サブリースは解約できる!解約の手順とトラブルを避けるための注意点

これから不動産投資を始める方のなかには投資物件の空室リスクを回避するために、「サブリース契約」をしようとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、「問題が起きた場合、オーナー側から解約できるのか?」「解約手続きはどうするのか?」「サブリース契約解除で問題にならないように事前に気をつけるべきことを知りたい」という方もいらっしゃると思います。

また、既に不動産投資を始めてすでにサブリース契約をしているものの、「不満があるから解除したい」「自分のケースでは違約金が発生するのだろうか?」「解除の具体的な方法を知りたい」という思いを持つ人もいるはずです。

まず、サブリースは契約解除できるのか?という疑問についてですが、
結論からいえば、収益物件のオーナー側からサブリースを解約することは簡単にはできません。だからこそ、たくさんの問題が起こり、訴訟も発生しているのです。

でも、安心してください。
たしかに法律上、解約しにくいものではありますが、正式な手順を踏めば「解約すること」も「オーナーの利益を守ること」も可能です。

では、どのような方法で解約できるのでしょうか?

この記事では、

  • サブリース契約の解除は「業者から」されることも!?
  • サブリースの契約解除の手順と注意点
  • サブリース契約解除で問題にならないためには

について徹底解説します。

この記事を読むことで、あなたがサブリース契約を解約したい場合に、何から始めて、何をしなければいけないのかがわかるようになります。こうした情報を把握しておくことで、万が一の場合も対処できるようになるでしょう。

本記事が「家賃収入を得て安定した生活を手に入れたい」という方のお役に立つことができれば幸いです。

サブリース契約とはどんな契約か知りたい方は以下の記事からご覧いただけますので、ご参考ください。

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1.サブリースは契約解除できるが解除が難しい

サブリースは契約解除できるが解除が難しい

冒頭でも申し上げた通り、サブリースを解除することはできますが、オーナー側からサブリースを解除することは簡単にはいきません。
なぜ、サブリースの解除が難しいのか2つの理由を見ていきましょう。

1-1.借地借家法が適用されている

「サブリース契約の解除は難しい」と聞いたことがある人もいるかもしれませんが、それは事実です。最大の理由は「借地借家法」が大きく関係しています。

借地借家法とは「賃借権の存続期間、効力等並びに建物の賃貸借の契約更新、効力等に関し特別の定めをしている法」です。サブリース契約では、オーナーが「貸主」、サブリース業者が「借主」になるので、サブリース業者は借地借家法に保護されることになります。

より正確にいうと、借地借家法では

  • ・契約当初は「賃料減額請求をしない」などの条件があっても、家賃の増減を貸主方に請求できる
  • ・貸主からの解約申入れは「正当の事由(詳しくは後述)」がなければできない

という旨が定められているため、借主であるサブリース業者はオーナーよりも有利な立場になりがちなのです。

1-2.解約できても違約金が高額なケースがある

サブリースの解約をあっさり同意してもらえたとしても「中途解約を行う場合は違約金が発生する」という契約内容になっているケースがあります。違約金の金額はサブリース業者の裁量で決められるため、「違約金が高すぎて解約できない!」と、頭を抱えるオーナーが多いことが現状です。

2.「サブリース契約の解除=不可能」ではない

「サブリース契約の解除=不可能」ではない

1章では、サブリース契約の解除が難しい理由をお伝えしましたが、たしかに「借地借家法」においては、オーナーよりもサブリース業者のほうが立場は上です。

しかし、だからといって「サブリース契約の解除=不可能」というわけではありません。

賃貸借契約は、以下の場合に解約が認められています。この2つのケースに該当すれば、サブリース契約であっても解約可能です。

  1. 貸主と借主、双方の合意があったとき
  2. 正当事由が認められたとき

(1)に関しては言葉のとおりですが、(2)の「正当事由」は初めて聞く人も多いと思いますので、少し補足をします。

2-1. 正当事由とは

正当事由とは、簡単にいうと「解約せざるを得ない事情」です。

  • ・建物が劣化しすぎており、賃貸に出せる状況ではない
  • ・オーナー自身や近い身内が当該物件に住むことになった
  • ・生活資金に充てるために当該物件を売らなければいけなくなった

このいずれかに該当するとサブリース 業者が認めれば、サブリース契約を解除することができます。とはいえ、現実にはサブリース業者が合意しないケースもあるので、その場合は裁判所から認めてもらえれば契約解除できます。ただし正当事由は、物件個別の事情がからみ、裁判所でさまざまな判例が出ており、オーナー側の事情だけでは認められません。

また裁判所で「正当事由には足らない」と判断されても、オーナーが立退料を支払うことで正当事由の不足分を補えるケースもあります。

3.サブリース契約の解除は「業者から」されることも!?

