敷金に関する民法改正はいつから適用?賃貸借契約における変更点

2020年の民法改正では、貸主と借主の間で締結する賃貸借契約についていくつか変更されました。

賃借物の修繕に関する要件の見直し、賃貸不動産が譲渡された場合のルールの明確化、原状回復や収去義務の明確化、敷金に関するルールの明確化などが主な改正点として挙げられます。

賃貸物件のオーナーまたはこれから不動産投資を始める投資家は、これらの法改正の影響を受けるため、法改正の内容を把握しておくことが大切です。

この記事では、民法改正による変更点、法改正が適用されるタイミングなどを解説します。

民法改正が賃貸経営に与える影響について詳しく知りたい人は参考にしてください。

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【民法改正】賃貸借契約終了時の敷金・原状回復についての変更点

時代の変化とともに現行法の内容が時代に合わなくなることは珍しくありません。

実務面では、時代に合っていない部分については判例を参考にしながら解釈する、特約を設けるなどの対策が取られてきましたが、法律に明記されていないのでトラブルに発展することも多々ありました。

2020年の法改正により曖昧な部分が明記されることになったため、トラブルの解消が期待できる一方、法改正の内容を知らないことによるトラブルも増えています。

トラブルを回避するには、民法改正でどのような変更があったのかをきちんと把握しておくことが重要です。

賃貸借契約終了時のルールに関する変更点は以下の2つです。

  • ・敷金に関する変更点
    ・原状回復義務、収去義務に関する変更点

それぞれの変更点について詳しく説明していきます。

●敷金に関する変更点

改正前の民法には敷金の定義や返還請求権に関する規定がありませんでした。

そのため、契約終了時の敷金返還について利用者(入居者)と返還を巡ってトラブルに発展することが多いという問題点がありました。

改正民法には敷金について明確に定義されるとともに、原則契約終了時、賃借物が返還された時点で敷金返還債務が生じることが明文化されています。

返還される敷金は、受領した敷金の額から金銭債務(賃料債務)の額を控除した残額となっています。

●原状回復義務、収去義務に関する変更点

賃借人は賃貸借契約終了時、利用していた賃借物を原状に戻して賃貸人に返還しなければならない原状回復義務、収去義務を負っています。

しかし、改正前の民法には原状回復義務を負うケースと負わないケースについての明記がなかったため、トラブルに発展することも珍しくありませんでした。

民法改正でどのような損傷に対して原状回復義務を負うことが定められたのかを詳しく見ていきましょう。

・原状回復義務を負わない通常消耗

経年劣化(経年変化)に該当すると考えられる消耗・損耗は賃借人が原状回復義務を負いません。

例えば、家具の設置によって発生した床やカーペットなどのへこみ、テレビや冷蔵庫などの設置による壁の黒ずみ(電気ヤケ)などは賃借人が負担しません。

鍵の取り替えにかかった交換費用(破損や紛失などの賃借人に過失がないケース)、災害(地震)で破損したガラスの交換費用も同様です。

普通に物件を使用していて発生した劣化については修繕義務を負わず、原状回復費用を支払わずに済むと考えておくと良いでしょう。

・原状回復義務を負う通常消耗

経年劣化ではなく注意不足や故意により生じたと考えられる消耗・損耗は、賃借人が原状回復義務を負います。

例えば、入退去時の引っ越しで発生した傷、タバコのヤニやニオイ、飼育しているペットを原因とする傷やニオイ、適切な管理を行わなかったことによるカビなどです。

これらの修理に充当することを名目・目的とする金銭は、状況によって多少の減額があるかもしれませんが、原則賃借人負担となると覚えておきましょう。

【民法改正】賃貸借継続中のルールについての変更点

民法改正の影響を受けるのは契約終了時だけではありません。

賃貸借契約を締結してから解約までの存続期間においても影響を受ける点に注意が必要です。

賃貸借継続中のルールについての変更点について詳しく解説していきます。

●賃借物の修繕に関する変更点

民法改正前は賃借物が賃貸人の所有物であるため、不具合が生じても勝手に修繕できませんでした。

しかし、今回の改正で以下のケースに該当する場合には賃借人が修繕できるようになりました。

  • ・賃借人が賃貸人に通知しても相当の期間内に修繕しなかった
    ・急迫の事情がある場合

上記に該当するケースでは、勝手に修繕しても賃貸人から責任を追及されません。

●賃貸不動産の譲渡に関する変更点

改正前は賃貸人が変更になった場合の賃料請求に関する規定がありませんでした。

そのため、収益物件の売買により物件の所有者が変わった場合、入居者が誰に賃料を支払えばいいか分からずにトラブルに発展するケースもありました。

改正によって賃借権の対抗要件(物件の所有権移転登記)を備えていれば、地位が新しい賃貸人に移転することになると明記されたことで、トラブルが生じにくくなっています。

このように法改正による影響を受ける場面が多々あるため、収益物件のオーナーやこれから収益物件の運用を開始する人は変更点をしっかり把握しておきましょう。

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改正民法が適用されるのはいつから?

改正民法は2017年6月2日に公布され、2020年4月1日に施行されました。

そのため、施行日の2020年4月1日からすぐ新法のルールを遵守しなくてはならないと思っている人も多いのではないでしょうか?

しかし、状況によっては旧民法が適用される場合もあるため、事前にどのようなケースで旧民法・新民法が適用されるのか事前に把握しておくことが重要です。

旧民法が適用されるケースと新民法が適用されるケースを詳しく紹介していきます。

●旧民法が適用されるケース

旧民法が適用されるケースを見抜くポイントは、契約したタイミングです。

契約したタイミングが改正民法の施行前の場合は旧民法が適用されます。

例えば、以下のようなケースが該当します。

  • ①2019年4月1日に契約、2020年3月31日に退去
    ②2019年4月1日に契約、2021年3月31日に退去

①は契約締結、契約解除ともに新民法の施行前なので旧民法が適用されます。

②は契約締結時が旧民法で、解約時には新民法が施行されているため、新民法が適用されると考える人も多いかもしれませんが、適用されるのは旧民法となる点に注意してください。

●改正民法が適用されるケース

新民法が適用されるケースを見抜くポイントも、契約したタイミングです。

契約したタイミングが改正民法の施行後の場合は新民法が適用されます。

例えば、以下のようなケースが該当します。

  • ①2020年4月1日以降に契約
    ②2020年4月1日以降に契約を更新

①は新民法が施行されてから契約を締結しているので新民法が適用されます。

②も新民法施行後に契約を更新しているものの、以前の契約が引き継がれるので旧民法と思った人も多いかもしれませんが、「契約更新=新規契約」として扱われるので新民法の適用対象です。

賃貸借契約は2年契約となっているケースが多く、現時点では旧民法と新民法の適用が混在している状況です。

トラブルを回避するためにも、どちらが適用となるのかを事前に確認しておきましょう。

不動産投資家も知識を身に付けることが大切

不動産投資は管理や物件選びなどを不動産管理会社や不動産投資業者などのサポート、アドバイスを受けながら行えますが、重要な決断はオーナー自身が下さなくてはなりません。

知識が不十分で誤った判断を下した場合は、経営結果に大きな影響を与えるおそれがあるので注意が必要です。

状況に応じた最適な決断を下す、トラブルを回避するためにも、必要な知識をしっかりと身に付けましょう。

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