賃貸管理会社の変更方法と確認しておくべき注意点

管理会社に委託している不動産オーナーやアパート大家のなかには

  • ・担当者の連絡が遅く、対応も悪いので信頼できない
  • ・修繕費が割高で不満が募っている
  • ・空室がなかなか埋まらない
  • ・提案内容が乏しい

などの理由から管理会社への信頼を失い、「管理会社を変更したい」と思っている人もいるはずです。

ただ、管理会社の変更にあたって以下の疑問を持つ人も多いと思います。

  • ・変更の際に必要な手続きは?
  • ・入居者に案内する方法はどうしたらよいか?
  • ・変更によって起こりうるリスクは?
  • ・トラブルを未然に回避する方法は?

そこでこの記事では、

  • 管理会社を変更するきっかけ
  • 管理会社の変更手続き
  • 変更トラブルを回避するための注意点
  • 管理会社を選ぶポイントとうまく付き合うためのポイント

などについて、投資歴10年以上ある現役不動産投資家の筆者が初心者にもわかりやすく解説します。

この記事を読むことで、管理会社の変更の手順と注意点を知ることができます。また、入居者にストレスをかけずにスムーズに変更する方法もわかります。事前にトラブルを回避するための方法も紹介していますので、これから不動産投資を始めようとしている人にとっても役立つはずです。

本記事が「不動産投資で安定収入を得たい!」という方のお役に立つことができれば幸いです。

1.管理会社を変更するきっかけ

管理会社を変更するきっかけマンション経営のオーナーやアパート経営する大家が管理会社を変更したいと思うきっかけは何なのでしょうか。代表的なものをいくつか紹介します。

1-1.管理会社の担当者との関係が良くない

管理会社を変更するきっかけとして多いといわれているのが「担当者とうまくいかない」というケースです。

  • 「なかなか連絡がつかない」
  • 「提案がない」
  • 「こちらから質問しないと答えてくれない」
  • 「全体的に仕事が雑」

などの担当者の能力やモラルに関する不満から、

  • 「そもそも人間的に合わない」

という悩みまでさまざまです。

特に前任の担当者がいて、その人が優秀だった場合、

  • 「あの人はここまでやってくれたのに、どうして新しい担当者は何もしてくれないのか?」

といった不満を抱きやすくなります。

こうした場合、担当者を変更してもらうことで解決することもあるのですが、変えてもらえない場合、管理会社の変更を検討するというケースがあります。

1-2.費用と仕事内容が合わない

管理会社の手数料でよくあるパターンは「家賃の○%」です。5%が一般的ですが、なかには3〜8%という管理会社もあり、またシステム費、更新手数料などの名目で一時金が発生する場合もあります。

業務内容やサービスが管理会社の提示する価格に見合っているのならいいのですが、正当な対価を支払っているのにもかかわらず、仕事ぶりが納得いかないものだった場合、管理会社の変更を検討することになります。

1-3.経営能力が低い、改善されない

経営に関する能力が低い管理会社の場合、空室が増えてしまったり、なかなか空室が埋まらなかったり、入居者とのトラブルや、家賃が滞納されてしまったりするトラブルが増えやすくなります。

そうしたことをオーナーが指摘したとしても、なかなか改善されないケースも多く、結果として不満や不信感を募らせて管理会社の変更を決めたというオーナーもいます。

1-4.悪意のある行為をする

意外と声として挙がるのが、オーナーに対して悪意のある行為をする管理会社です。例えば、以下のようなケースが挙げられます。

  • ■修繕費とだけ書いて、どんな業務をしたのかを伝えようとしない
    →なんとか聞き出して調べたところ、相場よりはるかに高い金額で請求されていることがわかった。つまり自社の儲けだけを最優先して、オーナーから少しでも多くのお金を取ろうとしていたということ。
  •  
  • ■管理会社から「入居者の○○さんが設備に関するクレームを言っており、修繕されなければ退去するそうです」との連絡が入る。しかし入居者に確認したところ、実際にそんなことは言っていないという。実は、管理会社が修繕費を欲しいため、無理やり話をでっち上げたことが判明。こちらも自社の儲けだけを考えているという意味では、前の例と同じといえる

