現役不動産投資家が教える空室対策!家賃を下げる前にすべき11の施策

不動産投資には様々な方法がありますが、多くの人は「賃貸経営」からスタートします。賃貸経営の収益源は、入居者が支払う家賃です。当然ながら、空室は赤字につながりますから、大家は早急に手を打たなければなりません。

しかし、残念ながら空室対策に「万能薬」はありません。例えば、空室が埋まらなければ「家賃を下げればよい」と考える方もおられますが、必ずしも正解とは限りません。

実際、空室を埋めるためには、小さい対策を重ねてリスクを低減させることが必要です。そのためにも、空室対策をより多く知っておくことが「満室経営のカギ」となります。

そこで、この記事では、

  • 具体的な空室対策の方法
  • 空室が発生する原因
  • 普段からできる空室対策

についてお伝えいたします。

私は現在不動産物件を10棟所有していますが、不動産投資家としてこれまで様々な空室対策を行ってきました。この記事では、実施したものやアイデアなどを含め全部で11種類の空室対策をご紹介します。お読みいただければ、様々な選択肢を知ることができます。その上で、自分に必要な対策は何かを判断し、実際に手を打つことができるようになるでしょう。

目次

1.空室対策は大家さんに絶対必要な知識

空室対策は大家さんに絶対必要な知識

賃貸不動産を経営する上で、空室の発生は避けられません。では、現在の空室状況や傾向は、実際のところどの様になっているのでしょうか?

株式会社タスのレポートによれば、関東全域の傾向として、空室率が上がっていることが分かります。自治体単位で見るならば、埼玉県で好転しているのが見られるだけで、東京、神奈川、千葉で空室率は上昇しています。

(分析:株式会社タスhttps://corporate.tas-japan.com/_assets/wp-content/uploads/2018/08/Vol104_Vol76residential20180831.pdf

尚、アパートとマンションで、空室率の特に上がっているのが、アパート系の物件です。一方で、マンションに関しては、空室率の上昇は見られるものの、上昇率は緩やかになっています。

アパートとマンションで、空室率の特に上がっているのが、アパート系の物件です。一方で、マンションに関しては、空室率の上昇は見られるものの、上昇率は緩やか

(分析:株式会社タス https://corporate.tas-japan.com/_assets/wp-content/uploads/2018/08/Vol104_Vol76residential20180831.pdf

ちなみに、タスのレポートは、満室の賃貸住宅が除かれているため「最良のデータ」とは言えない部分もあります。しかし、傾向は十分に分かります。この傾向から分かることは、今後、空室対策が今まで以上に重要になるという点です。

とはいえ、空室対策は順番を考えて行うことがとても重要です。闇雲に、最初から家賃を下げるのは最良とは言えません。そこで次の章では、まず「どんな空室対策があるのか?」についてお伝えいたしますので、ぜひ知識を深めておきましょう。

2.具体的な空室対策

具体的な空室対策

ここでは具体的な空室対策について紹介します。実行するためには費用が発生するのもありますが「必要経費」と考えて割り切ることも大切です。 尚、家賃を下げるのは手っ取り早い策ではありますが、あくまで家賃減額は最終段階の対策であることを覚えておきましょう。

2-1.家賃は下げずに敷金礼金を下げる

入居するには、敷金や礼金、仲介手数料などの費用が発生しますが、これらを抑えることで入居者も契約しやすくなります。中でも敷金と礼金を下げることが、客付けに有利に働きます。

ここで注意が必要なのは、下げるのは家賃では無く、あくまでも敷金と礼金に留めておくことです。なぜなら、一度家賃を下げてしまうと上げることはなかなか難しく、利回りが落ち込んでしまうからです。

2-2.フリーレント期間をつける

フリーレント期間をつけるのも有効な手段です。家賃が入らない期間が発生するのは、収益面から考えれば痛手とはなります。しかし、長い目で見れば入居率のアップが狙えるので、空室対策として覚えておきましょう。

尚、フリーレントの期間をどれくらいにするかは、現地の状況にもよります。普段から周辺の賃貸不動産の状況を知っておくようにしましょう。

2-3.仲介会社へ謝礼金を出す

仲介会社が受け取る手数料は法的に決まっています。ですから手数料のアップは出来ません

しかし、謝礼であれば受け取ってくれる場合もあります。ただし、謝礼の提案は仲介会社の印象を悪くする可能性もありますので、話せる相手かどうかを見極めることが大切になります。

2-4.管理会社を空室に強い会社に変更する

不動産管理会社にも「仕事の質」や「得意・不得意」があります。そこで、空室対策のために管理会社を変更するのも有効な方法です。 例えば、広告宣伝に強い会社であれば、入居希望者の募集を上手に行えるという強みがあります。

