サブリースのここに気をつけろ!契約するべきかどうか見分ける5つのポイント

不動産投資を始め、物件購入を始めて購入しようと考えている方や、賃貸経営を始めようと考えている方の中には「サブリース」を勧められ、検討されている方もいらっしゃると思います。

サブリースを売り込む業者や営業マンは「家賃保証」「一括借り上げ」と言ったメリット面を伝えながら売り込んでくると思いますが、そこにはデメリットがあることも知っておかなくてはいけません。実際サブリースはテレビなども取りあげられ話題になることも多く、その背景にはトラブルが多い実情が見え隠れします。

不動産投資家として活動している私の目線でお話しますと、世の中のサブリース契約の9割は迂闊に契約してはいけない気付けるべきものばかりと考えています。オーナー側にとってメリットのあるケースは全体の1割程度しかないわけですが、少ないながらもサブリース契約がメリットになることもあります。

大切なのは、サブリースがどんなものかを知識として知っておき、その本質を理解した上で利用するべきかどうかを判断することです。

この記事では、

  • サブリースの仕組みについて
  • 気をつけるべき営業トーク事例
  • サブリースを組むとメリットがある人
  • サブリース契約で失敗する人の共通点
  • サブリース契約をする前に気をつけるべきこと

など5つのポイントからサブリースの本質を理解することができます。

この記事を最後までお読みいただくことで、サブリースの本質が理解できるようになり、あなたが利用するべきかどうかが判断できるようになります。もし結ぶ場合にはどこに注意すべきか、賃貸経営で失敗しない為に大事なポイントにまで分かるようになります。

1.サブリースの仕組みについて

サブリースの仕組みの仕組みについて

大家さんと入居者が直接契約を結ぶ、これが一般的な賃貸契約です。サブリースでは、サブリース会社が物件を一括借り上げし、サブリース会社が入居者と契約を結びます。大家が物件を貸すのはサブリース会社となり、一括借り上げによって空室リスクもなく賃貸経営が行うことができ、入居者管理なども全て任せることができます。

サブリース契約とは、手間や安心をお金で買う仕組みであると言えますが、もちろんメリットだけではなくデメリットも存在します。

1-1.メリット

サブリースのメリットは、一括借り上げによる家賃保証や、入居者管理の手間がないことです。副業での不動産投資や賃貸経営を行う上で、手間が減らせることは大きな魅力といえます。投資と言う側面においても、安定収入が保証されることは大きなメリットだと言えます。

1-1-1.家賃保証

サブリース契約の代表的なメリットが、家賃保証です。一般的な賃貸経営には、空室リスクが常につきまとうことになりますが、一括借り上げによる家賃保証はそのリスクを排除する大きな魅力であるといえます。

1-1-2.家賃の滞納リスクがなくなる

サブリース契約は、入居者との直接契約ではなく、あくまでもサブリース会社との契約なので、入居者からの家賃滞納リスクがなくなります。サブリース業者から毎月決まったタイミングで家賃が振り込まれることは安心につながります。

1-1-3.管理業務を手離れできる

入居者管理、建物管理など、サブリース契約では管理業務全般をサブリース業者に任せることが一般的です。これによって、管理業務の全般を全て手放すことが出来るメリットがあります。

1-1-4.トラブル対応の当事者にならない

例えば建物に何かあった場合や入居者とのトラブルがあった場合でも、サブリース契約ではトラブル対応の当事者になりません。一般的にそうした対応はサブリース会社の担当となるため、ここでも手間を軽減することが出来ます。

1-2.デメリット

メリットだけに目を向けると、投資家にとって魅力的な契約のだと映るサブリースですが、その本質的な理解をすると必ずしもメリットがあるとは言えないことをお分かり頂けます。

1-2-1.家賃収入が目減りする

サブリース契約の多くは、家主が相場より高く物件を購入し、相場よりも安く貸し出す契約となります。理由は間にサブリース会社を挟むことになるわけですが、自分自身で所有し貸し出すケースと比較すると、本来得られる利益が目減りすることになることになります。

投資家としては、利益を目減りさせることになるサブリースは機会損失であることも知っておかなくてはいけません。

1-2-2.家賃保証額の見直しで収入が減る

サブリース契約では、一般的に年度毎に家賃保証額の見直しが行われます。この見直しによって家賃保証額が減額されることもあります。築年数が増えていくにつれて減額幅も大きくなるのが一般的で、契約更新時に見直しされるケース場合、契約期間中でも見直しが可能なケース、など契約内容によってタイミングは様々です。

サブリースの家賃保証額はずっと同じ金額ではなく、見直しによって減額され家賃収入が減ってしまうこともあります。

1-2-3.サブリース会社の倒産リスク

サブリースの最大かつ一番のデメリットがこれです。サブリース会社が倒産してしまうことで、家賃保証や管理業務の委託などメリットが受けられなくなります。例えば家賃保証を目当てに契約し、高額なローンを組んでアパートなどを建てても、サブリース会社が倒産してしまうと空室のまま赤字経営のアパートとローンだけが残ってしまうこともありえるわけです。