サブリース契約の解除は「業者から」されることも!?

ここまでお伝えしたように、サブリース契約はオーナーからの解約が非常に難しいといえます。

しかし逆に、サブリース業者からは簡単に契約解除できるのです。これは、「入居者は簡単に賃貸契約を解除して次の物件に住めるが、管理会社は入居者を強制退去するのが難しい」こととほぼ同義です。

サブリース業者にとって、サブリース契約は「利益が出るから」行うものです。空室が出てもオーナーに一定の家賃を支払わなければなりませんし、宣伝や客付けの活動には経費もかかります。ですので、もし想定以上に稼働率が低くなれば、サブリース業者にとってその物件は「お金だけかかるお荷物不動産」になるわけなので、サブリースを続けるメリットを見出せなくなります。

当然、そうしたリスクを考慮したうえでサブリース契約は作られているはずですので、サブリース業者からの解約は「十分ありえる」ものだと考えておくべきでしょう。

4.サブリースの契約解除の手順と注意点

サブリースの契約解除の手順と注意点

サブリース契約は、条件を満たすだけでは解約することができません。条件を満たしたうえで正しい手順を踏む必要があるのです。ここではサブリース契約を解約する場合の流れを解説します。

4-1.解約のデメリットを理解する

サブリースを契約する場合、さまざまなデメリットが生じる可能性があります。

サブリース解除で生じる3つのデメリット
それぞれを詳しく見ていきましょう。

立退料や違約金がかかることもある

サブリース契約を解約する場合、「立退料」が発生するケースがあります。立退料とは、借主に支払う補償金のひとつで、金額は「賃料の半年程度」になることも。しかも、立退料を支払ったとしても必ず解約できるわけではありません。

また、契約書に「解約には違約金が必要」と記載してあった場合、違約金を支払わなければいけません。金額は契約によって異なるので、契約書の解約規定を確認しましょう。

家賃収入の下落リスク

空室が多い状態でサブリース契約を解約すると、家賃収入は契約期間よりも少なくなります。サブリース業者はできるだけ稼働率を上げるために家賃設定を相場よりも低くしている可能性はありますが、それでも賃貸需要がそもそも少ないエリアの場合、客付けの難易度は高いことが共通していえます。

結果として契約中の家賃よりも低くしないと入居付けができないリスクもあります。

修繕コストがかかることもある

サブリース業者が物件の管理を怠っていたままの状況で契約を解約した場合、 共用部の清掃や修繕などのメンテナンス費用がかかる可能性があります。

このように、無事解約ができたとしても、それなりのお金がかかったり、収益が落ちたりするリスクがあります。それを踏まえたうえで、「解約に踏み切ったほうが経済的にいい」と確信したなら、次の流れに移りましょう。

4-2.解約後の動きを決める

解約後のデメリットを把握出来たら、次に、サブリース契約を解約したあとの運営方針や不動産の処分方法を決めます。

例えば、以下のような選択肢が考えられます。

  • ・新しく管理会社を見つけて賃貸経営を続ける
  • ・自主管理で賃貸経営を続ける
  • ・オーナーチェンジ物件として売却する
  • ・入居者がいる場合、退去してもらうのか、そのまま住んでいてもらうのか
  • ・賃貸経営をやめて自宅に改装する
  • ・更地にして売却する

こうした選択は、今の物件の価値や入居状況などを基に決めましょう。

4-3.契約内容を確認する

契約書に記載されている項目を再度確認します。「サブリース契約書」と書かれていることはまずなく、「マスターリース契約書」「一括賃借契約書」「サブリース原賃貸借契約書」などと書かれているはずです。

契約書に「通知期日より6カ月の到来期日をもって本契約は終了」といった解約条項の記載があるかどうか確認しましょう。この場合、6カ月前に解約通知書で解約する旨を通知することで解約することができます。