また、入居者の対応が早い会社であれば、退去のリスクを減らせるので空室対策に繋がります。いずれにしても、その管理会社が何を得意としているかを把握した上で、現在の状況や物件に合った会社を選びましょう

2-5.リノベーションをする

物件をリノベーションして、付加価値を上げるのも有効な方法です。以下に、リノベーションの選択肢をお伝えいたします。

2-5-1.1LDKにして部屋を広くする

例えば、昔の物件であれば6畳間や4畳半などの、小さめの和室を組み合わせた間取りが多くありました。しかし、この間取りは旧態依然として、今の流行りにはマッチしにくいことがあります。

そこで、部屋の間仕切壁を撤去し1LDKに変えることができれば、部屋が広くなり、雰囲気も現代的になることで魅力が増すことができます。

2-5-2.デザイナーズ風におしゃれにする

デザイナーズ風の物件は人気が高いです。ですから、物件のデザインや雰囲気をデザイナーズ風に変えれば、客付け等にも有利になります。

2-5-3.和室を洋室にする

今の物件は、和室よりも洋室の方が多く、人気があるのも現代的な洋室の物件です。

一方、古い物件であれば、まだまだ和室メインが少なくありません。そうした古い物件の場合、和室の間取りから洋室の間取りに変えることで人気のアップが見込め、空室対策になります。

2-5-4.風呂とトイレを別にする

風呂とトイレを別にするのも有効な手段です。

実際、大抵の不動産の検索サイトでも、「こだわり検索」の項目には「風呂とトイレが別」があります。そこで、風呂とトイレを分けることで差別化することができ、客付けが有利になります。

2-6.共用部と外観のクリーニング

共用部と外観は、第一印象に大きく影響します。そこで、クリーニングなどを念入りに行い、清潔感を出すようにします。こうすると好感度が上げり、客付けにも繋がるので空室対策になります。

2-7.高齢者や外国の方などを受け入れ、入居の間口を広げる

高齢者や外国の方は、不動産の賃借契約に不利になる傾向があります。そこで、その部分の間口を開くことで入居しやすくなり、空室対策になります。

2-8.物件の価値を向上させる

物件の価値は収益性に直結します。以下に、価値向上の例をお伝えします。

2-8-1.インターネットフリーにする

インターネットを自前で契約すると、意外に費用が掛かります。そこで、ネット接続をフリーにすることで、ネット契約の費用を節約できるというメリットが生まれるので、物件の価値を上げることができます。

2-8-2.ペット可にする

賃借不動産は一般的にペット不可となっていますが、これを敢えてペット可とすることにより、入居率のアップが期待できます。

2-8-3.壁紙をインパクトのあるものに変えてみる

部屋の雰囲気を変えるために、敢えてインパクトのある壁紙に変えてみるのも一つの対策です。どんな壁紙に変えると良いのか?などは、インテリアの知識が必要となります。そこで、普段から情報の収集をしておくことが大切です。

2-8-4.宅配ボックスを設置する

宅配ボックスは、特に共稼ぎなどの世帯に重宝されます。ネット通販で買い物をする人はますます増えていますから、設置することで物件の人気に繋げることができます。

2-8-5 エアコンを交換する

意外に思われるかも知れませんが、エアコンの交換も有効な空室対策です。 特に古い機種が付いている場合、新しい機種に換えることで光熱費を節約できるというメリットが生まれ、客付がしやすくなります。

2-8-6.室内干し用のフックを付ける

室内干しのフックを設置するのも案です。特にベランダがあまり大きく無い物件の場合は重宝されます

2-8-7.家具付きにする

家具付きにするのも有効です。特に、進学などで入居する人に対しては、大きなアピールポイントとなります。

2-8-8.防犯カメラの設置などで防犯対策をして、セキュリティをアピールする

防犯対策は、特に女性の入居希望者に対して、大きな魅力となります。特にカメラの設置は説得力も高いポイントです。

3.空室になる原因を知ることで対策が見えてくる

空室になる原因を知ることで対策が見えてくる

空室の発生原因は、入居者自身の都合によるものもありますが、物件の状態が入居者にマッチしない場合もあります。そして、物件の状態によって空室が発生しているのであれば、原因を細かく分析することによっても、対策の糸口が見えることがあります。

そこで、空室に繋がる要因について考えてみます。

3-1.入居者の満足度はどうか?

空室対策には、客付け力のアップも重要ですが、入居者に出て行かれない工夫をすることも非常に大切になります。

共用部が清潔かどうか、防犯対策はどうであるか、トラブル対策はうまく行っているか、宅配ボックスの設置はしてあるか…など、入居者の住み心地に直結する要因の状況をチェックすれば、空室対策が見えてくるでしょう。

3-2.間取りなどがエリアのニーズに合っているかを再度確認

間取りがエリアのニーズに合っているかどうかも大切な要素です。

例えば大学周辺の物件ならば、学生のニーズに合う間取りにする必要があります。物件周辺の状況と物件の仕様が合うかを確認すれば、対策も見えることでしょう。

3-3.入居者の募集はきちんとしているか?

