても、家賃はほとんど変わらないかと思います。

長い期間、賃貸マンションに住むことによって、建物も劣化していきますので、3000円とか、5000円といった賃料が下がる可能性はありますが、半額になるということはまずないでしょう。

バブルが崩壊してから、20年ほどかけて不動産の物件価格は半分にまで下がってしまいましたが、家賃はバブル時代のピークから比べて、20%~30%しか下がっていません。つまり、不動産投資における賃料の利回りはどんどん上がっていったのです。

バブルが崩壊することによって、不動産価格が下がり、金利も下がり、それでも賃料は大きくは下がらなかったので、割安で購入できる不動産が増えていくことになりました。

3.近年のおける不動産市況、リーマンショック・東日本大震災が起こる

近年のおける不動産市況、リーマンショック・東日本大震災が起こる

2009年にサブプライムローンによるリーマンショックが起きる前は、不動産金融業界は非常に景気が良いものでした。

新しい人材もどんどん採用されており、平均年収でいっても1000万円から1500万円と、非常に高い水準でした。それだけ、業界が好調だったといえます。

しかし、リーマンショックをきっかけに不動産の価格が急落することになります。 バブル崩壊後に、徐々に上がってきた不動産価格が、また大きく下がってしまったのです。

その後、追い打ちをかけるように2011年の東日本大震災で不動産の価格はさらに下落してしまいました。 しかし、そのあとの2012年頃から、不動産の価格は少しずつ上昇していくことになります。

4.近年、借り入れ金利と不動産の利回りが逆転

近年、借り入れ金利と不動産の利回りが逆転

これまでのことをまとめると、 バブルの時代、銀行からの金利は高く、賃料の利回りが低い傾向にありました。

一方で、バブル崩壊後は、銀行からの金利は低く、賃料の利回りが高くなりました。

このように推移しています。

  • バブルの時代:銀行の金利6~8%、不動産投資の利回り2%~4%
  • バブル崩壊後:銀行の金利2~4%、不動産投資の利回り6%~8%

バブルが崩壊したことによって、不動産を購入するために銀行からお金を借りる金利が低くなり、家賃収入から得られる利回りが高くなっています。

この、金利と利回りとの差分が2%~6%になってきているのです。この金利と利回りの差分のことをイールドギャップといいます。

イールドギャップとは、お金を借りることで不動産を購入し、不動産購入によってどれくらいの収益がでるかを判断する指標の1つになります。
(イールドギャップについて詳しくは解説記事を確認してください)

バブルの時代、イールドギャップはマイナスでしたが、バブル崩壊後はイールドギャップがプラスになっています。つまり、お金を借りて不動産を買ったとしても、毎月の家賃収入でプラスを狙えるようになったのです。毎月の家賃収入で得られる利益のことを、インカムゲインといいます。

バブルの時代は、イールドギャップがマイナスだったので、インカムゲインは狙えず、不動産価格の値上がりによって利益を狙うキャピタルゲインが主流でしたが、イールドギャップがプラスになっているバブル崩壊後では、毎月の家賃収入によって、安定的なインカムゲインを狙えるようになったのです。

また、世界的に見ても、先進国であるにも関わらず、日本のイールドギャップは高い水準になります。バブルが崩壊した直後から比較すると、日本の不動産価格は上がってきているのですが、世界的に見れば、日本の不動産はまだまだ割安といわれ、海外の投資家からも注目をされるようになります。

5.まとめ

  • 1.バブルの時代は景気が良かったため、銀行の金利は高く、不動産価格も高いため、利回りが低い時代でした。不動産投資をする人は現金を持っている資産家で、キャピタルゲイン狙いで不動産投資を行う人が多かったです。
  • 2.バブル崩壊後、銀行の金利は低くなり、不動産価格も下がって、利回りが高くなりました。金利と利回りの差分であるイールドギャップもプラスになってきたため、賃料収入で利益をだす、インカムゲイン狙いの不動産投資が主流になってきました。
  • 3.近年においても、サブプライムローンによるリーマンショックや、東日本大震災で日本国内における不動産価格は下落してしまい、海外の投資家から見ても、日本の不動産は割安と言われています。

バブルの時代、銀行からの金利が高く、不動産価格も高い時代では、不動産投資といえば、現金を持つ資産家が参入する業界でした。 しかし、銀行の金利が低くなり、不動産価格も割安である近年では、賃料を得られる物件を購入することでインカムゲインを狙えるようになっています。

安定して得られるインカムゲインが主流になったことで、より多くの方が不動産投資における利益を享受しやすい時代になったとも言えます。

次の記事では「現在の不動産市況と、今後の見通し」というテーマで記事を公開しています。
ぜひご覧ください。

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