こうした悪意のある行為をされると、信頼どころの話ではありません。被害が出た場合には法的処置も検討しなくてはならないレベルです。たとえ担当者が単独で行ったことであっても、それをマネジメントできていない管理会社と関係を続けることはできません。こうした理由から管理会社の変更を検討するオーナーもいます。

1-5.管理会社の経営状況が良くない

管理会社の理由で家賃の入金が滞りがちの場合、管理会社の経営状況が良くない可能性があるので注意しましょう。最悪の場合、破綻してしまうケースもあります。管理会社が破綻すると、入居者が振り込んだ家賃を回収できなくなる可能性もあります

また、破綻までいかなくとも、人件費の削減やコストの削減などで、管理が行き届いていない可能性が高いです。管理会社の経営状況に少しでも不審な点を感じたら、速やかに管理会社の変更を検討すべきでしょう。

1-6.オーナーチェンジのタイミングを機に

オーナーチェンジ物件を購入する場合、前オーナーが利用していた管理会社を引き継ぐのが一般的です。ただ、その管理会社の評判が悪かったり、すでに信頼できる管理会社を知っていたりする場合、オーナーチェンジのタイミングは管理会社を変更するきっかけとなります。

2.管理会社の変更手続き

管理会社の変更手続きここまで紹介したような理由により、管理会社を変えたいと思っているかもしれません。しかし、管理会社を変更するためには、新しい管理会社を見つける以外にも解約手続きが必要となります。ここでは、スムーズに管理会社を変更するためのステップを見ていきましょう。

2-1.新しい管理会社を探す

管理会社を変更するにあたっては、新しい管理会社を見つけておく必要があります。いくら納得のいかないことがあったとしても、次の管理委託先を決めないまま契約解除の手続きを行うのはあまりに無謀です。

新しい管理会社を探す際には、

  • 「なぜ変更するのかを整理しておく」

ことから始めましょう。現状の不満に対してどれだけ改善が見込めるのか、基準を持っておくことが大切です。

そのうえで、複数社に見積もりを取ります。管理会社といっても業務内容やサービスは同じではなく、各社が独自のプランを出しています。管理会社のウェブサイトを閲覧し、具体的な手数料や別途費用などウェブでは書かれていないことは電話やメールなどで問い合わせしましょう。

管理会社の選び方のポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。

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2-2.契約中の管理会社に解約手続きを行う

新しい管理会社が決まったら、現在契約中の管理会社へ解約通知を行います。解約通知を行ったとしても、すぐに管理委託契約を解除できるわけではありません。

多くの場合、「解約通知を行ってから3カ月後」に現在の管理会社との契約が終了し、新しい管理会社に管理が引き継がれます。

ただし、「3カ月後」かどうかは契約内容によって異なります。また契約内容によっては、注意すべき点があるかもしれません。そういう意味で、管理会社の変更を決めた際は、まず管理委託契約を確認し、解約にあたっての条件を把握しておくことが重要です。

2-3.管理会社同士で引き継ぎ業務を行う

解約通知をしたあとは、解約が成立するまで管理会社間で引き継ぎ業務を行います。業務内容は、賃貸契約書類、法定点検書類、鍵などの引き渡し、保証会社の引き継ぎ、管理費の精算などが行われます。

2-4.入居者に告知をする

管理会社が変わると、家賃の振込先も変更になります。そのため、入居者に新しい管理会社に変更することを通知しなければなりません。

3.変更トラブルを回避するための注意点

変更トラブルを回避するための注意点ここまで管理会社を変更する際の手続きを紹介しましたが、実は管理会社を変更時はトラブルが発生しやすく、注意しておかないと思わぬ損害を被ることになりかねません。