入居者の募集は管理会社が担う部分が大きいのですが、仕事の状況をチェックすることも大切です。広告媒体などを適宜確認し、募集をきちんとしているかを確認しましょう。

3-4.最終手段は「売却と新規物件購入」

あらゆる角度からの対策を打ってもダメな場合、最終手段として、物件の売却を視野に入れることも必要になります。なぜなら、立地や環境の問題で、入居者がどうしても集まらない場合も考えられるからです。

その時は、その物件を売ってしまい、新たに物件を取得するのもアリです。ただし、これは本当の最終手段になります。

4.そもそも空室にしないために大家としてできること

そもそも空室にしないために大家としてできること

慣れないうちは、物件を購入した段階で、そこに空室リスクが存在していることは気が付きにくいかも知れません。しかし、不動産投資もビジネスである以上、あらゆる部分にリスクが潜んでいることを認識するべきです。 特に、空室対策には何よりも知識が重要です。そこで、日ごろから情報収集をしっかりとしましょう。

大家に欠かせないのは、空室は発生してから対策を取るのでは無く、最初の段階から予防策を打っておくという考え方を持つことです。この視点を持って、情報収集を行いましょう。

ここでは、空室を可能な限り回避するために、大家としてできることを紹介していきます。この章を熟読し、空室にしないための基本的な考え方をしっかりと身に着けてください。

4-1.ニーズに合わせたリノベーション

リノベーションは不動産の価値を底上げするのに有効で、収益性のアップにも繋がります。 しかし、単にリノベーションと言っても、様々な仕様と方向性があり、ニーズにマッチすることが重要になります。

例えば、流行りのマンションのリノベーションには、和室を繋げて広い洋室を作るものがあります。しかし、それが必ずしも万人に受け入れられるとは限りません。家族が多く、部屋の広さよりも部屋数を優先したいというニーズがある場合は、かえって入居者を遠ざけることにもなり得ます。

不動産のニーズは地域によって、家族向けの場所や単身者の集まる街など様々です。地域と住民のニーズを調査し、客付けに生かしましょう。

4-2.入居者募集、客付け方法、管理会社選びなどの対策は最初からできる。

空室対策は後手にまわってしまいがちですが、最初の段階から手を打つことは十分可能です。例えば、入居者募集、客付けなどは不動産管理会社の手腕で変わってきます。そして、その管理会社の選び方に関しても、最初の情報収集の段階でずいぶん変わって来ます。

とにかく、対策はトラブルが発生してから行うのでは無く、予防の段階で取っておく方が賢明です。

4-3.物件選びの段階から考えて選ぶ

空室対策を予防するならば、物件を選ぶ段階から考えることもできるでしょう。

空室になりやすい条件が分かれば、そこから逆算して、空室になりにくい条件も分かって来ます。交通のアクセスや生活のしやすさ、あるいは人気の街かどうか等、空室になりにくい条件が分かれば、それに合った物件を選ぶことも立派な「空室対策」です。

ぜひ、空室は「後から対策をする」のではなく、「事前に回避する」という考え方も身に着けておきましょう。 尚、空室になりにくい物件を見分ける方法については、以下の記事も参照してください。

稼働力が高く空室リスクの低い物件を見極める調査方法

5.まとめ

  • 1.データからも明らかなように、空室率は上昇傾向です。よって、空室対策の知識は、大家さんには絶対的に必要です。
  • 2.具体的な空室対策には、敷金礼金を下げる、フリーレント期間を設けるなど、様々な方法があります。空室が発生したときには、できそうなものから対策をしていきましょう。ただし、家賃を下げるのはあくまでも最終手段となります。
  • 3.空室になる原因を洗い出すことで、対策が見えてきます。なぜ入居者が出ていったのか原因を分析し、対策を講じていきましょう
  •  

  • 4.空室にならないよう先手で打つことも立派な対策です。空室が発生してから対策を行うのではなく、起こる前、つまり物件選びの段階から予防しておきましょう。

「空室対策」と聞くと、「後から行うもの」というイメージが先行しがちです。しかし、空室になる原因や状況が最初から分かっていれば、最初から打つこともできます。実際、立地や環境などが原因で空室になっているのではれば、どんなに対策を打っても客付はできません。

一方で、「転ばぬ先の杖」と言われますように、先手を打って空室を回避することが最も効果的な対策です。後から対策を行う前に、まずは「予防すること」を意識していきましょう。

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