2.ここに注意!よく言われる営業トーク事例

ここに注意!よく言われる営業トーク事例

メリット、デメリットを理解していくと、その多くがメリットばかりではない不安定なものであることが理解できると思います。ここでは「こんな誘い文句には要注意」といったサブリース会社の代表的な営業トーク事例をいくつかご紹介します。このような営業トークには十分注意が必要です。

2-1.「キャッシュフローが残りますよ!」

キャッシュフローが残るようであれば投資対象として優秀な物件だと判断しがちですが、実際に運営してみたら営業トークで言われていたようにキャッシュフローが残らなかったということがあります。高額なアパートを一棟建てるとローン額・毎月の返済額が大きくなることは多く、サブリース契約を結んだとしてもキャッシュフローが残らないということも多いのです。

また、家賃保証額の見直しにより家賃収入が減額になると、想定した家賃収入が入らず、キャッシュフローが残るどころか毎月赤字になってしまうことも十分に考えられます。更にサブリース会社の倒産、契約解除が起こると、キャッシュフローが残るどころかローンの返済もできなくなる可能性があり、リスクが大きくなります。

2-2.「年金代わりになりますよ」

先行き不透明な今の時代、不動産を持っておけば年金代わりになると言ってくる営業マ ンもいます。しかし不動産も値下がりのリスクはゼロではありません。そもそもサブリース自体に大きな不安要素になるため、年金代わりとして考えるのはとても危険です。

2-3.「資産価値として大きな魅力がありますよ!」

預貯金はインフレ時に価値が目減りすることになるが、不動産なら価値があがるから資産価値になる、不動産にはそうした魅力があることは確かです。インフレ時のリスクヘッジになる側面はあるかもしれませんが、サブリースのリスクを考えると簡単に飛びつくべきではないことが理解できると思います。

2-4.「サブリース契約には家賃保証がありますから!」

デメリットでもお話しましたが、家賃保証額の減額、サブリース会社の倒産や契約の解除などによって、突然受けられなくなってしまうこともあるため、絶対的な安心にはならないことをお分かり頂けると思います。

3.サブリースを組んだほうがメリットのある人

サブリースを組んだほうがメリットのある人

サブリースのデメリットについて理解すると、世の中のサブリースの多くがリスクの高いものであり、手を出すべきものではないことがお分かり頂けると思いますが、条件付きであればサブリースを組むことがメリットになるケースもあります。いずれのケースも、一時的な利用に留めておく、という条件は付きますが以下のようなケースであればサブリースを組むことがメリットになることもあります。

3-1.新築物件の場合

一般的な賃貸経営では、全ての部屋が空室からスタートすることになり、しばらくの間は十分な家賃収入が入ってこないことがあります。しかしサブリース契約を結んでいれば、契約の免責期間などにもよりますが、スタートから比較的早い段階で家賃収入が入ってくるというメリットがあります。

ただしあくまでも、資金がなくスタート時のリスクを負えない場合などに期間限定で利用するべきで、ある程度お客さんがつくようになれば自分で空室を埋める努力を行う必要があります。

3-2.手元現金がない場合

利益の目減りを考慮しても、手元に資金がない場合には、安定的にキャッシュが入るサブリースを利用することはメリットになります。手元にキャッシュがなく、ここでも同様に期間限定での利用であれば、サブリースのメリットを得ることができます。

3-3.物件を相続した場合

物件を相続して賃貸経営を始めるケースでは、賃貸経営の知識がないまま始めることになるわけですが、賃貸経営の勉強が必要となる時期に、一定期間サブリースを利用することはメリットになることもあります。管理業務を手離れさせた状態でも、一定の保証を受けられます。もちろん勉強期間が終われば、自分自身で利益が得られるように努力していくことが求められます。

4.サブリース契約で失敗した人の共通点

サブリース契約で失敗した人の共通点

サブリースについては「サブリースそのものが悪い」と考えるのでなく、サブリース契約が破られた時にどうするかを考えていないことに問題があると考えるべきです。サブリース契約で失敗する人も、まさにここが共通するポイントだと言え、サブリースに手を出したから失敗したというより上手くいかない時のリカバリーの手段がないことに問題があるわけです。

サブリースの契約書には、契約に関する様々な項目が記載されていて、契約時には一言一句目を通す人がほとんどだと思います。しかし大事なのは、そこに書かれていることを鵜呑みにしないことです。万が一その契約が破られた時でも、自分で運営していくための方法を持っておけばサブリースのリスクを減らすことが出来ます。