ここでは

  • ・管理会社を変更する際にどういったトラブルが起こりうるのか
  • ・トラブルを回避するためにどうすべきか

について解説します。

3-1.入居者に負担がかかる

管理会社を変更すると、入居者にも負担を与えることになります。その一つが「振込口座の変更」です。振込口座の変更自体は、難しいものではありません。しかし入居者の立場になって考えると、とても面倒な作業です。

たまたまそのとき、入居者が「そろそろ引っ越そうかな」と思っているタイミングだったらどうでしょう。「たかが振込口座の変更」とオーナーは思うかもしれませんが、それが退去を後押しするリスクになることもあるのです。

また、家賃の振込先が変更になったにもかかわらず、元の振込先に家賃を振り込まれてしまった場合、トラブルに発展する可能性があります。入居者も無駄なやりとりが発生して、オーナーや管理会社に対して不満を抱くでしょう。

したがって、管理会社を変更するにあたってオーナーが入居者に対してすべきことは以下の2つです。

  1. 手紙やメールだと見てない可能性もある。電話でしっかり案内する
  2. 入居者のなかには管理会社を変更したことで不安を覚える人もいるため、「あくまでサービス向上のためであり、入居者に負担を強いるものではない」という旨を説明する

「管理会社の変更によるデメリットはなく、むしろ住環境の向上や手続きの簡素化などメリットがある」ということを伝えられると、入居者としても前向きに管理会社の変更を受け止めることができます。

3-2.保証会社の契約が切れる

管理会社の変更によるデメリットで最も大きいのは、「保証会社との契約が終了する」ことです。保証会社の規定によって一概にはいえませんが、既存の管理会社との契約が切れてしまうと、新しい管理会社に引き継げなかったり、滞納保証が利用できなくなったりする恐れもあります。

また、保証会社の規定によっては、管理会社の変更に伴って契約が終了するのではなく、契約そのものが解除されてしまう場合があります。そうなると新しい管理会社を見つけねばなりません。入居者に保証会社の費用をお願いするわけにはいかないので、オーナーが負担することになります。

そのほか、管理会社の中には、管理委託契約を途中解約しにくくさせるため、「解約すると保証会社との契約も切れる」といった条件になっている場合もあります。

したがって、もし保証会社を利用しているならば、管理会社の変更の際には保険会社の規定を確認しておきましょう。理想としては、管理会社の変更後も移管可能な保証会社を利用することが望ましいです。

3-3.引き継ぎがスムーズに行われない

業務に不満があったため管理会社を変更しようとして、契約解除を申し出たところ、なかなか情報を引き継いでくれない、というケースがあります。

これは悪質な管理会社だと嫌がらせのために引き継ぎをきちんとしないケースもあるのですが、よくあるパターンとしては、管理会社の繁忙期(1〜3月、9〜10月)で人手不足となっているために引き継ぎがスムーズに行われないというものです。

管理会社を変えた場合、入居者への通知や各業者への連絡、名義変更などを行う必要があります。特に保証会社を利用している場合、管理会社同士で引き継ぎをきちんとしていないと、保証会社との契約が切れてしまうなどの恐れがあるので注意が必要です。

管理会社を変更する際には、もしできるなら繁忙期(1〜3月、9〜10月)を外すのがおすすめです。

まとめ

1. 管理会社を変えるきっかけはさまざまだが、最もよくあるパターンは「既存の管理会社への信頼度の低下」だといえる

2. 管理会社を変更するにあたっては、さまざまな「トラブルの芽」がある。どんなリスクがあるのかを理解し、正しい手順で変更するのが大切

3. 管理会社の変更にはある程度の手間とデメリットもあるが、解決可能なものばかり。空室や収支を改善すると決めたら、恐れずトライしよう

いかがでしたか。管理会社のサービスが悪い、担当者や会社に問題がある場合には、それが原因で退去者が増える、資産価値が減少することもあります。

新しい管理会社と契約するまでにはさまざまな手間がかかりますが、今の管理会社に明確な不満があるならば、即解約して新しい管理会社に少しでも早く変更することが重要です。

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