なお、前述のような「事前報告の期限」以外にも、下記の項目も見ておきましょう。

  • ・契約期間はいつまでか
  • ・中途解約事項はあるか
  • ・修繕工事費用の負担割合
  • ・契約違反した場合の取り決め
  • ・違約金の有無や金額

一方、契約書に解約条項の記載がない場合、前に書いた「借地借家法」が適用されます。つまり、オーナーは解約することに対して「正当事由」が必要になり、簡単には解約できません。

4-4.解約通知書を作成する

続いて、サブリース業者に契約解約の意向を通達するために「解約通知書」を作成します。

解約通知書には何を書けばいいか

記載時のポイントは以下の点です。 

  • ・日付
  • ・相手業者の名称
  • ・自分の住所と氏名
  • ・解除通知書という旨
  • ・解除の理由
  • ・契約日
  • ・解約希望月日
  • ・賃貸物件の名称

以下からサブリース契約を解除する際の「解約通知書」のひな形が確認できます。ぜひ参考にしてください。

解約通知書

引用:全日本不動産協会

作成に不安がある場合は、不動産管理会社や法律の専門家などのプロに相談しましょう。

内容証明郵便で送る

また、解約通知書は「内容証明郵便」で送るのがおすすめです。口頭では受け付けない業者がありますし、後から「言った、言わない」の話になってしまう恐れがあるからです。内容証明郵便で送ることで、サブリース業者が受け取った証拠を残せるため、余計なトラブルを回避できます。

内容証明郵便に抵抗がある人は、一般的な郵便でも問題ありません。いずれにせよ、「口頭」ではなく「郵送」にするということを忘れないようにしてください。

郵送後の確認を忘れずに

送っただけで終わらせてしまってはいけません。ここでも口頭(電話)ではなく、メールやFAXなど証拠が残る方法で「解約通知書が届いているかどうか」を確認しましょう。

5.サブリース契約解除で問題にならないためには

サブリース契約解除で問題にならないためには

ただでさえ解約が難しいサブリース契約。トラブルに発展しないためにはどうすればいいのでしょうか。
ここからは、サブリース問題を回避するための方法をお伝えします。

5-1.エビデンスを残す

一部のサブリース業者にとってオーナーは“いいカモ”であり、自社の利益のためにも解約を望みません。そのため、こちらが意思表示を伝えていても「そんなの聞いていませんよ」とはぐらかされる恐れがあります。

特に解約通知書の送付、確認に関しては、すでにお伝えしたとおり「言った・言わない」問題に発展しやすいので注意が必要です。必ずエビデンスが残る「内容証明郵便」「メール」「FAX」などを利用してエビデンスを残すようにしましょう。

5-2.無理をしないで専門家に相談する

サブリース契約の解約がスムーズにいくかどうかは正直、業者次第といえます。オーナー自身で解約できる場合もあれば、サブリース 業者が拒んで前に進まないこともあります。この場合、物件所有者には非常に困難なことが多いので、信頼のできる第三者に依頼することが賢明です。

もし解約手続きが難航したり、膨大な違約金を請求されたりするようなことがあれば、一度サブリース解約に詳しい専門業者を頼りましょう。

もしくは、以下の記事で紹介している「サブリース問題解決センター」を利用するのも一手です。

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6.まとめ

1.サブリース契約の解除は一般的に難しいとされている。その理由は主に「借地借家法が適用されているから」と「解約はできても違約金が高額なケースがあるから」の2つ

2. ただし、「貸主と借主、双方の合意があった」「正当事由が認められた」場合、サブリース契約を解約することができる

3.オーナーからの解約は難しい一方、サブリース業者からは簡単に契約解除できる

4.サブリース契約を解除する手順は、「解約のデメリットを理解する」「解約後の動きを決める」「契約内容を確認する」「解約通知書を作成する」「送付後の確認をする」の5ステップ

5.サブリース契約解除で問題にならないためには「エビデンスを残す」「無理をしないで専門家に相談する」ことが重要 

いかがでしたか。サブリース契約の解除をしようとするうえで、サブリース業者の同意が得られない場合、早い段階で専門家や弁護士などに相談し、トラブルが発展しないように対処するようにしましょう。

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