大切なのは「そもそもその物件を自分で運営できるか」「売り抜けられるか」この2つの視点です。サブリース契約うんぬんではなく、サブリースの契約が解除されたとしてもその物件を自分で運営することができるのか、例えば自分で運営するならどのくらいの数字が取れるのか、相場が正しいのか、諸経費を含めてキャッシュフローが残るのか、それらをちゃんと計算し把握しておくことです。

サブリースは、契約を結ぶことが悪いというよりも、契約が解除された時のリカバリーの手段がないことが、失敗する人の共通点です。

今ニュースになっている「かぼちゃの馬車」の問題も、サブリース契約が関係していますが、「投資家がサブリース契約を解除されたときのリカバリー手段を考えていなかった」ことが問題点の一つとなってもいます。

5.サブリース契約の前に確認するべきこと

サブリース契約の前に確認するべきこと

サブリース契約を検討する上で、後になって後悔しないようにするために事前にしっかりとチェックしておくべき、チェック項目をご紹介します。

5-1.家賃保証の設定金額と見なおしについて

サブリースの家賃保証額の設定は、相場の80~90%前後が一般的です。相場と比較して高すぎないか、安すぎないかを確認するようにしましょう。家賃の見直しは「2年」を目安とするのが一般的ですが、明確に記載していないケースもあるので確認が必要です。「家賃の減額請求に応じない場合には契約を解約することができます」などのようにサブリース会社が有利な項目がないかも確認しておきましょう。

5-2.契約期間について

サブリースの契約期間はサブリース会社によって様々です。新築後10年、30年などの長期間借り上げるケースもあり、区分マンションのなどであれば2年という場合もあります。短期間での契約であれば、契約の切り変えや、自分自身で運営する方法を取るなど、次に向けての戦略も必要になるので必ずチェックしておく必要があります。

5-3.免責期間について

契約開始直後の一定期間については、サブリース会社から家賃が支払われない免責期間があります。免責期間中は入居者がいても家賃が発生せず、説明が不十分なケースも多いことからトラブルに発展することがあります。特に空室リスクを避けるための初期段階のサブリース利用であれば、免責期間の有無や期間については必ずチェックしておくべきです。

5-4.解約について

半年前など事前に通知する必要がある、と簡単に解約できないような厳しい契約内容になっているケースもあり注意が必要です。解約における規定違反は「家賃の数ヶ月分の違約金が発生」するケースもあり、違約金が発生しないよう解約条件について把握しておくことが大切です。

以上はこれまでお話たした、あくまでも期間限定でサブリースを利用する際のチェック項目で、もし長期契約を考えるのであれば、修繕やリフォームなどの費用負担や、更新手数料や敷金、礼金の取り決め、原状回復にかかる費用負担についてもしっかりと確認しておくようにしましょう。

6.自分自身で賃貸経営できるように工夫できるポイント

自分自身で賃貸経営できるように工夫できるポイント

サブリースで失敗する人の多くは、契約すること自体に問題があったわけではなく、契約が解除された時の万が一の際のリカバリーを考えていないことに問題があることがほとんどです。サブリース契約が解除されても、自分自身で運営し利益が出せるよう準備しておくことが大切で、そのためには間取りを工夫することや、家賃設定の重要性について知っておかなくてはいけません。

自分自身で賃貸経営できるようになるためには、間取りの工夫や家賃設定の重要性を理解し、キャッシュフローが残る賃貸経営ができるようになる必要があります。

地域の需要と供給のバランスを調査して、求められたエリアに求められた物件、間取りを当て込むことが大切、単身向け物件を建てても単身者の需要がなければ賃貸経営は成り立ちません。

家賃設定も同じで、需要と供給のバランスを見ながら、適正な家賃なのかを見極めていくことが大切です。家賃収入から運営コストを引いて手元にいくら残るのか、キャッシュフローをきちんと計算しておくことも重要です。

返済比率もきちんと把握しておき、ローン全体の80%などになるようであれば厳しく、60%になるよう考えて賃貸経営を進めていかなくてはなりません。撤退する時でも売却できるかどうか、積算評価、収益還元で考えて計算し、最初から割高な物件であれば売り抜けは厳しいことなど、サブリースは最終的な出口戦略を考えておくことも重要です。

7.まとめ

  • ・サブリース契約は安心をお金で買うものであり、安心は必ず保証されるわけではありません
  • ・サブリース契約でメリットがあるのは、新築物件で客付けリスクを補う場合、現金が手元に無く多少利益が目減りしても良い場合、遺産相続で賃貸物件を引き継いだが賃貸経営の知識がまったくない場合、などの条件があるときです。投資として続けるのはリスクが大きいため、期間を決めて契約をする必要があります。
  • サブリースで失敗するのは、契約を結ぶことに問題があるというよりも、契約が破られたときのリカバリー策がないことにあります。
  • ・サブリースに頼らず自分自身で賃貸経営をするほうが、結果的にはトラブルもなく、メリットは多いと言えます。賃貸経営の知識を身に着け、自分自身で運営できる力を身に着けましょう。
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